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全日本プロレス:Best of AJPW 1974の分析


名勝負 US王座戦:デストロイヤー(ch)vs.ミル・マスカラス(7/25/74)
好勝負 NWA王座戦、3本勝負:ジャック・ブリスコ(ch)vs.ドリー・ファンクJr.(1/27/74)

@NWA王座戦、3本勝負:ジャック・ブリスコ(ch)vs.ドリー・ファンクJr.(1/27/74)
 グラウンドでじっくりとした見せ場。
 ロープに動かして戻して、という基本形ですね。

 ドリーが挑戦者として仕掛け、
 ボストン・クラブを狙うも跳ね除けられ、均衡した形のまま30分。

 展開数としては物足りないものの
 それでも魅せる地力が2人にはあります。

 とはいってもジャックがもう少し攻めっ気があっても。
 60分ありきの試合運びがあからさまで
 足し算の試合構成で掛け算の部分がないですからね。

 40分経ってようやく打撃戦も解禁し、盛り上げてドリー先取。

 2本目はドリーが攻勢をかけて王座奪取を匂わせ、
 その期待感目線で試合を作れているのは上手い。

 一方でジャック側の焦りといった感情が見えない分、
 ストーリー性としては淡泊ですね。

 残り7分という状況で3本目。
 限られた試合時間の中でしっかり演出。
 
 効率的とは言い難く跳ねた内容ではないので、
 2年前のNWAの一戦には及ばないもののこの2人らしさは十分に出ています。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/20)

AUS王座戦:デストロイヤー(ch)vs.ミル・マスカラス(7/25/74)
 レスリング。
 細かいリズムと緊張感を持って対面する中で
 アーム・ドラッグに切り返されてもアーム・ロックを放さなかったりと攻守は表裏一体と化し、
 グラウンドでは体重をのせてずっしりと重みを増し、
 スポーツ的観点からは意味のない場所で跳ね起きて見得を切っている。
 前年はアマレス思考がベースにあったけれど
 この試合にはエキシビション的立場から抜け出した真善美がある。
 1本目はマスカラス柔軟な体を使ったリアルな動きでデストロイヤーのサブミッションをかわしていくと
 デストロイヤーがレフェリーの目を盗んだラフ殺法に。
 前年ならそこで沈む流れですがマスカラスが同じ戦法でやり返します。
 そしてマスカラスがフライング・クロス・チョップにいった所で
 見事なカウンターを持ってデストロイヤーが先取しました。
 豊かに発展していてこの1本目だけでも好勝負といえるぐらいです。
 2本目はデストロイヤーの首攻め。
 全体の動きが落ちてじっくり見せる形の中で
 マスカラスはまず自分の体を大きく見せるアピールで注目を集めます。
 そこからがこれまた妙をついていましたね。
 フライング・クロス・チョップが必殺技ながら1本目の敗北のきっかけになった事で使いづらいというジレンマの中で
 掟破りの4の字を仕掛け、防がれるもヘッド・ロックを決めてコーナーにぶつけるという戦略で1本取る所まで持っていく。
 当時は必殺技が設定により成り立っていった事もあって
 必殺技を封じられた状態での攻防は中々難しかった事を考えると随分先進的な内容でしょう。
 3本目は遂に4の字が炸裂。
 何とか逃れたマスカラスがしっかり足を引きずってダメージを伝え、激戦の趣へ。
 デストロイヤーがまさかのフライング・クロス・チョップを打ち相打ちになるという名場面もありましたが、
 最後はアクシデントでデストロイヤーの頭部がリープ・フロッグにいったマスカラスの股間にぶつかり試合続行不可能。
 余りにひどい結末ですが、それによって評価を落としても尚この試合は名勝負と言わざるを得ない。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:10/?/11)

