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全日本女子プロレス:後楽園新世紀 9/15/92の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約2時間35分です。
SlamBamJam製。

開会式でデビュー10周年を迎えたブルのためのセレモニー。

@全日本ジュニア王座戦:玉田りえ(ch)vs.前川久美子(ch)vs.玉田りえ
 玉田の躍動感は得がたいものがある。
 一方、前川は中途半端で煮え切らない。
 最後は前座らしい押さえ込みで演出0の王座移動です。
 悪い試合。

A角掛ひとしvs.リトル・フランキー
 コミカルな動きや喋り、新しい技と観客を楽しませるネタの量はそろっている。
 ただ構成はまるで考えていない。
 悪い試合。

B三田英津子、下田美馬vs.沼田三絵美、神谷美織
 三田は良い切り方を見せる事はあるものの
 下田含めタッグ・スタイルがまだ完成されてない印象。
 沼田、神谷は売りと呼べるほどの強みが無い。
 少し悪い試合。

C井上貴子、デビー・マレンコvs.堀田祐美子、シンティア・モレノ
 貴子はポーズを取れるから堀田のような際立ったスタイルを相手にしても形になる。
 気の強さが前に出た良い組み合わせですよ。
 デビーとのタッチ・ワーク含めバランスよく考えていましたね。
 一方堀田は一人で戦っているも同然な状況でしたが
 シンティアのスキルを考えるとこれぐらいが丁度良い按配かもしれないですけど。
 まあまあ良い試合でした。

 怪我で欠場する事になった豊田が挨拶。

Dバット吉永、渡辺智子vs.長谷川咲恵、伊藤薫
 同期タッグという事でいきなりダイブ連発と飛ばしていきます。
 躊躇する事なく放たれた強烈な打撃技には目を見張りました。
 しかしこの面子に30分与えるのは馬鹿げています。
 どの選手も少ない技を連打して作る選手なので途中からうんざりするようになります。
 短い時間で同じ事をしてくれれば良い試合と呼んだのに。
 悪くない試合。
 
E北斗晶vs.みなみ鈴香
 まずは北斗がヒールで支配。
 タッグで激突した時に見せた独創的な切り返しは余り見られませんね。
 元パートナー対決というよりベビーフェイス/ヒール対決の色合いが強いです。
 しかし北斗のヒールとしての細かい見せ方は素晴しい物がありますし、
 みなみの腰狙いは一貫していて地味に効果を上げていく。
 場外ツームストンなど迫力ある技で終盤を盛り上げていますが、
 ちょっとこねくって効率を落とした面はある。
 最後の決着のつけ方は1年前との状況の違い、
 北斗との勢いの差が出てしまった形でしたね。
 期待していた物が全て見られたわけではないが充実していて中々良い試合。

F3本勝負:ブル中野、アジャ・コング、井上京子vs.堀田祐美子、山田敏代、吉田万里子
 1本目。
 テンポを維持しながらそれぞれが得意技を披露。
 堀田組が連携に力を入れていてブルと対等な攻防が出来るレベルまで準備してきてますね。
 10周年のブルがフォールを取られるというサプライズで幕。
 2本目、2分とはいえ時間をかけすぎです。
 ここはブルがすぐにフィニッシュしてストーリーを加速度的につむいでいくべきでした。
 3本目。
 場外乱闘を挟んだ後、1シーンの中での構成を考えながら攻防。
 悪い意味で全員主役になっていて(=吉田は頑張っていた)もう少し役割を明確化していくと良かったですね。
 記念試合的でテーマに欠ける印象が残りました。
 平均的な良試合。

総評
 力の入れ方が少しずれている気もするがパッケージとしてはまずまず。
 (執筆日:2/11/11)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@全日本ジュニア王座戦:玉田りえ(ch)vs.前川久美子(新チャンピオン!)
A角掛ひとしvs.リトル・フランキー
B三田英津子、下田美馬vs.沼田三絵美、神谷美織
C井上貴子、デビー・マレンコvs.堀田祐美子、シンティア・モレノ
Dバット吉永、渡辺智子vs.長谷川咲恵、伊藤薫(30分時間切れ
E北斗晶vs.みなみ鈴香
F3本勝負:ブル中野、アジャ・コング、井上京子vs.堀田祐美子、山田敏代、吉田万里子(2−1)