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東京女子プロレス:TJPW Matches 2023の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:瑞希(ch)vs.角田奈穂(4/15/23)
 瑞希がリード。
 空間構築もテクニカル要素のアクセントも素晴らしかったですね。

 角田が根性を見せ、単なる格下で終わらないファイトを見せましたが、
 とにかく瑞希が完成された王者のファイトで引っ張った内容です。

 中々良い試合。

Aコスチューム・チェンジ・マッチ:瑞希、上福ゆき、原宿ぽむvs.鈴芽、桐生真弥、猫はるな(4/23/23)
 それぞれ別のキャラの衣装をして登場。
 そのキャラのムーブ、身振りをしたりしてコミカルに盛り上げます。

 王座戦で見応えある激闘を生み出しつつも
 こういうので一興行のメインと出来るのもTJPWの独自性ですね。

 衣裳を変えようが、しっかりしている者はしっかりしているので、
 鈴芽と瑞希が攻防の質でリード。
 ただコミカルでしか勝負できない人もいる訳でクオリティの頭打ち感はある。

 まあまあ良い試合。

Bミラクルハートキャッチ・シャッフルタッグ・トーナメント決勝:辰巳リカ、遠藤有栖vs.愛野ユキ、桐生真弥(5/25/23)
 凡庸なプロレス。
 細かな部分で稚拙さが見えます。

 途中で試合が止まりタイム・リープするという
 試合を超えた興業演出となっています。
 自主制作演劇物って感じですね。

 アイドルになったりとIfの世界観でキャラが変わっていきます。
 そして桐生の素、涙ながらの独白により
 最後のタイム・リープへのセット・アップで本番。

 とはいえ試合のスキルの至らなさはどうしようもありません。
 相方をもう少し本格派で固められなかったか。

 辰巳が高い壁になりますが、この厳しい攻めを跳ね返すのは偽善でしょう。
 そして、それが実現せず普通に辰巳が勝ってしまう。

 試合としては少し悪い試合ぐらいの低レベル。
 長々と続けた割に演劇としてまとめる訳でもなく
 素の独白とそのレベル内の努力で、自団体ファン以外には通用しない。

C愛野ユキvs.遠藤有栖(6/11/23)
 この2人で王座挑戦権を争うというのは大抜擢ですね。

 ボディ・コントロールは至らない点ありつつ
 オーソドックスな試合運びの中に丁寧に気持ちを入れていきます。
 背伸びをしすぎない出だしはかえって好感がもてますね。

 ストレートに右肩上がりの攻防で
 同じステージ同士だからこその良い攻防。

 とはいえこれが王座戦で良い試合になるかの確信は王座戦に持ち越しですね。

 中々良い試合。

Dインターナショナル・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.愛野ユキ(7/8/23)
 辰巳が首絞めたり脚を攻めたり
 多彩な攻め口で追い込みます。

 愛野は一度レスラーをあきらめつつもこうして王座挑戦に至ったストーリー通り、
 不器用、不格好ながら等身大で立ち向かっていきました。

 実態にそぐわないニア・フォール合戦はせず、
 ドラマを見せ切ったのが良く、一定の成功を収めました。

 中々良い試合。
 (執筆日:12/?/23)