注目試合の詳細

@US王座戦:デストロイヤー(ch)vs.ミル・マスカラス(7/25/74)
 マスカラスがロープに押し込むもデストロイヤーが入れ替え離れる。
 デストロイヤーが腕を取る。
 マスカラスが足をかけて倒しレッグ・ロック。
 デストロイヤーがハンマー・ロックに返すも逃れられる。
 組むとデストロイヤーがアーム・ドラッグで倒すもロープ・ブレイク。
 デストロイヤーが腕を捻って倒す。
 クルーシーフィックス。
 マスカラスは食らったまま持ち上げるとマットに叩きつける。
 レッグ・ロック。
 頭も抱え込もうとする。
 デストロイヤーがヘッド・バッドで逃れる。
 マスカラスがヘッド・ロック。
 グラウンドに倒す。
 デストロイヤーがブリッジして耐えている。
 起き上がったデストロイヤーはヒップ・トスでカバー。カウント1。
 ナックル・ロック。
 マスカラスがロープに押しモンキー・フリップ。
 ボディ・シザースを食らうもボストン・クラブに持っていく。
 デストロイヤーが丸め込む。
 マスカラスが体勢を入れ替えロープ・ブレイク。
 マスカラスが足を取って倒す。
 デストロイヤーが跳ね除ける。
 足を取ろうとするもロープに逃げられる。
 マスカラスがヘッド・ロック。
 デストロイヤーはロープに押すとドロップ・トー・ホールドから4の字を狙う。
 マスカラスが蹴り飛ばして逃れる。
 マスカラスがアーム・ドラッグで倒す。
 跳ね起きたデストロイヤーにバタフライ・ロック。
 フルネルソン。
 転がすもデストロイヤーが裏に回りバタフライ・ロック。
 マスカラスが返そうとしてロープ・ブレイク。
 10分経過。
 デストロイヤーがマスカラスをロープに押し込むも離れる。
 デストロイヤーがフルネルソン。
 転がしてボディ・シザースから両肩をつけにいく。
 マスカラスが逃れ上にかぶさるもロープに逃げられる。
 マスカラスが両足で首を挟んで回転して倒す。
 起きられるもツイストで倒す。
 デストロイヤーが外して股裂き。
 4の字へ。
 蹴り飛ばされ防がれる。
 組むとデストロイヤーがロープに押し込みショルダー・ブロック。
 ロープに押し込みエルボー。
 マスカラスがヘッド・ロックからパンチ。
 コーナーに押し込み軽く顔に手をかける。
 ドロップ・トー・ホールドから股裂き。
 4の字を狙う。
 デストロイヤーが回転して逃れる。
 15分経過。
 デストロイヤーがヘッド・ロック。
 ロープに飛ばされショルダー・タックル。
 ロープに走る。
 マスカラスがカウンターでフライング・クロス・チョップ。
 ボディ・プレスもカウント1。
 コーナーに振りフライング・クロス・チョップ。カウント2。
 コーナーに振りもう1発狙う。
 デストロイヤーがかわしてコーナーに自爆させニー・ドロップ。カウント2。
 ボディ・スラム。
 ダイビング・ニー・ドロップを決めカウント3!
 デストロイヤーが先取!

 マスカラスは組むと後頭部にエルボーを打ち下ろしていき倒す。
 ネック・ブリーカー。カウント2。
 ロープに振りドロップ・キックへ。
 マスカラスは何とかかわして自爆させるとボディ・スラム。
 変形バタフライ・ロック。
 ロープに逃げられる。
 デストロイヤーは時間を稼ぐ。
 マスカラスがロープに振りショルダー・スルー。
 ロープに振りショルダー・スルーへ。
 デストロイヤーがサンセット・フリップへ。
 マスカラスがこらえてスリング・ショットのような構え。
 お互い揺り動かしてブレイク。
 デストロイヤーがコーナーに押し込みエルボー。
 ヘッド・ロックを決めコーナーへ。
 マスカラスが押し飛ばしてコーナーにぶつける。
 ヘッド・ロックを決めコーナーにぶつける。
 ロープに振りフライング・クロス・チョップ。
 4の字を狙うも身体を反転させられる。
 起こしてヘッド・ロック。
 ロープ・ブレイク。
 組むとマスカラスがロープに押し込み離れる。
 マスカラスがヘッド・ロック。
 コーナーにぶつける。
 ブレーン・バスター。カウント2。
 ダイビング・クロス・ボディを決めカウント3!
 マスカラスが追いつく!

 マスカラスがヘッド・ロック。
 コーナーにぶつけブレーン・バスター。カウント2。
 パイル・ドライバー。カウント2。
 もう1発狙う。
 デストロイヤーがリバース・スープレックス。
 4の字を狙うもマスカラスが転がって逃れきる。
 デストロイヤーが足を取って倒すもマスカラスがボディ・シザース。
 デストロイヤーが後ろに体重をかける。
 返された勢いで立ち上がり4の字を決める。
 マスカラスがもがき苦しむ。
 転がってエプロンに出る。
 ブレイクとなるもマスカラスは足の痛みで立ち上がれない。
 デストロイヤーがロー・キック。
 足を取って倒す。
 ロープに足をのせヒップ・ドロップ。
 4の字を狙う。
 マスカラスが回転して防ぐ。
 デストロイヤーがマスカラの足をロープにのせる。
 マスカラスが尻を蹴り上げデストロイヤーを場外に落とす。
 エプロンに上がってきたマスカラスにリング内へのブレーン・バスター。カウント2。
 デストロイヤーがヘッド・ロック。
 ロープに振られショルダー・タックル。
 ロープに走りもう1発狙う。
 マスカラスがリープ・フロッグでかわすとデストロイヤーは場外転落。
 マスカラスが起こしてボディ・スラム。
 セカンド・ロープからフライング・ボディ・プレス。カウント2。
 ロープに振るとフライング・クロス・チョップへ。
 しかしデストロイヤーもフライング・クロス・チョップを狙い相打ち。
 マスカラスはデストロイヤーをロープに振るとリープ・フロッグにいくも
 股間部にデストロイヤーの頭部が激突し両者ダウン。
 デストロイヤーが先に起き上がる。
 レフェリーはマスカラスの状態をチェックし続行不能となる!
 デストロイヤーの防衛!

試合結果

@NWA王座戦、3本勝負:ジャック・ブリスコ(ch)vs.ドリー・ファンクJr.(1-1)(60分時間切れ)(1/27/74)
AUS王座戦:デストロイヤー(ch)vs.ミル・マスカラス(7/25/74)