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全日本プロレス:Triple Crown Championship 1990の分析


名勝負 なし
好勝負 三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.天龍源一郎(4/19/90)

@三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.バリー・ウィンダム(3/6/90)
 沈黙で強さを見せるタフ・マン対決。
 心地よい重苦しいを持っていますね。
 ちょっと鶴田は黙りすぎですが。
 鶴田のリアクション、ウィンダムがスポット参戦という事で小さくしてしまってますが
 大いに可能性のあった見所のある試合。
 中々良い試合。
 (執筆日:12/?/09)

A三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.天龍源一郎(4/19/90)
 ハンセンが入場してきた天龍を襲撃しラリアット。
 鶴田がハンセンを追い払ってから試合開始。

 それに基づきシチュエーションの中で鶴田優位の構成。
 ハンセンに襲撃されたといってもこんなものか、と挑発的に当たりつつ
 場合によっては仕留めよう、という厳しさを見せます。

 これに対して天龍はぎりぎりのポイントで鶴田の技を防ぐと、
 反撃時は体力回復も踏まえながら攻め手を選んでいたりと
 シチュエーションの見せ方は上手いですね。

 その一方で天龍の退団が決まっているが故に
 12分と短めの決着で試合後は鶴田がハンセンを呼び込んでの次回予告。
 仕方ないとはいえ寂しさを感じる対応でしたね。

 その中で2人が意地を見せて
 控えめにそれでいて数え歌として幕を閉じました。

 ぎりぎり好勝負。
 
 ※この試合を最後に天龍が全日本プロレスを退団する
 (執筆日:12/?/21)

B三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.テリー・ゴディ(6/5/90)
 この頃ってガイジンの記号に対して
 日本人がどうシングルで向き合うか
 まだ見えてない感がありますね。

 攻防に流れはあり、軌道にのって終盤戦。

 大技一つ一つに大きな反応が生み出されます。
 これは鶴田の魅力ですね。

 そして相手の大技に鶴田が苦しそうな受けで引き込みます。
 攻防が崩れても受け入れられるほどにドラマチックです。

 終盤の上がり幅は当初の予想以上なので印象は随分改善されました。

 中々良い試合。
 (執筆日:3/?/22)

C三冠王座戦:テリー・ゴディ(ch)vs.スタン・ハンセン(6/8/90)
 (途中から)
 ハンセンが一進一退の中でキャリアの差を見せつつ
 ゴディも感情の乗った打撃でその差を跳ね返します。
 そのスタンスの見せ方は良好です。

 ただスタンスのその先の上げ方が思ったようにいかないですね。
 絵にはなっているので、
 それをスムーズに必要十分な時間量で紡げれば良いのですが、
 無駄に1テンポ時間がかかっていてリズムにのれませんでした。

 まあまあ良い試合。
 (執筆日:3/?/22)

D三冠王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.テリー・ゴディ(7/17/90)
 ハンセンが支配するところをゴディが感情的に打撃連打。
 前回はそれでバランスは保たれていましたが
 今回はハンセンが王者側という意識あるか攻め手に立つことにこだわりバランスが取れません。

 ならばとゴディがハンセンの脚を攻めて脚攻めで補います。

 普通はその二重の攻めで攻防が広がりますが、
 今回は1+1=2のままで収束する。

 今度はハンセンが腕攻めをすると2<2+1になっただけ。

 比較的ハードにやってるのにクオリティに結びつかないほど
 上手くいってない微妙な関係性です。

 ウィリアムスが現れテーピングを施す演出もタイミングがイマイチ。

 左で相応のパンチ繰り出せるのに
 テーピング受けた右手も使うし、
 テーピングが魔法のアイテムばりの扱いになって気も…。

 痛む腕を犠牲にして攻める、という典型もありはしますが、
 今回はそのラインにものっていなかったですね。

 そして最後はハンセンのエルボー・パットを奪って装着してラリアット。

 リアルに悲劇的な出来なのに
 ギミック・フィニッシュにしたことで
 尚更その印象が強調されてしまう悲哀…。

 平均レベル。
 (執筆日:3/?/22)

※ゴディが入院ため、王座返上

E三冠王座戦:三沢光晴vs.スタン・ハンセン(7/27/90)
 三沢が不意打ちラリアットを決め試合開始。
 ブル・ロープに椅子を使って腕を攻めラリアット封じにいく。
 余りにこざかしくて三沢のステージを落としていますね。
 ハンセンはそれに対してスケールの大きさを普通に押さえ込まれ、
 いつもとは違う型を合わせる試合構築を取っています。
 筋は通っているので良い試合にはなっていますが、
 一応鶴田にも勝った三沢が峠を越えたハンセンに対してまだそのレベルではないよ、と言われる内容にするのは不思議でなりません。
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:9/?/10)

F三冠王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス(9/1/90)
 (途中から)
 ハンセンが荒々しく支配。
 そこにウィリアムスがじっくり圧で押し返し腰攻め。

 一貫していて軸はしっかりしています。
 ハンセンの疲弊感も良いでしょう。

 ただ途中からというのも多分にあるか
 試合の中での発展性がいまいち見えず物足りません。

 最後のフィニッシュは印象的でしたけれども…。

 平均的な良試合。
 (執筆日:3/?/22)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.バリー・ウィンダム(3/6/90)
A三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.天龍源一郎(4/19/90)
B三冠王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.テリー・ゴディ(新チャンピオン!)(6/5/90)
C三冠王座戦:テリー・ゴディ(ch)vs.スタン・ハンセン(新チャンピオン!)(6/8/90)
D三冠王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.テリー・ゴディ(新チャンピオン!)(7/17/90)
E三冠王座戦:三沢光晴vs.スタン・ハンセン(新チャンピオン!)(7/27/90)
F三冠王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス(9/1/90)