TOP女子プロレス全日本女子プロレス:1993年〜1995年 →全日本女子プロレス:憧夢超女大戦 11/20/94 Disc Three

全日本女子プロレス:憧夢超女大戦 11/20/94 Disc Threeの分析


名勝負 V*TOP一回戦:アジャ・コングvs.豊田真奈美
好勝負 V*TOP一回戦:堀田祐美子vs.コンバット豊田

約2時間45分です。

@ブリザードYuki vs.吉田万里子
 吉田は側転などスケールの大きな行動を出し惜しみしませんが逆に見れば時期をわきまえていない。
 この試合がデビューとなるYuki、
 変幻のムーブを見せますがテンションの維持が出来ずガタガタ。
 ブック通り勝利を得る事は出来たものの余りに説得力のない逆転劇でした。
 正体が長谷川と知って実に幻滅しましたね。
 あれほど好調なレスラーをここまで壊滅的に駄目にするとは・・・。
 本人にまったく良い所のないコラボ企画でした。
 少し悪い試合。

AV*TOP一回戦:堀田祐美子vs.コンバット豊田
 C豊田はブル中 野のようなキャラですけれど
 肝心のドミネイト・スタイルが上手くできないという欠点を持っているようです。
 しかし全女を辞めFMW所属という肩書きを得た事が良い効果をもたらしていますね。
 これによって格下という立場になり
 センスのあったプロレス寄りのスタイル
 (今回は脚攻めや全体的な構築にあたります)で戦う事が可能になっています。
 蹴りでKOされる可能性がありながら気迫からの耐えの要素もあり、
 攻めでは巨体を使いながら意地で応じる事もある。
 このバランスはブルやアジャでは出来ない。
 コンバットでしか出来ない事です。
 対する堀田もメジャーの凄みを見せつける
 ハードな蹴りと気迫を見せたためかなりの熱戦模様になりましたね。
 堀田のアピールが様になり過ぎてダメージを忘れさせた中、
 不必要に言い訳をつけるレフェリー絡みのフィニッシュをブッカーが選んだのは残念でならない。
 これはすっきりしないですよ。
 ぎりぎり好勝負。

BV*TOP一回戦:北斗晶vs.イーグル沢井(LLPW)
 イーグルがいきなりサンダー・ファイヤー・パワー・ボムを決める等暴れっぱなし。
 繊細さとはかけ離れていますがこれで良いと思いますよ。
 アジャのような知的な組み立ては出来ないのですから
 もう割り切って自分に与えられた宝を伸ばす方向で動いたほうが良い。
 見ていてもすっきりします。
 北斗が良い生き残り表現で対抗しています。
 まあ1回戦であり、引退を宣言している事から、
 最後は重すぎて上手く決めれないノーザンを連発という無理のある物で
 ストーリーを最大限に活かす形ではありませんでしたが、まあまあ良い試合です。

CV*TOP一回戦:アジャ・コングvs.豊田真奈美
 いきなりランニ ング・ドロップ・キックで走り出すと
 圧倒的なテンポとテンションを維持しながら
 理の腰攻めというドミネイトもこなしてしまう。
 本来ならじっくり魅せる物にもかかわらず
 見事全女スタイルにフィットさせたんですね。
 更に顔面パンチ、花道へのスラムというインパクトある技を出した後が圧巻のブースト。
 時間のかかる花道ダッシュで反撃と思わせながら
 攻撃がヒットしもう終わりかと思わせたところで
 カバーのブリッジ返しが復活し連続場外ダイブ+テーブル葬へと続けるんですね。
 最高のブースト機構。
 そしてクライマックスもこれによって受ける異常な抗力に耐え得る出来でフロー感は増すばかり。
 歴史的な名勝負といってよいでしょう。
 全女シングルの最高峰レベルにランクされるレベルでした。
 (執筆日:7/10/09)

DV*TOP一回戦:井上京子vs.ダイナマイト関西(JWP)
 打撃戦から早々に花道に移ると
 井上はジャイアント・スイングまで放ち、
 意表を突いた見せ場で盛り上げます。

 リングに戻ればグラウンド勝負。
 戦いを維持しながらもサブミッションを見せていきます。
 関西はグラウンド・サブミッションをベースに置くのが上手いですね。

 その後は相打ち含めた三種の組み立てで試合を作り上げていきます。

 ただズレている部分もあって
 もっと化学反応を起こしそうで
 小奇麗なプロレスに留まっている部分も見られます。

 特に終盤は両者必殺技を返しての裏必殺技へという過激な攻防ですが、
 攻防の作り方が一環している分ギアがかかる事はなかった。
 所々で敢えてずらしたり空白を織り交ぜても良かった。

