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全日本プロレス:Best of AJPW 2021 part.4の分析


名勝負 なし
好勝負 三冠王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.宮原健斗(10/16/21)

RWTL決勝:宮原健斗、青柳優馬vs.土肥こうじ、羆嵐(12/5/21)

@三冠王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.宮原健斗(10/16/21)
 ジェイクが自分のキャラを更に発展させてきましたね。
 仕掛けるタイミングは冴えつつも
 仕掛けて詰め切らないことで逆に不穏さ、隠した爪を予感させます。

 10分経過。
 宮原の場外ヘッド・バットなど
 ラフで緩急織り交ぜますが全体観はまったりして
 少し間延びした時間帯でしたね。

 20分経過。
 エプロンやコーナー上でのスポット。
 ジェイク優位から動きそうで動かない均衡感があります。
 その後どういう風に試合を進めていきたいのか
 全体像が見えづらいですが、それは決して悪いことだけではなく、
 オールド・スクールなノスタルジーもあったり。

 25分経過。
 ロング・マッチだとしても明らかに折り返し地点。
 それなのに宮原が追いつけない非常事態に
 これまでの数え歌とは違う景色を描こうとしていることが
 観客の中でも徐々に落とし込まれていきます。

 ジェイクが適度に宮原を泳がせることで
 上手いこと表現ができています。

 この5分の意義は非常に大きかった。

 30分経過。
 ジェイクのキャラも目立ちますが、
 宮原もいつもと違うシフト・チェンジを適切にこなしていますね。
 10分前の攻防を活用しながら印象を形作っていきます。

 40分経過。
 ジェイクが強烈なビッグ・ブーツで宮原を完全KO。
 ダウンした宮原に対しジェイクは過剰にアピールする訳でも追撃する訳でもなく
 じっくりと間を空けて宮原を静かに挑発します。

 これだけじっくりやってきて、
 まどろっこし過ぎるという批判・印象もあり得る中で、
 こういう時間の使い方をする度胸にはリアルに驚嘆しましたね。

 これまでの数え歌から変質させてきたこの試合の真骨頂といえるでしょう。

 宮原が飛び切りタフな男として激闘を重ねてきた
 歴史がまたこの異常事態のドラマ性を強調します。

 50分を過ぎてクライマックス。
 ここはかなり激しく動いての攻防となりましたが、
 これまでの流れを踏まえると個人的には浮いている印象で、
 最後の最後で売れ線に寄せてしまった感がありました。

 ユニークで面白いものの
 ベースのスタンスに依拠しているので、
 そうすると60分時間切れはその字面自体意義はあるものの
 試合の構成としては60分まったりとやらなくても良かったかな、とも。

 ぎりぎり好勝負。

ARWTL決勝:宮原健斗、青柳優馬vs.土肥こうじ、羆嵐(12/5/21)
 宮原、青柳が作った枠組みから
 土肥、熊嵐が先に主導権を握ると
 孤立させた青柳にボディ・スラム連発。

 愚直に自分たちのカラーを押し出していて良いですね。

 ポイントの流れの作り方が見事で、
 両者のタッグの形が相乗効果を生み出していきます。

 分かりやすいせめぎ合いで移入感高めた中で迎えた
 最後の青柳のエンド・ゲームの攻防が素晴らしく、
 試合の価値をもう一伸びさせることに成功しています。

 良い意味で宮原が霞んだ試合内容でした。

 ぎりぎり好勝負。

B青柳優馬vs.野村直也(12/16/21)
 野村は退団が決まっていて全日ラスト・マッチ。
 ぶれずに真っすぐなファイトを見せます。

 青柳は少し変化をかけて応対。
 野村を鉄柱に激突させるラフ・ファイトでカメラを意識した顔芸。
 宮原の色を取り入れて自分流に再解釈できていますね。

 野村の激しいエルボー連打に青柳がKOかと思いきや
 気絶している振りで不意を突きジャーマン連打、と
 青柳の魅力が全開でしたね。

 ただ試合としては青柳が目立ちすぎて
 野村の送別という意味合いでは淡白な感じがありそこだけ気になりました。
 残る者の糧になる試合にするのも間違いではないですが…。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:12/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@三冠王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.宮原健斗(60分時間切れ)(10/16/21)
ARWTL決勝:宮原健斗、青柳優馬(優勝!)vs.土肥こうじ、羆嵐(12/5/21)
B青柳優馬vs.野村直也(12/16/21)