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WSU:Best of 2010の分析


名勝負 なし
好勝負 WSU王座戦、ワン・イヤー・メイキング、アンセンサード・ルールズ(レフェリー:モーリー・ホーリー):メルセデス・マルチネス(ch)vs.レイン(Third Anniversary 3/6/10)

@アンジェリーナ・ラヴvs.サッシー・ステファニー(Third Anniversary 3/6/10)
Aエイプリル・ハンターvs.トレイシー・ブルックス(Third Anniversary 3/6/10)

BWSU王座戦、ワン・イヤー・メイキング、アンセンサード・ルールズ(レフェリー:モーリー・ホーリー):メルセデス・マルチネス(ch)vs.レイン(Third Anniversary 3/6/10)
 WSUからは80年代の香りがする。
 抗争が本当に上手く機能しています。
 この試合も一年かけたようで試合前から相当に出来上がっている。
 レインがいきなりベルト攻撃を叩き込み試合開始。
 レインはレイシーの片割れを務めていたようにキャラは良いのですが
 絶対的に強制力が足りず、そのせいでたどたどしく見えるという欠点がありました。
 しかしShimmerとは違ってWSUならその欠点は捨て置ける。
 WSUにおいて大事なのは抗争という台本に如何に入り込めるか、という演技力と
 多くの展開を組み合わせられるか、という構成力です。
 決してレイン一人に任せられる、と信じさせる程素晴らしかったとは言わないけれども
 これまでに抱いていた印象を超える働きではありました。
 それに届かない部分はメルセデスが十分に補ってくれる。
 オルシニ戦と同じように場外を使いながらテンポ良く試合を運び、
 要所でキラー化して遺恨を壮大に盛り上げます。
 
 必殺技が決まるもカウント1、この時点で22分。
 レインの限界を考えても決して長すぎず短すぎず。
 ここで終わっても普通に良く頑張ったといえる内容です。
 しかし試合はその後14分も続く。
 何をやったかというとテーブルと椅子の追加ぐらいです。
 そしてテーブルはコーナーに立てかけてぶつかるだけで、そこに投げられるなんて事はありません。
 現代からしたら過激度は全然高くない。
 そんな事は当人達も百の承知のはずなのに
 テーブルにぶつけられるという事を本当に危険な事だと描き、信じている。
 だからこそ見ている方もその世界の理を信じてしまう。
 またしてもWSUの揺ぎ無い世界を見ました。
 WSUという団体とメルセデスというレスラーが出会った事は一つの奇跡といって良い。
 ぎりぎり好勝負。

CWSU、スピリット王座戦:メルセデス・マルチネス(WSU ch)vs.ブリトニー・サベージ(Spirit ch)(ICW 3/19/10)
 サベージは小気味良く攻撃を重ね
 メルセデスはハードな一発を要所に叩き込む形。
 それぞれのスタイルが出来ていますが
 バランスは取れておらず、これで一進一退というのは違和感がある。
 メルセデスが上位の王者なのですからもう少しメルセデス優位にするべきでしょう。
 終盤は一変して賞賛に値する攻防。
 素晴らしいテンポにのせられ、揺れる均衡に声を上げる。
 最後はメルセデス勝利も、気絶していたファースト・レフェリーがDQをアナウンス。
 ダブル・タイトル戦にはつきものですし、
 外様の団体でやっているのですから移動しないのは当然。
 そもそもダブル・タイトル戦が外で実現している事にサービスしすぎでしょう、と驚きますね。
 まあまあ良い試合。

Dアリシアvs.エンジェル・オルシニ(4/2/10)
Eメルセデス・マルチネス、アリシアvs.ブリトニー・サベージ、ベルベット・スカイ(5/15/10)
Fアンバー・オニール、ニッキー・ロックスvs.エンジェル・オルシニ、ジャズ(6/26/10)
Gレインvs.オーサム・コング(6/26/10)

