ChocoPro:Best of ChocoPro Season Twelve 2022の分析
名勝負 | アジアン・タッグ王座戦:ベスト・ブロス(バリヤン・アッキ、駿河メイ)(ch)vs.クリス・ブルックス、高梨将弘(ChocoPro #204 2/26/22) スーパー・アジア王座戦:バリヤンアッキ(ch)vs.さくらえみ(ChocoPro #214 3/28/22) |
好勝負 | なし |
@アジアン・タッグ王座戦:ベスト・ブロス(バリヤン・アッキ、駿河メイ)(ch)vs.クリス・ブルックス、高梨将弘(ChocoPro #204 2/26/22)
メイのアピール力、アッキの攻めの厳しさのコントロール素晴らしいですね。
ブロスは一人で動く時と二人で動く時のメリハリも効いていて
普通のリングの試合より中盤が難しいちょこプロマットにおいても
物量ではなくちゃんと流れを作っているのはお見事です。
一方のクリスはアイディア構築、絵作りが光りました。
高梨は相手の攻めっぷりに配慮して
かなり受け手に回っていましたが、
受けの中で個性を出せるのが彼の強みですね。
後半カメラ・アングルを活かして場に広がりをもたせ、
4人が絡む合体技を行ったりと技のスケールも増していきます。
クリスとアッキの打撃の打ち合いは
感情剥き出しで終盤に向けてギアが上がりましたね。
カメラに対する手前と奥を使っての立体感、
窓外に排除してカットできない状況作りなど
これまでのChocoProタッグの集大成として作っていきました。
求めているものをそっくりそのまま見せつけてくれた最高濃密度のタッグです。
ぎりぎり名勝負。
Aスーパー・アジア王座戦:バリヤンアッキ(ch)vs.さくらえみ(ChocoPro #214 3/28/22)
アクションはオーソドックスなレスリングですが、
顔芸で歌舞くこと、歌舞くこと。
さくらが腕を攻めて主導権を握りますが、
その待ち構え、タイミング図りで魅せます。
アクションをする前からプロレスは始まっています。
アッキが脚を攻めれば
後ずさって壁に背をつき、崩れ落ちて這って、と
さくら節が受けでも止まりません。
アッキもさくらの見せ方を邪魔せず間を持てる、この理解力。
座り込んだ状態へのクロス・ボディの受け身に
窓枠使ったハイ・スポットに移るテンポ・コントロール。
アッキのトータル・パッケージなスキルも万雷の拍手に値します。
チョップの打ち合いも見せ方が浸透していて
映像が流れている間ずっと感心しかしていない試合でした。
トップ・アスリートでないことは
トップ・プロレスラーと相反しないことを証明した匠の技。
リング・マットが宇宙でした。
表現の鬼。
文句なしに名勝負。
(執筆日:3/?/22)