東京女子プロレス:Best of TJPW 2023 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:坂崎ユカ(ch)vs.瑞希(3/18/23) 瑞稀vs.辰巳リカ、渡辺未詩(6/11/23) |
@プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:坂崎ユカ(ch)vs.瑞希(3/18/23)
2年4ヶ月ぶりのパートナー対決とあって
感傷的な表情の二人。
対等なライバル関係で行くのかと思いきや
坂崎がこの2年の間に差がついたんだ、と
格下扱いするようなストーリーで展開。
表情、仕草、アクションでの語りっぷりは見事でしたね。
瑞希もダウン・ベースから粘っていく様で熱く盛り上げました。
坂崎のポジションを試合の中でもう少し変調させれば
このドラマ性がもっと深みを増していったかもしれませんね。
ぎりぎり好勝負。
A坂崎ユキ、瑞稀vs.山下実優、伊藤真希(3/31/23)
2人同時ムーブや伊藤ギミック・スポットなど
見栄えのする攻防で盛り上がります。
アメリカ興行ということで売れ線に寄った形ですが、
地力があるのでもっと、いつも通りで全力を尽くす形でも良かったのでは、と思いますね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Bインターナショナル・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.鈴芽(5/5/23)
鈴芽は判断までの逡巡がありますが
それがかえって行動に移った際の俊敏さが
他にないレベルであることを際立たせています。
リカはラフ要素と脚攻めを絡めながらコントロール。
鈴芽がまだムーブが突出している段階なだけに
リカがこうして輝けるシチュエーションを用意してあげたことが大きい。
終盤も鈴芽は得意技エース・クラッシャーを軸に
攻防をまとめ、十分に合格点を与えられる内容に。
足りない所もありますが、これなら王座を任せる中で
伸びていくだろうと思わせます。
好勝負に届かずも中々良い試合。
C瑞希、荒井優希vs.伊藤麻希、上福ゆき(5/13/23)
笑顔振りまく荒井。
瑞希とのかわいらしい連続技といいアイドル性素晴らしいですね。
そしてアイドル性だけかというとそうでもない。
アスリート性は弱いですが、しっかりプロレスと融合させられてもいます。
テンポ良い試合展開は素晴らしく、
後半にかけてアクションを広げていきます。
瑞希と伊藤が前哨戦として予告編を繰り広げて盛り上げつつ、
一定程度で収めないといけない所は上福が頑張って引継ぎ。
好勝負に届かずも中々良い試合でした。
D瑞稀vs.辰巳リカ、渡辺未詩(6/11/23)
坂崎欠場に伴いハンディキャップ・マッチに。
普通に考えるとハードな環境ですが
辰巳と瑞稀が連携技を一緒に渡辺に叩き込んだりと
TJPWらしいほんわかした要素混ぜながら序盤は構成。
中盤は瑞稀が防戦一方になりますが、
ここも退屈させずにしっかり観客をのせて展開しました。
瑞稀がダメージ調整、回復するための攻めを見せていて
テンポ感ありつつ戦略性も感じさせました。
そして戦略をぶち壊す渡辺の怪力殺法のインパクトが更なるゾーンに試合を突入させます。
終盤の攻防は見応えありハンディキャップ・マッチの最高峰と言えるでしょう。
瑞稀と辰巳の関係性を上手くナチュラルに軸に据えましたね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/?/23)