STARDOM:Best of STARDOM 2022 part.4の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ワンダー・オブ・スターダム王座戦:上谷沙弥(ch)vs.舞華(5/5/22) ワールド・オブ・スターダム王座戦:朱里(ch)vs.世羅りさ(5/28/22) ケージ・マッチ:中野たむvs.なつぽい(6/26/22) |
@ワンダー・オブ・スターダム王座戦:上谷沙弥(ch)vs.舞華(5/5/22)
硬い攻めの押し付けで舞華はパワフルさを印象付けます。
鉄柱誤爆から上谷は腕攻め。
リング環境使ったりロープ・ブレイク時に更に締め上げたり上手くメリハリをつけていますね。
舞華はもう少し攻めのターンと受けのターンを分離させず混在させたい所ですが、
それでも問題ないほど上谷の攻めがよく、舞華自身のスポットもどれもパワフルです。
この2人がこういう深みのある相互作用で高めあう試合をするというのは素晴らしいですね。
舞華は自分のムーブの組み合わせ方、インパクトの維持にしっかり気が使えていて、
上谷はムーブ前後のアピール性、身振りが冴え渡っていて最後まで完成されていました。
舞華、ひめかがそれぞれ好勝負を残して
スターダムは益々の群雄割拠、戦国時代。
最高に面白い時代が続きますね。
ぎりぎり好勝負。
Aワンダー・オブ・スターダム王座戦:上谷沙耶(ch)vs.MIRAI(5/28/22)
上谷は軽妙な動きを見せつつ。
一方では攻撃的なアイリッシュ・ウィップで腰攻め。
MIRAIはベースをパワーで押しますが、
この点では舞華に見劣りしますね。
腕攻めのこだわりでどこまで差別化できるかですが、
今時点では器用貧乏に陥ってしまっている印象です。
上谷は部位ダメージ表現が不十分ながら
上記のMIRAIの状況を鑑みると単純に悪いとは言い切れないですね。
上谷が死闘表現で試合自体の体裁を整え〆。
中々良い試合。
Bワールド・オブ・スターダム王座戦:朱里(ch)vs.世羅りさ(5/28/22)
プロミネンスからやってきた異物と激しくエルボーの打ち合い。
場外でのマウントの取り合いまでやって
形を崩し敢えて粗雑にすることで雰囲気を作り出していますね。
世羅はセコンド介入から竹刀攻撃。
アクション性の弱いスポットですが、
一方で断崖式エアリアル・クラッシュまでする無茶っぷりを見せていて、
プロミネンスが新しく持ち込んだテイストとして評価できますね。
壮麗が助けようとするも返り討ちにあったシーンを経て朱里の反撃開始。
竹刀をへし折るアピールから更にえげつない蹴り。
この気迫溢れる情念は朱里ならではで素晴らしかったですね。
そして最後のスリーパー。
これに対する世羅の落ち方が見事で美しささえありましたね。
試合時間も20分、とこれまでにない形でメイン・イベントを作りました。
この尋常でないクライマックスは一見の価値あり。
ぎりぎり好勝負。
Cスターズ(葉月、コグマ、羽南、岩谷麻優)vs.クイーンズ・クエスト(レディC、上谷沙弥、AZM、林下詩美)(6/5/22)
カラフルな8人がリングを動き回る華やかさが良いですね。
カメラがリング脇からなので
複数人入る際は全体像が分かりにくいのが困りものですけれども。
林下vs.岩谷といったシングルから
合体技の鬩ぎ合いまで多人数戦ならではの見所の幅の広さは魅力的です。
スポットの配置も思いのほか的確で、
また売り出そうとしているコグマの押し出し方も嫌味がなかった。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Dケージ・マッチ:中野たむvs.なつぽい(6/26/22)
見つめ合いから一気にキャット・ファイト。
ドロドロの感情を見せることには定評のあるたむですが、
なつぽいもたむをケージにドロップ・キックで串刺しにしたり、
ロープの上からケージとの隙間にバック・ドロップを決めたりと
意図的に歪さを際立たせたプロレスを見せましたね。
攻め手の刺々しさ、気迫だけでなく、
受ける側の耐え姿も惹きこむことに貢献しています。
ケージ・マッチは一番表現したいことにあっている形式ですが
それを理屈通りしっかりやれるのが今のスターダムの凄さですね。
なつぽいがたむの領域に踏み込みました。
ピン・フォールいらないくらいの壮絶さでしたね。
文句なしに好勝負。
(執筆日:6/?/22)
注目試合の詳細
なし試合結果
@ワンダー・オブ・スターダム王座戦:上谷沙弥(ch)vs.舞華(5/5/22)Aワンダー・オブ・スターダム王座戦:上谷沙耶(ch)vs.MIRAI(5/28/22)
Bワールド・オブ・スターダム王座戦:朱里(ch)vs.世羅りさ(5/28/22)
Cスターズ(葉月、コグマ、羽南、岩谷麻優)vs.クイーンズ・クエスト(レディC、上谷沙弥、AZM、林下詩美)(6/5/22)
Dケージ・マッチ:中野たむvs.なつぽい(6/26/22)