 好勝負に少し届かず。

E井上貴子、キューティ鈴木(JWP)vs.工藤めぐみ(FMW)、福岡晶(JWP)
 パートナーともっと息を合わせてくれないと。
 ぐちゃぐちゃです。
 連携技も幾つか試していますが余り完成度は高くないですね。
 個々はそれなりに実力があるだけに最低限のクオリティは保てたが、まったくの期待外れです。
 試合メイカーがいなかったとはいえねぇ・・・。
 悪くない試合。

総評
 トーナメントの中で歴史に残るような名勝負が残りました。
 Aも地味に良い。
(執筆日:2/11/11)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

AV*TOP一回戦:コンバット豊田対堀田祐美子(11/20/94)
  堀田がロー・キック。
  4つに組む。
  豊田がボディ・アタック。
  コーナーに振りクローズライン。
  パワー・ボムを狙う。
  堀田は後ろに逃れるとクローズラインを避けて顔に張り手。
  顔に蹴りも入れる。
  豊田がカウント3で起き上がる。
  豊田は不意を付いて蹴りつけるとロープに振りボディ・アタック。
  フォール・アウェイ・スラムからサブミッションを狙う。
  堀田は蹴り上げて防ぐ。
  仕切りなおし。
  堀田が蹴りを連続で放っていく。
  フォア・アームズも放つ。
  豊田がフォア・アームズを打ち返していく。
  堀田が顔に掌底。
  仕切りなおし。
  堀田が顔に前蹴り。
  ハイ・キック。
  豊田がジャンピング・キック。
  堀田が耐え顔面にキック。
  豊田のガード越しに蹴りを放つ。
  仕切り直し。
  豊田がヘッド・ロック。
  グラウンドに倒す。
  脚に狙いをつける。
  堀田がロープを掴む。
  豊田は脚を蹴りつけていく。
  堀田はカウンターで蹴りつけて倒すと蹴りを打ち込む。
  コーナーに振りニール・キック。
  セカンド・ロープに脚をかけて蹴りつけていく。
  豊田は受け止めると脚にエルボー。
  レッグ・ロック。
  その状態で振り回す。
  堀田がロープを掴む。
  堀田を倒すと4の字。
  堀田が決まってねえよ、と挑発する。
  堀田がロープを掴む。
  豊田がロープに振ろうとする。
  堀田が振り返しクローズラインへ。
  避けられるも蹴りをいれ突進。
  豊田がカウンターでラリアット。
  パワー・ボムを狙う。
  堀田はリバース・スープレックスに返すとコーナーに振りニール・キックへ。
  豊田は避けて自爆させるとコーナー上へ。
  向かってくる堀田を突き落とす。
  もう1回突き落とす。
  それでも堀田は諦めず起き上がると豊田を突き飛ばす事に成功。
  逆さづりになった豊田の顔に蹴りを叩き込む。
  場外に出すと不完全ながらテーブルの上にボディ・スラム。
  リングに戻りアピール。
  豊田がリングに戻る。
  堀田は豊田の顔にニーを叩き込む。
  ダイビング・ニール・キックへ。
  豊田は避けるとパワー・ボムへ。
  堀田は体重をかけヒップ・ドロップに切り返す。
  ロープに走る。
  豊田がパワー・スラム。カウントは2。
  パワー・ボムを決めるもカウントは2。
  もう1発決めるもカウント3ならず。
  ダイビング・ボディ・プレス。カウントはまたしても2。
  担ぎ上げようとする。
  逃れられるもけりつけラリアット。
  もう1発狙う。
  堀田は避けるとタイガー・ドライバー。カウントは2。
  もう1発決めるもカウントは2。
  3発目へ。
  豊田がバック・スライドに切り返すもカウントは2。
  堀田は豊田をコーナー上に載せるとカリビアン・スプラッシュを狙う。
  豊田ははねのけて落とすとダイビング・バック・エルボー・ドロップ。
  カバーするも堀田の脚がロープにかかる。
  コンバット・ドライバーを決めるもカウントは2。
  コーナー上へ。
  堀田が何とか起き上がり捕まえる。
  15分経過。
  カリビアン・スプラッシュを決めるとカバーするもカウントは2。
  ダイビング・ニール・キックにいくも崩れてかすっただけ。
  ならばともう1回やって頭部に叩き込む。
  ピラミッド・ドライバーだとアピール。
  ダウンして起き上がれない豊田を蹴りつける。
  レフェリーが引き離してダウン・カウントが数えられる。
  カウント9で豊田が起き上がる。
  堀田が蹴りまくる。
  レフェリーが離そうとする。
  堀田はヒートしてレフェリーを突き飛ばす。
  その隙を突いて豊田がジャーマン。1,2,3!
  豊田が勝利! 


