TOPアメプロ大賞アメプロ大賞2022→アメプロ大賞2022投票E

アメプロ大賞2022投票E:小泉"ダーティ"次郎


◆MVP
MVPとして名前が挙がってくるのはマイク・ベイリーとジョシュ。
シングルとしてはこの2人がクオリティ及び試合数で圧倒的な印象ですね。

しかしここでタッグ部門があるとはいえダックス・ハーウッドの名前を挙げたい。
2022年の彼はタッグの名人芸は勿論の事
シングルでもプロレスの上手さがピカイチで、外した試合の印象が一つもないですね。

その上で3人の実績を振り返ると
マイク・ベイリー:名勝負4、好勝負22
ジョシュ・アレキサンダー:名勝負4、好勝負11
ダックス・ハーウッド:名勝負4、好勝負8(新日の名勝負1、好勝負1は除く)。

こうして見るとマイク・ベイリーの好勝負数が圧巻ですね。

ジョシュ・アレキサンダーはImpact、ダックス・ハーウッドはAEWの顔ということもあり
上記試合は3団体からの選出でしたが、
マイク・ベイリーはなんと12団体からの選出。

マイク・ベイリーはビッグ・マッチで普通の試合もあった印象なのですが、
本当にありとあらゆる団体を渡り歩いていたので当然。

心象ではMOTY総なめのダックス・ハーウッドが1位だったのですが、
こうして数字で振り返って見たらマイク・ベイリーに敬意を表するしかありません。

1位:マイク・ベイリー
2位:ダックス・ハーウッド
3位:ジョシュ・アレキサンダーとしました。


◆最優秀試合
この部門はブリスコズvs.FTRの1戦目を選ぶか3戦目を選ぶかだけの問題。
タッグの系譜におけるスキルや戦術それら全ての集大成である1戦目か、
タッグの歴史を振り返る上でトップ・タッグのトップ・マッチとして刻まれる3戦目か。

3戦目が間違いなくタッグでありつつも半分はハードコア・マッチとしての色合いということだけ考慮して
1戦目を1位に、3戦目を2位に。

3位はブリスコズvs.FTRが実現する前はモクスリーvs.YUTAかなとか悩む部分もあったのですが、
こうなってはもうこの数え歌の前に脱帽する形でこの数え歌の2戦目を選びます。冗談のような冗談ではない選出。

1位:タッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ(ch)vs.FTR(ダックス・ハーウッド、キャッシュ・ウィーラー)(Supercard of Honor 4/1/22)
2位:タッグ王座戦、ダブル・ドッグ・カラー・マッチ:FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.ブリスコ・ブラザーズ(Final Battle 12/10/22)
3位:タッグ王座戦、3本勝負:FTR(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド)(ch)vs.ブリスコ・ブラザーズ(Death before Dishonor 7/23/22)


◆最優秀タッグ
MVPの議論から分かる通り迷うことなくFTR一択です。

2位は軍団として存在感を示したらブラッドライン。
トップのレインズが王者として更に強烈に君臨する歯車となりつつ
ウーソーズやサミやシコアにもちゃんと焦点が当たってステップ・アップに寄与している。
軍団として理想的だと思います。
2023年WMに向けたストーリーの流れも要注目ですね。

3位は実績で言えばヤング・バックスかブリスコズですが、
2021年からするとここまで中心に上がってくるとは思わなかった
ブリスコズの方が印象深いですね。

1位:FTR
2位:ブラッドライン(ローマン・レインズ、ウーソーズ、ソロ・シコア、サミ・ゼイン)
3位:ブリスコ・ブラザーズ


◆敢闘賞
敢闘賞と聞いて思い浮かぶのはImpactで最盛期かと思うほど躍動したベテラン3人衆、
アレックス・シェリー、クリス・セイビン、カズですね。
身体能力的には衰えが来ているはずなのに
プロレス脳が活性化されていましたね。

