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全日本プロレス:Best of AJPW Champion Carnival 2018の分析


名勝負 三冠王座戦:宮原健斗(ch)vs.ゼウス(7/27/18)
好勝負 三冠王座戦:ゼウス(ch)vs.石川修司(8/26/18)

王道トーナメント2回戦:宮原健斗vs.ジェイク・リー(9/22/18)

王道トーナメント決勝:宮原健斗vs.真霜拳號(9/24/18)

@三冠王座戦:宮原健斗(ch)vs.丸藤正道(5/24/18)
 不意を突いた一撃を入れると同時に
 スピードにのせる圧倒的緩急が良いですね。
 ラフな雰囲気を作った後に
 丸藤が執拗なヘッド・ロック戦法へ。
 これは中盤から序盤に戻った印象を受けますね。
 もう少し上手いやりようがあったように思います。
 緩急を試合全体のテーマに位置づけているようで、
 それの徹底という点では評価できますけどね。
 丸藤がエプロンでパイル・ドライバーを決めると、
 そこから印象的な一つ一つの技で
 全日の観客をまとめあげます。
 クライマックスの攻防に小さいステップを多用するので
 疾走感で吹き飛ばせないだけの
 疲労感の無さといいますか違和感を与えてしまったのはマイナス。
 CC決勝には見劣りしましたね。
 好勝負に少し届かず。

A三冠王座戦:宮原健斗(ch)vs.ゼウス(7/27/18)
 ゼウスの身体能力、パワフル+スピードを活かして
 柵へのウィップを連打する攻防。
 ゴールドバーグvs.スタイナーと同じく
 この手のレスラーには一番の構築手法です。
 場外を序盤にもって行く中で
 中盤の作り方も幅が広がりビッグ・マッチの印象作りも出来ている。
 宮原もヘッド・バッドを打ったり
 普段とは違うラフなやり口が光ります。
 リングに戻っても攻防の性質を変えずに
 どちらも譲らない攻め合い。
 ロング・マッチで走り続けてはダレますが、
 そこも適度にダウンして変調の理由を作る宮原は流石。
 ゼウスも脚狙いの回収やカウント1での気合の起き上がり等
 盛り上がる要素をてんこもりにして
 悲願の初戴冠へのロードを見事に演じきりました。
 ここまで素晴らしい内容になるとは思わなかった。
 ぎりぎり名勝負。

B三冠王座戦:ゼウス(ch)vs.石川修司(8/26/18)
 全日でしか見れない
 スーパー・ヘビー級のごつごつとしたどつき合い。
 オーソドックスなプロレスの形で
 ベーシックな試合運びは落とさざるを得ないものの
 大技の迫力はやはり魅力的ですね。
 単純性に落としつつ、
 ちょっとした変化も入れているので退屈しない。
 それぞれ強烈な追い込みで盛り上がった末に
 石川がまさかの断崖式ブレーン・バスター。
 久しぶりに行われた過激スポット。
 リアリスティックに120%は活かしきれなかったものの
 このスポットに象徴される凄い試合でした。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:11/?/18)

C王道トーナメント2回戦:宮原健斗vs.ジェイク・リー(9/22/18)
 ジェイクが蹴り連打も
 宮原が場外ラフ・ファイトから主導権取り返し。
 定番の流れですが、その場外戦の中でジェイクもやり返す激しいやり取り。

 ビッグ・イベントではないからと手を抜かず
 黄金カードの質感の見せつけてきますね。
 間合いの使い方、一発一発の攻撃性が光りました。

 観客も巻き込んで勢いを感じさせるジェイクに
 宮原も緩急鋭い試合運びで応じて、
  ある程度コンパクトではあるが素晴らしい内容となっています。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/25)

D王道トーナメント決勝:宮原健斗vs.真霜拳號(9/24/18)
 王道の名にふさわしいどっしりとしたスタート。
 基本をなぞるだけでない実の詰まった重みを感じますね。

 環境を活かした展開付で真霜の腕攻めへ。
 分かりやすいステップ・アップであると同時に
 真霜の細かな伝達力、ムーブ後の間の余韻の見せ方に唸らされますね。

 緩急の作り方も他団体対決とは思えない程息が合っています。

 真霜は場外マットを剥いだところに腕へのカーフ・ブランディング。
 決めた後に笑みを浮かべヒール・アクセントをつけていましたね。

 その後も徹底した腕攻め。
 にくたらしい程完璧な攻めでしたね。

 それを食らう宮原への応援の熱が高まりました。

 完成度が高すぎて一本道でも魅了されますが、
 逆にその完成度こそが宮原を一本道に留まらせて
 好勝負から名勝負へ踏み入れるシフト・チェンジに至らなかったとも言えます。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/22)