CV*TOP一回戦:アジャ・コング対豊田真奈美(11/20/94)
  豊田がゴングが鳴るなり突進しドロップ・キック。
  ロープに振ろうとする。
  振り返されるも回転してサンセット・フリップへ。カウント2。
  コーナー上へ。
  捕らえに来たアジャに雪崩式サンセット・フリップ・パワー・ボム。カウント2。
  コーナー上から飛び技へ。
  アジャは受け止めるとベリー・トゥー・ベリー。
  カバーするもカウント2。
  コーナーに振りクローズライン。
  豊田を蹴りつける。
  ロープに振り体当たり。
  カバーするもカウント2で豊田がブリッジ。
  ボストン・クラブを決める。
  蹴りつけていく。
  ボディ・スラムでカバー。
  カウント2で豊田がブリッジ。
  アジャがスリング・ショットから膝を腰に突きたてる。
  アジャはそこからハーフ・ボストン・クラブに移行。
  スリング・ショットでコーナーにぶつける。
  ブレーン・バスターを決めカバー。
  カウント2で豊田がブリッジ。
  アジャが豊田をロープに振る。
  豊田がロープに飛び乗ると後ろに飛びクロス・ボディ。
  コーナー上から飛ぶ。
  アジャはカウンターで蹴りを入れるとパイル・ドライバー。
  カバーするもカウント2。
  ロープに振り打ち上げる。
  豊田がドロップ・キックを決める。
  蹴りを放つ。
  アジャはガードして起き上がる。
  蹴りを楽々耐えると豊田の顔面を蹴りつける。
  豊田を起こすと顔面にパンチを叩き込む。
  スーパープレックスを決めカバー。
  カウント2で豊田がブリッジ。
  ボストン・クラブ。
  豊田が何とかロープを掴む。
  アジャは豊田にカナディアン・バック・ブリーカーの体勢。
  コーナーに叩きつけのせるとその腰に体当たり。
  花道に出すとカナディアン・バック・ブリーカーの体勢。
  ダッシュすると花道に叩きつける。
  ロープに固定すると距離をとり突進。
  腹にタックルを決める。
  リングに戻すとパイル・ドライバー。
  カバーするもカウントは2。
  パイル・ドライバーを決めカバー。カウントは2。
  ロープに振りクローズラインへ。
  豊田が避けアブナミドル・ストレッチを狙う。
  アジャが力任せに振りほどく。
  ロープに振るとショルダー・スルーでカバー。
  豊田がカウント2でブリッジ。
  アジャがボディ・スラムからコーナー上へ。
  豊田がビッグ・ブーツで蹴り落とす。
  ロープに走るとロープに飛びのりボディ・アタック。
  続けてコーナー上からミサイル・キック。
  テーブルを持ってくる。
  アジャをテーブルの上にのせるとコーナー上からダイビング・ボディ・プレス。
  アジャをリングに戻すとボディ・スラム。
  ムーンサルトを決めるもカウントは2。
  オーシャン・スープレックスを狙う。
  アジャは暴れて防ぐと裏拳へ。
  豊田はガードして受け止めるとオーシャン・スープレックス。カウントは2。
  もう1発狙う。
  アジャがコーナーに押し込み防ぐ。
  豊田がクローズラインへ。
  アジャは避けるとジャーマン。
  ロープに振る。
  前転してのサンセット・フリップを狙ってきた豊田にパワー・ボム。
  カバーするもカウントは2。
  セカンド・ロープからダイビング・ボディ・プレス。
  カウント2で豊田がブリッジ。
  コーナー上へ。
  豊田が捕まえ雪崩式ボディ・シザース・ボム。
  カバーするもカウントは2。
  オーシャン・サイクロンを狙う。
  アジャが腰を落として頭を入れさせない。
  豊田は狙いを変えボディ・スラム。
  ムーンサルトへ。
  アジャが蹴り上げて迎撃。
  豊田をコーナーに乗せ雪崩式の技を狙う。
  豊田は張り手を叩き込んで落とすとミサイル・キック。
  カバーするもカウントは2。
  コーナー上へ。
  アジャが捕まえにくる。
  豊田が雪崩式サンセット・フリップ・パワー・ボムを狙う。
  アジャがヒップ・ドロップで潰すもカウントは2。
  バック・ドロップへ。
  後ろに着地されるも裏拳を叩き込む。
  アジャは何とか起き上がるとファルコン・アローで1,2,3!
  アジャの勝利!


