東京女子プロレス:Best of TJPW 2023 part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:瑞希(ch)vs.伊藤麻希(7/8/23) 東京プリンセス・カップ準々決勝:中島祥子vs.辰巳リカ(7/29/23) 瑞希、中島翔子vs.山下実優、伊藤麻希(9/18/23) |
@プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:瑞希(ch)vs.伊藤麻希(7/8/23)
王座戦として下地作り。
伊藤は時に沈黙を使うことで雰囲気を出しますね。
場外の攻防。
やられたらやり返す。
構成として綺麗な中に伊藤が織り込むフック、引っ掛かりを光ります。
大一番として特別なスポットを幾つも用意。
バランスを崩さず均衡感を保つ中でライバリティも高めます。
綺麗さだけではない攻防、カウント1で終盤の執念もしっかり表現。
見事なメイン・イベントとなっています。
文句なしに好勝負。
A東京プリンセス・カップ準々決勝:中島祥子vs.辰巳リカ(7/29/23)
序盤の緊張感はまさにトップ・ファイター対決のそれ。
辰巳の布石の打ち方も中島の真剣味の演出もそれぞれ素晴らしい。
辰巳の多角的な追い込みは
少し焦点が散っている所もありつつも
それ以上に勝敗への意思を表現した攻防になっていて見応えあり。
最後のまとめ方も良く素晴らしい試合でした。
ぎりぎり好勝負。
B東京プリンセス・カップ決勝:山下実優vs.上福ゆき(8/13/23)
上福がレフェリーを振り払って奇襲攻撃。
山下の頭を蹴り飛ばす攻撃性と罠を張る頭脳戦で思わぬファイトを見せます。
攻防自体はスムーズにいかない場面もありましたが、やはりその長身は見栄えして魅力的です。
対する山下も実はプリンセス・カップの決勝は初めてですが、
上福と見比べてしまうと完成され過ぎていて、
初優勝を狙うというシチュエーションは意外に活きなかったり…。
それでも上福が引き出しを見せて終盤も雰囲気のある攻防で、
上福のキャリア・ベストとなったことは間違いない内容です。
好勝負に届かずも中々良い試合。
C山下実優vs.中島翔子(8/17/23)
本格派の2人らしい出だし。
ハードな攻防と試合構成両方高いレベルになっていますね。
一つ一つのムーブの重みは彼女達ならではで、
切り返し合いで加速していきつつ試合時間が迫る見せ場は良かった。
とはいえプリンセス・カップも終わった後ということもあり
一応メモリアル・マッチらしいですが試合のお題目がやや弱い印象も。
好勝負に少し届かず。
D瑞希、中島翔子vs.山下実優、伊藤麻希(9/18/23)
アメリカ帰りの伊藤が躍動。
中島も小さな体からエネルギッシュな動きで、
本来なら瑞希と山下の前哨戦の意味合いがあるものの
私こそが主役とそれぞれが強烈な輝きを見せました。
勿論瑞希と山下の絡みもそれに負けじと攻防を繰り広げており、
本番が楽しくなってくる内容でしたね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/?/23)