JWP:Best of JWP 2006の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | NEO二冠&JWP統一王座戦:田村欣子(Neo ch)vs.日向あずみ(JWP ch)(12/24/06) |
@タッグ王座戦:米山香織、Leon(ch)vs.コマンド・ボリショイ、KAZUKI(6/25/06)
ボリショイ、KAZUKIがタッグとして動き、
王者もタッグとして応戦することが出来ています。
グラウンドもこだわりを感じさせて良いですね。
KAZUKIは正統な試合の高め方をしていて好感を持てるし、
Leonはビッグ・ダイブで盛り上げていて長所で勝負できています。
ボリショイが余りスムーズさを持って合わせられず、
完成度80%の印象もありますが、4人とも勢いで持って上を目指しました。
中々見応えがありました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Aタッグ王座戦、3本勝負:植松寿絵、輝優優(ch)vs.米山香織、闘獣牙Leon(2-1)(9/18/06)
ロープにもたれた相手へのフェイス・ウォッシュかと思いきや、その裏の場外の相手にプランチャ。
粗い動きもありますが、、それ以上に工夫を凝らした見せ場が光ります。
輝の気迫は素晴らしく、
植松とのタッグ・ワークも良好で、
それぞれ個でやるよりも魅力的に映っています。
Leon、米山も良いパフォーマンスでしたね。
ただ女子プロの物量押しの欠点をカバーするものとして
機能するはずの3本勝負という仕掛けがまるで活かされていません。
椅子攻撃から最初の1本目は決めていて良かったですね。
3本目もそれまでの攻防から変調が欲しかった。
中々良い試合。
BJWP無差別級王座戦:豊田真奈美(ch)vs.日向あずみ(9/18/06)
日向がフル・スロットルで動くには
トヨタのコンディションがやや落ちていることは否めないか。
それでも豊田がしっかり観客を温めて、
日向が張り合う展開で軌道に乗せています。
場外ジャーマンなどの派手なスポットを織り込んで、
トップ対決としてギアを何とかかけようと試行錯誤しますが、
良い試合ではあるものの枠を超えれないまま終わった感は否めない。
後ろ向きな対応策で作られた内容で、
坪を押さえて間違いはないものの
このカードとしては物足りなかったですね。
平均的な良試合。
CNEO二冠&JWP統一王座戦:田村欣子(Neo ch)vs.日向あずみ(JWP ch)(12/24/06)
60分時間切れの試合です。
しかし計26分にカットされているので
女子のスタイルと長時間との齟齬をどう対応したのか
対応できたのかについては判断しかねます。
そのため26分の試合であるかのように見ることになりますが、
そうなるとこれは中々素晴らしい試合です。
感情が外に伝わる激しい技を繰り出し、
その延長上にダイブをのせています。
息つく暇もないめまぐるしい攻防、波状攻撃の中にも
コーナー上でスタナーなど特別なスポットを織り交ぜる上手さもあります。
断崖式エース・クラッシャーなど予想を超える右肩上がりの過激度で削りあう一方で
かわされると思って打っているとは思えない程精度の高いかわし合いもあります。
女子ならではの物凄い緩急です。
その一瞬に全力をかける対決にライブの観客は2人がフルタイムまで
立っていられるとは思わなかったのではないでしょうか。
攻防の構成も立派なものでした。
フルで見たときに評価が変わる可能性は高いが、一応ぎりぎり好勝負とする。
(執筆日:8/7/10)
(ノー・カット版で再視聴)
同じ青のコスチュームで揃えて大一番に挑みます。
序盤はナックル・ロックやヘッド・ロック、
その締め上げ具合で入れ込みようを示します。
田村が日向を軽んじている心理的スタンスも見せられていますね。
田村の方に有利な領域でしたが、
日向もその中で適切に動いて食われないように出来ている。
細かな打撃のハードさも印象的で15分。
高い精度の技が確実に試合のレベルを上げ、
また技に頼らず、食らった方が適切に抵抗、反撃の試行錯誤を織り交ぜるので、
試合は流れず集中力を保っています。
20分を経過。
丸め込み合戦など
緊迫した攻防はここで決まってもおかしくないレベル。
断崖式エース・クラッシャーに切り返し合いの演舞で盛り上がりました。
30分を超えて田村が椅子にテーブル、とハードコアでの追い込み。
攻め方の色合いが変わったのも良かったし、
受け手の日向のダメージ表現が素晴らしく、
ぐっと更に深く引き込みましたね。
田村と日向のレスラー像、ポジショニングをなぞれています。
日向が椅子への投げでリベンジし、
試合の構成をきっちり作って45分。
この後の残り15分。
これが後一歩高いレベルに行けたら、という所ですね。
エルボー・パットを脱ぎ捨てたりとコンテキストもあるものの
どうしても時間を消費して埋めていく感もありました。
日向の疲労困憊した中で、
過剰でないが故に伝わる生感覚も素晴らしかったのですが、
もう少し意図的に緩急をつけても良かったですね。
惜しい部分もあるものの全女時代とSTARDOM時代の間の
00年代における日本女子のトップ3に入る試合といっても良いでしょう。
文句なしに好勝負。
(執筆日:8/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@タッグ王座戦:米山香織、Leon(ch)vs.コマンド・ボリショイ、KAZUKI(6/25/06)Aタッグ王座戦、3本勝負:植松寿絵、輝優優(ch)vs.米山香織、闘獣牙Leon(2-1)(9/18/06)
BJWP無差別級王座戦:豊田真奈美(ch)vs.日向あずみ(新チャンピオン!)(9/18/06)
CNEO二冠&JWP統一王座戦:田村欣子(Neo ch)vs.日向あずみ(JWP ch)(60分時間切れ)(12/24/06)