TOP女子プロレス全日本女子プロレス:1993年〜1995年 →全日本女子プロレス:大阪女王聖夜 8/30/95

全日本女子プロレス:大阪女王聖夜 8/30/95の分析


名勝負 タッグ王座戦、3本勝負:井上京子、井上貴子(ch)vs.豊田真奈美、長谷川咲恵
好勝負 なし

2枚、約2時間55分です。
SlamBamJam製。

@玉田りえ、田村欣子、府川由美vs.チャパリータASARI、椎名由香、渡辺美佐恵
 個性の解禁が緩くなった一方でその分基礎の統一感は薄くなっていますね。
 悪い試合。

A伊藤薫、吉田万里子vs.渡辺智子、前川久美子
 練習に裏打ちされた安定したムーブで
 切り返し含め全員が結構な物量を出せています。
 吉田は主張が弱い物のこの中では華があるし、
 渡辺も筋の通った暴れっぷりで際立っていましたね。
 場外ダイビング・ダブル・ストンプ、ダイブで綺麗に締めました。
 まあまあ良い試合。 

B堀田祐美子、山田敏代、三田英津子vs.ジャガー横田、バイソン木村、レジー・ベネット
 三田は腕を長く見せますね。実に見栄えします。
 バイソンは相手の扱いが良く、堀田の蹴りは重くて単純に盛り上がる。
 他3人は駄目。
 山田は蹴りが被る堀田の劣化版になっているし、
 レジーは観客への意識が本当にムーブ炸裂の数秒しか維持されていない。
 そして横田はもはや時代遅れ。
 動きが落ちて頭から落ちてしまったりします。
 見てて悲しくなりますね。
 平均より少し上。

Cライオネス飛鳥vs.ブル中野
 飛鳥は全ての技に関して高度が足りず衰えが目立つ。
 その飛鳥の技を受けた後、ブルが2、3発叩き込んで終了。
 1分ぐらいでしょうか・・・。
 こんなのを全女ザ・グレーテストと銘打って行う事に何の得があったのか、無かったことにしてもらいたい。
 ひどすぎる試合。

D下田美馬vs.北斗晶
 崖から蹴落として這い上がってくる者に更なる試練を与えるのが北斗流。
 どこまで追い込み、どこまで反撃を許すのか、このバランス感覚は素晴らしいものがある。
 テーブル葬が技を決める前に割れてもすぐに対応してましたね。
 結局下田はシングルだと力不足という結論に達するも
 それならと最後は健介のストラングル・ホールドでしっかりアピールしきって終える所が流石。
 脱帽です。
 平均的な良試合。

EWWWA王座戦:アジャ・コング(ch)vs.ダイナマイト関西(JWP)
 MMAチックなダウン・カウントで試合を進めるならプロレス技を大事にしなくてはいけません。
 いきなり雪崩式技なんて早すぎる。
 関西のチョップを耐えたりとこの試合のアジャの向き合い方には疑問を感じますね。
 ただサブミッションでの追い込み等全体的な重厚感の試合志向は一定の成果を押さえていて迫力もある。
 敢えて関西の背中を押す一方的なクライマックスは特別で関西の王座初戴冠にふさわしい物でした。
 中々良い試合。