DV*TOP一回戦:井上京子vs.ダイナマイト関西(JWP)
  関西が蹴れば京子がモンゴリアン・チョップ。
  京子が連打しロープに振ろうとする。
  関西が振り返し体当たり。
  クローズラインで花道に出す。
  花道に出てクローズラインを狙う。
  京子はかわすとセカンド・ロープからとびバック・エルボー。
  そして花道でのジャイアント・スイング。
  ロメロ・スペシャルの体勢。
  レフェリーがリングに戻るよういい京子も従う。
  ブレーン・バスターを狙う。
  関西はこらえるとロープに走りニール・キック。
  チン・ロック。
  ロープに巻きつけると蹴りを叩き込んでいく。
  ボディ・スラムからエルボー・ドロップ。カウント2。
  チン・ロック。
  ストンピング。
  起き上がった京子に張り手。
  京子がロープに走りエルボー。
  関西が振り返しサイド・スラム。カウント2。
  アーム・ロック。
  ロープに振る。
  京子がセカンド・ロープからバック・エルボー。
  ロメロ・スペシャルを狙う。
  関西が抵抗。
  京子がロメロ・スペシャルを決める。
  腰を振ってから逆さにするサブミッション。
  関西が水面蹴り。
  シャープ・シューター。
  ロープ・ブレイク。
  STF。
  コーナーに振りクローズライン。
  もう1発狙う。
  かわされるも決めてカバー。カウント2。
  ロープに振ろうとする。
  京子が防ぎクローズライン。
  ボディ・スラム。
  コーナーに駆け上がりダイビング・バック・エルボー。カウント2。
  関西がコーナーに押し込み蹴りを叩き込んでいく。
  押し倒す。
  エプロンに出た京子にクローズラインへ。
  京子も同時に狙い相打ち。
  関西が京子に通天閣ドライバーを狙う。
  京子は逃れると柵に振ってぶつける。
  同時にクローズライン。
  京子が先に起き上がりリングに戻す。
  ミサイル・キック。
  カバー。カウント2。
  ナイアガラ・ドライバーを狙う。
  関西がハイ・キック。
  通天閣ドライバーを狙う。
  コーナーに押し込まれて防がれるも蹴り。
  クローズライン。
  起こして通天閣ドライバー。カウントは2。
  雪崩式通天閣ドライバーを狙う。
  京子はバック・エルボーを叩き込み落とす。
  背中にダイビング・バック・エルボー。
  カバー。カウント2。
  京子がハリケーン・ラナ。カウント2。
  関西がノーザンライト。カウント2。
  コーナーに上る。
  京子が駆け上がり雪崩式ベリー・トゥー・ベリー。
  カバー。カウント2。
  京子がナイアガラ・ドライバーを狙うも落としてしまう。
  起き上がりもう1度狙って決める。カウント2。
  15分経過。
  スパイダー・ネスト。
  関西がロープを掴む。
  京子がナイアガラ・ドライバーを狙う。
  関西が逃れ水面蹴り。
  崩れながらエルボーを打ち合う。  
  京子がクローズライン。
  コーナー上へ。
  関西が張り手。
  コーナーに上ろうとするも落とされる。
  しかしすぐに蹴り。
  雪崩式通天閣ドライバー。カウント3。

試合結果

@ブリザードYuki vs.吉田万里子
AV*TOP一回戦:堀田祐美子vs.コンバット豊田
BV*TOP一回戦:北斗晶vs.イーグル沢井(LLPW)
CV*TOP一回戦:アジャ・コングvs.豊田真奈美
DV*TOP一回戦:井上京子vs.ダイナマイト関西(JWP)
E井上貴子、キューティ鈴木(JWP)vs.工藤めぐみ(FMW)、福岡晶(JWP)