全日本プロレス:Best of AJPW 2023 part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ストロングBJ(関本大介、岡林裕二)vs.ヴァイオレント・ジャイアンツ(石川修司、諏訪魔)(6/17/23) 世界タッグ王座戦:宮原健斗、青柳優馬(ch)vs.青柳亮生、ライジングHAYATA(6/17/23) 三冠ヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.青柳優馬(7/2/23) 三冠ヘビー級王座戦:青柳優馬(ch)vs.諏訪魔(8/6/23) 宮原健斗vs.安齊勇馬(9/8/23) |
@ストロングBJ(関本大介、岡林裕二)vs.ヴァイオレント・ジャイアンツ(石川修司、諏訪魔)(6/17/23)
石川がデビュー20周年記念ということで黄金カード再び。
このカードらしいスーパーヘビー級のぶつかり合いは
40歳を超えても見劣りしていません。
パートナーを務める諏訪魔の熱量が素晴らしかったですね。
合体技で中盤もテンション保って走り切った21分。
一番このカードがホットだった時に比べるとその再現という位置づけ。
その意味合いでは上手くできているが、
それが目標である以上本物以上のものは生まれえない所もある。
その制限ありつつ素晴らしい内容であるのも確か。
ぎりぎり好勝負。
A世界タッグ王座戦:宮原健斗、青柳優馬(ch)vs.青柳亮生、ライジングHAYATA(6/17/23)
亮生は弟として兄を知り尽くしているという設定を活かし、
HAYATOは独特のナルシスト・キャラで魅せます。
いつもの真っ向ぶつかり合いの全日タッグも良いですが、
こういうスタイル・クラッシュも面白いですよね。
宮原、優馬の受けによって上手く出来てます。
切り返し合いを幾らでも生み出せるからこそ
表面的な面白さが追求された一方で
終盤において王者としての高い壁が薄れてしまった所もありました。
更に上を目指すにおいてはそこが課題点でしたね。
ぎりぎり好勝負。
B三冠ヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.青柳優馬(7/2/23)
永田が軽くひねるように試合を動かしますが、
そこに甘んじず青柳も翻弄する返しを見せます。
青柳が自分の攻めの形に自信を持っているので見劣りしませんね。
ダメージ感よりも攻めのリズムを意識して展開。
それにより永田の衰えぬ攻撃性と青柳の気概が強調されました。
永田が伝統芸の白目から各種キー技で追い込み
終盤も適切に構成されていましたね。
適切に作られた王座交代劇でした。
ぎりぎり好勝負。
C三冠ヘビー級王座戦:青柳優馬(ch)vs.諏訪魔(8/6/23)
諏訪魔の構築力が良く、
力強さをしっかり表現できています。
青柳は受けに回って相手を引き上げる素晴らしい受けを見せますが、
劣勢に回っても弱く見えない調整が出来ていますね。
反撃もハイ・フライを強調し過ぎないバランス感覚。
もう少し攻め合うシーンも作って
攻守にメリハリをつければ更に良くなる可能性がありましたね。
ぎりぎり好勝負。
D宮原健斗vs.安齊勇馬(9/8/23)
宮原はデビュー15周年記念試合の相手に敢えて若手の安齋を抜擢。
安齋は攻めだけでなく受けにおいても足を使う意識があり、
細かな制動は聞いていなくても躍動感がありますね。
そして宮原がこの安齋の適度な積極性をベースに
素晴らしい構築を見せました。
安齋が気合でジャーマン打ち返すシーンから終盤にうまく切り替え、
汗迸る見事なファイトを見せました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:11/?/23)