Fタッグ王座戦、3本勝負:井上京子、井上貴子(ch)vs.豊田真奈美、長谷川咲恵
 それぞれスターとして成熟しましたね。
 豊田はもはや勢いで飛ばす必要なく一発ごとに魅せられる。
 長谷川はスターでありながら初々しさを保っているのでやられ役として最適だし、
 一方で攻めでもソバットの他にエクスプロイダーという強力な持ち技を習得したため戦力にもなる。
 京子は依然として黄金の技パフォーマーです。
 そんな優れた3人が参加しているにも関わらず、
 余裕でこの試合をスティールしたのは貴子です。
 対抗戦を経て良い意味で醜くなる事が出来た貴子の真骨頂。
 豊田にはエゴをむき出しにして火花をぶつけ、
 その激しさの前には豊田でさえブレイク・スルーを見出すの困難です。
 そして長谷川に対してはここまでするかという程
 人を人と思わぬ虫けらのように扱って追い込みます。
 表現力、タッグの主導権争いの妙、どちらにおいてもトップ・リーダーとして試合の中心に堂々と立っていました。
 また技を決めていく事がペース争いにダイレクトに反映されていたし、フィニッシュも全て良かったですね。
 1本目は挑戦者が攻防の中の思わぬ決着から先取し、
 2本目は京子がダメージ表現と怪物性の絶妙の狭間から瞬殺。
 3本目は相手の粘りを意にも介さないような完璧な連携押しで沈めました。
 貴子のキャリア・ベストのワークかもしれない。
 ぎりぎり名勝負。

総評
 メインは必見。他も安定したクオリティでよい大会ですね。
 (執筆日:12/29/10)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

Fタッグ王座戦、3本勝負:井上京子、井上貴子(ch)vs.豊田真奈美、長谷川咲恵
  ゴングが鳴るなり豊田が京子にドロップ・キック。
  2人でロープに振り蹴り。
  ロープに走り2人でフェイス・バスター。
  ボディ・スラム。 
  2人でダイビング・ボディ・プレスへ。
  京子はかわして自爆させると長谷川にDDT。
  貴子が豊田にDDT。
  京子が長谷川にラリアット。
  ロープに振り変形フォール・アウェイ・スラム。
  交代した貴子がニーを打ちながらツームストン。
  カバー。カウント2。
  もう1発。
  カバー。カウント2。
  ドラゴン・スリーパー。
  抵抗する長谷川に踵落とし。
  交代した京子がコーナーに振る。
  飛びついてDDT。
  長谷川がチョップを打っていく。
  京子は耐えてロープに走るとラリアット。
  キャメル・クラッチ。
  丸め込む。カウント1。
  交代した貴子がロープに振る。
  長谷川は蹴りを入れるとロープに走りブルドッグ。
  タッチ。
  貴子は入ってきた豊田にけり。
  ロープに振りクローズラインへ。
  豊田はかわしローリング・クレイドル。カウント2。
  ニーを打ちながらのパイル・ドライバー。
  カバー。カウント2。
  コーナーに振りドロップ・キック。
  もう1発。
  3発目を狙う。
  貴子はかわすとニーを打ちながらのツームストン。
  カバー。カウント2。
  京子にタッチ。
  豊田は起き上がっており仕切りなおし。
  京子が蹴り。
  モンゴリアン・チョップ。
  コーナーに振る。
  豊田がセカンド・ロープに乗りドロップ・キックへ。
  京子はかわすとジャイアント・スイング。
  両脚をロックする。
  貴子が入りストンピング。
  京子が腰を振ってから逆さにする。  
  キャメル・クラッチ。
  後ろにそらす。
  長谷川が入りストンピング。
  貴子が長谷川を排除。
  京子が手を伸ばす長谷川にラリアット。
  貴子が豊田を倒しクロス・フェイス。
  ボストン・クラブ。
  クロス・フェイス。
  踵落とし。
  交代した京子がアルゼンチン・バック・ブリーカー。
  そこから膝へのバック・ブリーカー。
  ボストン・クラブ。
  豊田がロープを掴む。
  2人でロープに振る。
  豊田がトップ・ロープにのり2人にクロス・ボディ。
  タッチすると2人で京子を振る。
  京子がセカンド・ロープに乗り2人にバック・エルボー。
  長谷川をロープに振りラリアット。
  ロープに走る。
  長谷川がカウンターでソバットを決めるも不十分。
  もう1発狙う。
  京子はかわすとラリアット。
  ロープに振る。
  長谷川がソバットを決めカバー。カウント2。
  エクスプロイダーを狙う。
  京子がエルボーを落としロープに走る。
  長谷川がエクスプロイダー。
  2発。
  3発。
  カバーするもカウントは2。
  もう1発狙う。
  貴子が入り蹴りつける。
  2人でロープに振る。
  長谷川が振られながらも手を伸ばしタッチ。
  コーナー上の豊田が2人にミサイル・キック。
  長谷川が2人を場外に出し押さえる。
  豊田がトップ・ロープに飛び乗りトペ・アトミコ。
  京子をリングに戻しボディ・スラム。
  ムーンサルトへ。
  京子はかわすとコーナー上へ。
  豊田が捕まえトップ・ロープからのスーパープレックスを狙う。
  京子はこらえると担ぐ。
  雪崩式アバランシュ・スラム。カウントは2。
  ナイアガラ・ドライバーを狙う。
  豊田が後ろに逃れバックを取る。
  貴子がカット。
  長谷川が貴子を追い出す。
  豊田が京子にボディ・スラム。
  2人で同時にダイビング・ボディ・プレス。
  長谷川が貴子を抑えるもカウントは2。
  豊田がコーナー上に向かい、長谷川が京子にボディ・スラムを狙う。
  京子は押し飛ばすとコーナー上の豊田を捕まえる。
  豊田が振り払うも貴子が髪を掴んで押さえる。
  京子がコーナーに駆け上がる。
  貴子はもう大丈夫だろう、とエプロンに降りる。
  豊田が京子にサンセット・フリップ・ボム。
  長谷川が貴子を押さえている隙に1,2,3!
  豊田、長谷川が先取!

