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東京女子プロレス:Best of TJPW 2021の分析


名勝負 なし
好勝負 山下実優vs.伊藤麻希(1/4/21)

プリンス・オブ・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.山下実優(5/4/21)

プリンセス・オブ・プリンセス王座戦:山下美優(ch)vs.坂崎ユカ(CyberFight Festival 6/6/21)

@山下実優vs.伊藤麻希(1/4/21)
 静かなベースの攻防に
 ハード・ヒットが快く響き渡ります。

 伊藤が予感を与えつつ場を動かしてコントロール。
 山下と上手く渡り合っていますね。

 お互いのスタイルを引き立て合い、
 それでいてどちらも引かずに相手を上回ろうと攻め合っている。

 伊藤の攻防の変化のつけ方には驚きがあり、
 また顔芸含めたストーリー・テリングも見事。

 大仁田軍でハードコアで名を挙げているだけのことはありますね。
 それがこうやって通常形式でも
 山下という相手を得て花開いたのは見ていて嬉しい。

 最後の慟哭のフィニッシュもドラマチックでした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:6/?/21)

Aプリンセス・オブ・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.渡辺未詩(2/11/21)
 辰巳が絶妙にちょっと重くダメージ表現して渡辺のパワーをスケールさせます。

 攻めでは巧みな脚攻め。
 
 成長過程にある渡辺が勝負できる領域を上手く用意していますね。

 渡辺にスポットライトあてた上での
 ヒップ・アタックのカードの切り所には感心しました。

 綺麗にまとめすぎて
 辰巳の構築の上手さが光る分、
 渡辺も奮闘しているものの、そこがいまいち情感の幹に届かないデメリットも。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:8/?/25)

Bプリンス・オブ・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.伊藤麻希(4/17/21)
 伊藤は流石の表情の見せ方ですね。
 常に意識してコントロールしています。

 試合運びも堂々としていてDDT、AEWの経験で著しいスキルアップを感じます。

 リカは適度に攻め気を持ちバランスを取っています。
 ただヒップ・アタックとドラスクという
 両極端の技セットをもう少し統一したい所はあります。

 終盤はストレートな感情の張り合い。
 伊藤の石頭vs.リカのヒップ・アタックという見せ場は分かりやすく面白かったし、
 伊藤のサブミッションの混ぜ方の上手さが光りました。

 好勝負に少し届かず。

Cプリンス・オブ・プリンセス王座戦:辰巳リカ(ch)vs.山下実優(5/4/21)
 山下は静の見せ方上手くカリスマ性を感じさせます。
 ハードな蹴り、自信に裏付けられた試合運びも惚れ惚れします。

 一方の辰巳は山下と並ぶと凡人の努力家、に落とし込まれますが、
 ハード・ヒッターの山下相手に仮装性の高いヒップ・アタックを貫き、
 そこにドラスクで脚攻めを加えて実感を伴わせたのは王者を務めることでの成長を見せました。
 4月の王座戦よりも洗練されたスタイルになっていましたね。

 ダイビング・ヒップ・アタックを受け止めそのままジャーマンなど
 派手なスポットも飛び出す王座戦らしい相乗効果の右肩上がり。

 もう少しボリュームは欲しい所ですが、
 試合時間が増えても決して試合のクオリティは下がることはないだろう、と
 確信させる程見事な2人だけの試合でした。

 ぎりぎり好勝負。

Dプリンセス・オブ・プリンセス王座戦:山下美優(ch)vs.坂崎ユカ(CyberFight Festival 6/6/21)
 経歴ではなく意図的な体の動きで
 動いてないことの余韻、その先の予感で魅せます。
 頂上対決として理想の立ち上がりですね。

 山下は表情までふくめてスタンスの強度が素晴らしい。
 今一番里村に近い女性レスラーではないでしょうか。

 坂崎も同じくハイ・フライ・ベースでありながら
 戦いとして軽さを感じさせないのはお見事です。

 中盤のかわしあいは実に見事で一気に引き込みつつ
 コーナー上からエプロンに投げ捨てたり、といった
 シンプルなハード技まであって最高級の品質を誇ります。

 終盤一気に変調するとKO級の打撃打ち合い。

 ただここで偏らせすぎて
 少し落とし所としては納得感が難しい部分もあります。
 それまでの過程をまだ活かせる余地もあり、
 名勝負を狙えたのに合同興行の割を若干食らった感があります。

 とはいえTJPWの黄金カードですからまた相まみえる機会はあるでしょう。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:6/?/21)