ChocoPro:Best of ChocoPro Season Eleven 2022の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | スーパー・アジア統一王座戦、ラスト・マン・スタンディング:ブライアン・アッキ(ch)vs.藤田ミノル(ChocoPro 200 Day Two 2/13/22) |
@スーパー・アジア暫定王座戦:趙雲子龍(ch)vs.バリヤン・アッキ(ChocoPro #197 1/29/22)
レスリングはポジショニングを意識していますね。
趙雲の中国ギミックが活きる見せ方ですね。
ChocoProだからこその壁を使ったり、
レフェリーを踏み台にしての蹴り技も見せ、
趙雲はこの場所で自分が最大に輝けるようアジャストしていますね。
アッキは細かくカウンターを入れて攻防の緊密性を上げており、
尚且つ印象的なサブミッションでの脚狙いも素晴らしかった。
長丁場になりましたが、趙雲は変にできないことに手を出さず
自分の限られた持ち技を大事にして愚直に激戦に応対。
アッキもその気持ちに応えて、
最後の3連発フィニッシュはこの試合を締めくくるにふさわしいものでした。
32分という試合時間はやや箔をつける為の物で少し長いきらいはありますが、
間違いなく趙雲のベスト・バウトだろうという内容でした。
好勝負に少し届かず。
Aアジアン・タッグ王座戦:駿河メイ、ブライアン・アッキ(ch)vs.小石川チエ、米山香織(ChocoPro 200 Day One 2/12/22)
序盤はコミカルな入り。
中盤はチエが輝いていましたね。
アッキが胸を貸してチエの気持ちを際立たせ、
メイはチエの脚攻めを意識して対抗。
チエは技術的には優れているとは言えないものの独自の色合いがあって、
それをアッキ、メイが違うベクトルから引き出しています。
場面がころころ変わる幅の広さ、チョコプロの良さを出しつつレールから外れませんでした。
米山は堅実な良い仕事をしていましたが
王者の牙城を切り崩すには物足りなさがありましたね。
米山が対抗札を見せることができれば次のステージに行けたか。
好勝負に少し届かず。
B中島祥子vs.駿河メイ(ChocoPro 200 Day Two 2/13/22)
中島が体勢を変えて仮想的な攻防を成立。
まったりとした試合運びの中でも立体感を意識していて良いですね。
2人の間の構成の作り方も問題ないですが、
メイのサブミッション・ベースの追い込みといい
上手いが故に通常プロレスの理論に依拠し過ぎな所があります。
別に悪いことではないですが、
ChocoProならではの異質感がもう少し欲しかったか。
試合時間もセミということでもう少し長くみたかった。
初日メインでも良かったのでは。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Cスーパー・アジア統一王座戦、ラスト・マン・スタンディング:ブライアン・アッキ(ch)vs.藤田ミノル(ChocoPro 200 Day Two 2/13/22)
藤田が腕に狙いをつけて抑え込みに行き、
アッキが劣勢からグラウンドの中で藤田の脚を引きずり込む。
戦略的なやり取りを明示しながらこの形式の布石に繋げましたね。
丁寧な表情の見せ方が雰囲気を着実に作っていて、
藤田のヒール感は素晴らしいものがあります。
会場の外は近隣迷惑等の理由付けで控えめな傾向がありましたが、
今回は特別な一戦ということで椅子の上へのデッドリー・ドライブの他、
表に出てテーブルにめがけて屋根からのビッグ・ダイブまでありました。
どうしてもリング環境の関係でマット上では
ダメージ感を少し軽めに処理しないといけないのは
この形式を活かす上でネックになっていて、
その点だけ惜しまれますが一つの区切りとなる激戦でした。
文句なしに好勝負。
(執筆日:2/?/22)