  ゴングが鳴るなり豊田が京子にジャパニーズ・オーシャン・サイクロンを狙う。
  京子が後ろに逃れジャーマン。
  豊田が転がってタッチ。
  長谷川がすぐに組み付きエクスプロイダーを狙う。
  京子は振り払うとラリアット。
  ナイアガラ・ドライバーを決め1,2,3!
  すぐに追いつく!

  京子がロープにもたれる長谷川にラリアット。
  2発。
  3発。
  4発。
  カバー。
  貴子が立ちふさがるもカウント2。
  交代した貴子が長谷川の前に立つ。
  長谷川が腹を殴りつけてくるも耐えて仁王立ち。
  バック・ドロップ。
  2発。
  3発。
  カバー。カウント2。
  ロープに絡めて引っ張り上げる。
  コーナーでチョーク。
  マットに叩きつけ踵落とし。
  踵落とし。
  後頭部を蹴りつけカバー。
  長谷川がカウント2でブリッジ。
  交代した京子がロープに振りネック・ブリーカー・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  もう1発狙う。
  長谷川がカウンターでエクスプロイダー。
  自陣に手を伸ばす。
  京子が脚を掴んで倒しタッチ。
  貴子が長谷川を持ち上げようとする。
  長谷川は逃れるとソバット。
  交代した豊田が貴子にミサイル・キック。
  もう1発。
  カバー。カウント2。
  ジャーマン。カウント2。
  ジャーマンを狙う。
  貴子が腰を落として耐える。
  長谷川が入りニーを突き上げる。
  豊田がジャーマンを決める。カウント2。
  ロープに振ろうとする。
  振り返されるも一回転してのサンセット・フリップ。カウント2。
  交代した長谷川がコーナーに振りバック・エルボー。
  アブナミドル・ストレッチ。
  豊田が入り頭部を蹴りつけていく。
  貴子は振り払うと豊田の方にいきエルボー連打。
  長谷川が貴子をロープに振ろうとする。
  振り返されるもソバットへ。
  貴子はかわすとチョーク・スラム。
  コーナーに上ろうとする。
  豊田が突き落とす。
  長谷川がコーナー上に立とうとする。
  京子が捕まえそのままジャーマン。
  貴子が豊田に手を出した様子。
  リングに戻ると長谷川を起こしジャーマン。カウント2。
  高く持ち上げてのバック・ドロップ。カウント2。
  京子が担ぎ貴子がコーナー上へ。
  クローズラインと合体してのナイアガラ・ドライバー。
  カバーするも豊田が踏みつけカット。
  京子が豊田を蹴りだす。
  貴子が立ち上がった長谷川の後頭部にダイビング・ニー。
  カバーするもカウントは2。
  コーナー上へ。
  ダイビング・ダブル・ストンプへ。
  長谷川は避けるとソバット。
  交代した豊田がダイビング・ボディ・プレスへ。
  貴子が両膝を立てて迎撃。
  コーナー上へ。
