全日本プロレス:2012 Heavyweight part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
@三冠王座戦:秋山準(ch)vs.船木誠勝(8/26/12)
探りあっている中で偶発的に秋山のニーが入るという仕掛け。
無駄に飛ばして試合を短縮するよりはずっと良いですね。
ただ秋山はニーを定番技にしているが故に
その偶発性が目立っていないのが問題です。
船木はカウンターのサブミッションで対抗。
両者の色は出ていて既存の枠に縛られない自由度もあります。
しかし死闘と呼ぶには秋山のニーにKOレベルの重みを感じないし、
それを受けている船木にもまったくダメージを感じません。
同じ4分の試合でもエディvs.ベノワ(10/20/97)に比べれば
まだまだ死力を尽くしきれてはいない。
平均的な良試合。
(執筆日:9/8/12)
A三冠王座戦:船木誠勝(ch)vs.諏訪魔(9/23/12)
船木は意識的に作ったレスリングを見せるも
リアルでもなく中途半端な状態であることは否めない。
そこから諏訪魔が強引にパワー・ボム的に場外に落とします。
中盤は船木がグラウンドとスタンディングの違いを意識させ、
コンセプチュアルな概念を持ち込みます。
それは王道の表現と外れているので効率性から言えばベストではないですけどね。
諏訪魔が脚狙い。
感情を見せずに無表情で行うそれは良質。
しかし受けはというと船木に実態がないものだから
諏訪魔のリアルを感じさせる強さを殺している。
大和vs.佐藤ぐらいのものがないと駄目ですね。
また中盤でスタイルを違うものと位置づけたのは良いものの
諏訪魔のフォール系の技が余り意味を持たない結果につながっている。
攻めが淡々と見えてしまっていますね。
また船木の方でもまったく脚の痛みが表現できておらず散逸。
コンセプチュアルの意味がありません。
張り手合戦からヘビー級の重みを見せ、盛り返したものの
昨年の一戦と比べると随分見劣りする内容です。
中々良い試合。
(執筆日:11/8/12)
B初代TV王座戦:真田聖也vs中之上靖文(7/10/12)
中之上は直情的ですが意図的で味を出していますね。
また終盤は丸め込みでかつて無いほどの盛り上がりを生み出しており、
独自スタイルとしてひとまずの完成を見せたことを証明しています。
真田は中之上の素材の面白さを理解し、
良く見ながらしっかりと料理してみせました。
緩急、構成共に見事で王座を任せたくなる安心感がありました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:1/6/13)
注目試合の詳細
なし試合結果
@三冠王座戦:秋山準(ch)vs.船木誠勝(新チャンピオン!)(8/26/12)A三冠王座戦:船木誠勝(ch)vs.諏訪魔(9/23/12)
B初代TV王座戦:真田聖也(初代チャンピオン!)vs中之上靖文(7/10/12)