他出てくるのはまず同じくImpactからトレイ・ミゲル。
彼独自の魅力を強く押し出していて好きになりましたね。

また、敢闘賞をお疲れ様でした、と言い換えるならモクスリー。
パンク騒動など誰かの代役を務めることもありましたが、
そういう中でもしっかり仕事をこなしていましたね。

そういう試合以外の苦労も慮ってモクスリーが1位でしょうか。
少し流血試合に頼り勝ちな傾向が見られたので、
それがなければMVPの方に回すことも考えたかも。

2位ですが、USインディーで王者を張る等
他の団体も含めて年間を通して存在感を示したシェリーが頭一つ抜けていますか。

3位は団子状態ですが、試合時間設定がなければ
更に活躍できただろうと思わせたミゲルを選出。2023年も魅せて欲しいですね。

1位:ジョン・モクスリー
2位:アレックス・シェリー
3位:トレイ・ミゲル


■最優秀女性レスラー
ここで思い浮かべるのはジョダイン・グレイスとマーシャ・スラモヴィッチ。
どちらもImpact Wrestlingメインで
如何にImpact Wrestlingがバランスよく回していたかを再認識させます。

ジョダインは優れたスキルでレスラーとして一つの完成を見せました。
ただ良いレスラーだけでなく絶対王者としての風格があります。
心身充実の装いですが、デビューが14歳と早いので、キャリア10年を超えつつもいまだ26歳。
これから更にどんなレスラーになるか楽しみであります。彼女を1位に。

マーシャは2位に回しましたが、
2022年で彼女のふり幅は非常に豊かになった印象がありますね。
TVスターとしての魅力を身に着けつつ
レスラーとしては通常試合もハードコアもMMAスタイルも何でもこなせる。
彼女のCFUでの防衛ロードは実に楽しみだったりします。

3位は1位、2位に比べると落ちますが、時の人であったケイシー・カークですね。
ミッキー・ナックルズなどのバリバリのデス・マッチ・ファイターと比べると
頑張って行っている感が抜けきりませんでしたが、
それでも大衆の後押しを得て駆け上がっていく様は爽快で、
途中でまさかのクルールと絡むストーリー変転も面白かったですね。

1位:ジョダイン・グレイス
2位:マーシャ・スラモヴィッチ
3位:ケイシー・カーク


◆個人的イチオシで大賞
イチオシという話をすると2022年はダニエル・マカベが引退してしまいましたね(涙)。
メジャーに上がれないので、後の人生を考えるとタイミングだということは理解しつつ
彼にしかできないプロレスを見せていたので寂しいですね。

そんなマカベとSCIで素晴らしい試合を見せたダミアン・タングラ。
マカベの後継者ポジションになってくれ、と期待を込めて1位に選出します。

2位はテンプラリオ。
ルチャドールでイメージしがちの飛んで跳ねて、とは違う
オーソドックスにプロレスの上手いレスラー。
コロナ+AAAに押されてCMLLを見る機会は少なくなっていますが、
そんな中でCMLLを見る理由になるレスラーと言えます。

3位はボージャック。
お気に入り団体DPWのトップを張っていることもあって
試合を見る機会がこの中では多かったですね。
巨漢レスラーでその強さを押し出しつつも
しっかり考えてプロレスをしていて好感が持てます。

1位:ダミアン・タングラ(SCI)
2位:テンプラリオ(CMLL)
3位:ボージャック(DPW)


◆新人賞
1位はコマンデル。
GCWを中心にルチャ・トリオ旋風を巻き起こし、2022年の一つのムーブメントになっていましたからね。
グリンゴ・ロコのサポートも大きいですが、
彼のシンプルに凄いムーブがムーブメントの原動力だと思います。

2位にビリー・スタークス。
場外観客席へのスワントーン自爆から一気に話題の中心に登り詰め、来日も実現。
女性版ジェフ・ハーディになりそうな気配ありますよね。
また周りが押し上げたくなるというのも才能。
H2Oでのvs.トレモントも面白かった。

3位はロバート・マーター。
この癖の強さはドリュー・グラック二世になりそうな予感です。
これから活躍の場はどんどん増えていくフェーズにありますから2023年は楽しみですね。