  豊田が蹴り飛ばす。
  長谷川が京子もつれてきて押さえつける。
  豊田がダイビング・ビッグ・ブーツ。
  貴子をリングに戻すとクロス・アーム・ジャーマン。カウント2。
  起こすとボディ・スラム。
  コーナーに上る。
  京子がエプロンから髪を捕まえて動きを封じる。
  貴子が捕まえチョーク・スラムで落としカバー。カウント2。
  チョーク・スラム。
  カバー。カウント2。
  チョーク・スラム。
  カバー。カウント2。
  交代した京子が豊田を起こしロープに振る。
  ラリアット。
  カバー。カウント2。
  ボディ・スラム。
  コーナーに駆け上がる。
  長谷川が下に入り肩車。
  豊田がミサイル・キックで合体させカバー。カウント2。
  豊田がボディ・スラム。
  ムーンサルト。カウント2。
  ジャパニーズ・オーシャン・サイクロンを狙う。
  京子が後ろに逃れラリアットを狙うもかわされる。
  その先に居た長谷川がソバット。
  豊田が京子にジャパニーズ・オーシャン・サイクロン。カウントは2。
  コーナー上へ。
  貴子が捕まえ突き飛ばす。
  長谷川が貴子を蹴り落とす。
  京子が豊田をコーナーに乗せる。
  豊田が突き落とし後頭部にミサイル・キック。
  コーナー上へ。
  貴子が捕まえにいく。
  チョーク・スラムで落とす。
  京子が長谷川にラリアット。
  全員ダウン。
  京子が起き上がり豊田にナイアガラ・ドライバー。カウントは2。
  貴子がコーナーに上り京子が豊田をナイアガラ・ドライバーの体勢に持っていこうとする。
  長谷川が貴子に殴りかかり、豊田が京子にサンセット・フリップ。カウント2。
  豊田がコーナー上へ。
  京子が駆け上がり雪崩式ベリー・トゥー・ベリー。
  長谷川にラリアット。
  貴子が豊田をコーナーに乗せる。
  2人で雪崩式DDT。
  貴子が長谷川を抑え、京子がカバー。カウント2。
  貴子がコーナーに上り京子が豊田を起こしナイアガラ・ドライバーの体勢。
  長谷川が貴子を捕まえにいくもチョーク・スラムで返り討ち。
  京子が豊田にナイアガラ・ドライバーを決めるもカウントは2。
  ならばともう1回担ぐ。
  ナイアガラ・ドライバー+チョーク・スラム。
  貴子が長谷川を押さえに行き京子が豊田をカバーで1,2,3!

試合結果

@玉田りえ、田村欣子、府川由美vs.チャパリータASARI、椎名由香、渡辺美佐恵
A伊藤薫、吉田万里子vs.渡辺智子、前川久美子
B堀田祐美子、山田敏代、三田英津子vs.ジャガー横田、バイソン木村、レジー・ベネット
Cライオネス飛鳥vs.ブル中野
D下田美馬vs.北斗晶
EWWWA王座戦:アジャ・コング(ch)vs.ダイナマイト関西(JWP)(新チャンピオン!)
Fタッグ王座戦、3本勝負:井上京子、井上貴子(ch)vs.豊田真奈美、長谷川咲恵(2−1)