Fスピリット王座戦、エンプティ・アリーナ・マッチ:ブリトニー・サベージ(ch)vs.アリシア(When The Tigers Broke Free! 8/6/10)
 アリシアは体が重いから
 リングでスタンディング/グラウンドの移行が激しいと見栄え悪いのだけれども
 スタンディング・オンリーでいける乱戦となると良いですね。
 口も冴え渡っていてまるでケビン・スティーンです。
 ブリトニーもヘタレ受けでテンポ良く会場中を移動。
 形式上観客に気兼ねする必要がないので
 いつもよりテンポは速くグダつく気配すらありません。
 テンションも高く良質な乱戦でした。
 最後はガレージでくつろいでいたオルシニにアリシアがぶつけられ、
 これに怒ったオルシニがアリシアにベルトを叩き込み決着というもの。
 乱戦の性質上現段階でどれぐらいの時間帯に来ているか分からないので唐突感は否めないものの
 これこそ80年代の発想から生まれたエンプティ・アリーナのあるべき姿という感じもする。
 平均的な良試合。

GWSU王座戦:メルセデス・マルチネス(ch)vs.ミッキー・ジェームス(8/7/10)
 相手がミッキーとあって純レスリングでじっくり見せてきます。
 ミッキーが元メジャーの意地かリードする事に固執していますね。
 ミッキー自身としては優れた緩急を見せています。
 またメルセデスが中々ペースを握れないというのは
 ドラマチックで試合に切迫感を与えている。
 只メルセデス自身で見ればいつもの形に持っていけず、やや見劣りする働き。
 終盤前にメルセデスにバトン・タッチし、その上で最後に一進一退を繰り広げてほしかった。
 元メジャーという肩書きが光る珍しい試合だっただけに
 もう一歩上にたどり着いてほしかった。
 平均的な良試合。

HODB vs.ジェシカ・ハヴォック(11/6/10)
Iべレズ・セインツvs.ロジャース、ジャナ(11/6/10)
J#1コンテンダーズ・マッチ:セリーナvs.アリシアvs.ジャズvs.ポリシア・ペレス(11/6/10)
Kアリシアvs.ニッキー・ロックス(12/12/10)

総評
 これ1枚で2010年を網羅できる訳ではありませんが、
 2010年において抑えるべき3月のメルセデスvs.レインが収録されていて
 同大会よりお得であることは間違いない。
DVD Rating:★★☆☆☆
(執筆日:1/15/12)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アンジェリーナ・ラヴvs.サッシー・ステファニー(Third Anniversary 3/6/10)
Aエイプリル・ハンターvs.トレイシー・ブルックス(Third Anniversary 3/6/10)
BWSU王座戦、ワン・イヤー・メイキング、アンセンサード・ルールズ(レフェリー:モーリー・ホーリー):メルセデス・マルチネス(ch)vs.レイン(Third Anniversary 3/6/10)
CWSU、スピリット王座戦:メルセデス・マルチネス(WSU ch)vs.ブリトニー・サベージ(Spirit ch)(DQ)(ICW 3/19/10)
Dアリシアvs.エンジェル・オルシニ(4/2/10)
Eメルセデス・マルチネス、アリシアvs.ブリトニー・サベージ、ベルベット・スカイ(5/15/10)
Fアンバー・オニール、ニッキー・ロックスvs.エンジェル・オルシニ、ジャズ(6/26/10)
Gレインvs.オーサム・コング(6/26/10)
Hスピリット王座戦、エンプティ・アリーナ・マッチ:ブリトニー・サベージ(ch)vs.アリシア(When The Tigers Broke Free! 8/6/10)
IWSU王座戦:メルセデス・マルチネス(ch)vs.ミッキー・ジェームス(8/7/10)
JODB vs.ジェシカ・ハヴォック(11/6/10)
Kべレズ・セインツvs.ロジャース、ジャナ(11/6/10)
L#1コンテンダーズ・マッチ:セリーナvs.アリシアvs.ジャズvs.ポリシア・ペレス(11/6/10)
Mアリシアvs.ニッキー・ロックス(12/12/10)