1位:コマンデル
2位:ビリー・スタークス
3位:ロバート・マーター


◆最優秀興行
1位:Impact Wrestling Bound for Glory 10/7/22
2位:AEW All Out War 9/4/22
3位:AEW Revolution 3/6/22

この部門は試合クオリティ、興行構成、エンターテイメント性といった
総合的に見た時にAEWの独壇場ではありますが、
2022年のImpact Wrestlingはそこに一矢向きるだけの年間最大興行をやってのけましたね。

All Out Warはどうしても大会単体で判断しなきゃと思いつつ
直後の顛末を思い浮かべてしまいますからね…。本当は1位に値する興行だったと思います…。


◆最優秀団体
これはImpact Wrestlingですね。
年間を通して評価する上記部門で、
それぞれ所属レスラーがランクインするぐらい
2022年のImpact Wrestlingは成熟して全てが上手く回っていました。
結構PPVは頻度大いにも関わらず、必ず1試合はちゃんと見なくてはいけない試合がありましたからね。
好勝負/名勝負数も2021年の名勝負1/好勝負6から2022年は名勝負5/好勝負21と大幅な飛躍を遂げています。
一時期は頑張りま賞の常連でしたが見事な復活です。

他は団子状態ですが、2位には敢えてROHを挙げたいですね。
活動休止の発表と共に2022年を迎え、もうこの団体はなくなるんだと思っていました。
2022年はわずか3PPVで、ブリスコズvs.FTRの存在が大きかったのは確かですが、その内容を見ていると、
通常の団体運営ではなく年数回の興行という形で、
ROHというブランドが、レガシーが復活するような気配を感じたんですよね。
上記立役者であるジェイ・ブリスコが交通事故死するという悲劇で始まった2023年ではありますが、
この灯を消さずにつないでいって欲しいですね。
やはりUSインディー・ファンにとってROHという団体は特別なものがあります。

3位はDPW。
オリジナルのレスラーをしっかり活躍させつつ
日本人レスラーの招聘も積極的で、2022年はDPWを追いかけていた一年でもありました。
王者を巨漢であるボージャック、タンクマンで揃えた体制もユニークで、
2人を比較しながら楽しんでいました。

1位:Impact Wrestling
2位:ROH
3位:DPW


◆頑張りま賞
まあパンクですよね。怪我などタイミングも悪かったのでしょうが、どうしてこうなった、の一言。

そのパンクに肩透かしを食らった形のMJF。
世界王者に登り詰めましたが、個人的には試合面で物足りなさを感じているのでここに。
2023年はその印象を完全払拭してもらいたい。

3位にティモシーを。
他に変えられない硬派なスタイルですが、
その独自性を考慮するともっと重宝され、もっと尖った試合を生み出して欲しい。
Noah参戦は良い形で作用しているものの、こんなもんじゃないだろ感あり。

1位:CMパンク
2位:MJF
3位:ティモシー・サッチャー


◆最優秀抗争
まず出てくるのがブローリング・ブルーツ(シェーマス、ブッチ、リッジ・ホーランド)vs.インぺリウム(ギュンター、ジョヴァンニ・ヴィンチ、ルドウィッグ・カイザー)。
この軍団がぶつかれば好勝負間違いなし。
ハードな乱闘を見せてくれましたね。
ギュンターという好敵手を得てシェーマスがここまで復活を遂げるとは思いませんでした。
後はブッチがもう少しステージを上げてくれれば。

2位はブリスコズvs.FTR。実現には少し唐突感がありましたが、試合が全て名勝負。
この伝説の数え歌を選ばない理由はないですね。

3位はコーディvs.セス。コーディをWWEスターとして決定づけると共に締めくくりのHIACは印象的な試合でした。

1位:ブローリング・ブルーツ(シェーマス、ブッチ、リッジ・ホーランド)vs.インぺリウム(ギュンター、ジョヴァンニ・ヴィンチ、ルドウィッグ・カイザー)(WWE)
2位:ブリスコズvs.FTR(ROH)
3位:コーディvs.セス・ローリンズ(WWE)