全日本女子プロレス:武道館女王列伝 8/25/93 Disc 2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
約2時間45分です。
@山田敏代、伊藤薫vs.工藤めぐみ、鍋野ゆき江(FMW)
それぞれリーダーは良いですね。
山田はあらゆる攻撃がハードでキレがあります。
工藤はサブミッションの使い方が上手く、それをベースに試合スタイルへと昇華させているのがポイント高い。
残り2人は物足りないですね。
伊藤は当たりはまずまずですが技の使い方が今ひとつです。
鍋野は新人という事でほとんど何も出来ず。
気持ちで引かなかったもののそれで良しと出来る外見でもなくて・・・。
試合自体は終盤が、控えがクロスする形で、かなりスリリング連携技も出ているので印象は良し。
まあまあ良い試合。
A井上京子vs.神取忍(LLPW)
いきなりのラリアットからスタート。
挑発を要所で交えながらそれぞれ京子は技で神取は喧嘩で対抗していきます。
若干構築的な部分が見えすぎですが
攻防で分かりやすくストーリーを描いているのは良いですね。
このおかげでここぞの柔軟な動きによる避け、仕掛けが際立ちます。
神取の限界という弱点を上手くクリアした内容。
好勝負に届かずも中々良い試合です。
B堀田祐美子、豊田真奈美、長谷川咲恵vs.プラム麻理子、尾崎魔弓、福岡晶(JWP)
JWPの不意打ちからいきなりダイブ連続。
全女らしい押せ押せの内容ですね。
まさに豊田が最高に輝く舞台です。
逆に言えば他の選手に豊田並みの緩急を持ってほしい所でしたがあれは簡単に真似できる物ではありませんからね。
個々がしっかりオリジナルの魅力を持っていれば良いんです。
堀田は重い技と繊細な積み上げでそれを満たしている。
長谷川は対抗戦で成長したのは確かなのですが
ロコモーション・スープレックスという連発スープレックスなど
自らの意識によりトップへの仲間入りを阻害しているのが惜しいですね。
尾崎は似たような連発技を使いますが
彼女の場合は洗練された間とセンスで使うべきポイントを掴んできますからね。
まったく自らを軽くするという事がない。
福岡は問題なく良い仕事をしていましたが、試合運びはやや劣っている印象です。
素晴らしい内容ながら中盤から一本調子になってしまった感があり、
それをぶち抜いた終盤も面白い工夫を連携技に凝らしたAJW側にのみ大きく依存している所が不満です。
好勝負に少し届かず。
Cオール・パシフィック王座戦:北斗晶(ch)vs.風間ルミ(LLPW)(8/25/93)
北斗は背骨、膝を痛めている状況で早期決着を狙いますが
それを納得させる程の悲壮感を漂わす表現力が見事です。
風間は確かに攻めに重みがありましたが、
それは単純に体重があるからで余り褒められた事ではないですね。
試合も完全に最後まで北斗に引っ張ってもらっており、
北斗レベルでもないのに腰の痛みで動きが鈍くなり
最後は粘り負けする形のクライマックスになったのは情けない事です。
1回見せた脚へのサブミッションをもっと使っていけば良かったのにね。
中々良い試合。
(執筆日:9/15/10)
試合後風間が認め、再戦する事になった北斗と神取が火花を散らす。
DWWWA王座戦:アジャ・コング(ch)vs.ダイナマイト関西(JWP)(8/25/93)
アジャが蹴りを打つのですけれど
関西の方がこれと同じくらいの強度しかなく、
いきなり関西の武器がなくなるという状況。
動きに欠けるサブミッション・シーンが多いですが、
表現力がないので停滞していきます。
前半は正直微妙でしたね。
顔面キックを解禁してハード・ヒッティングが出た所でようやく上昇気流。
厳しいやりくりで何とか最低限のレベルにのせて終盤へ。
その終盤だけは他を圧倒して素晴らしかったですね。
アジャの破壊力抜群の攻めは迫力ありますし、
関西もコーナーを使う事で通天閣スペシャルを決める等武器を取り戻し対抗しました。
平均的な良試合です。
(執筆日:9/15/10)
総評
記憶に残る程の試合はありませんが、
全般的にクオリティは高く楽しめます。
(執筆日:10/14/10)
DVD Rating:★★☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@山田敏代、伊藤薫vs.工藤めぐみ、鍋野ゆき江(FMW)A井上京子vs.神取忍(LLPW)
B堀田祐美子、豊田真奈美、長谷川咲恵vs.プラム麻理子、尾崎魔弓、福岡晶(JWP)
Cオール・パシフィック王座戦:北斗晶(ch)vs.風間ルミ(LLPW)(8/25/93)
DWWWA王座戦:アジャ・コング(ch)vs.ダイナマイト関西(JWP)(8/25/93)