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Tragedy of The Worst Matches Ranking 5の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

それではここからがランキングです。

WorstDジェナ・モラスカvs.シャメール(TNA Victory Road 7/19/09)
 ジェナはリアリティショーのスター。
 しかし動きが驚くほどひどい。
 
 セレブリティ・マッチは昔からありましたが、
 少なくとも本人、第三者から見て
 何かしらの目算があって試合を組むもの。
 
 しかしこの試合のジェナは…体育の評定1だったでしょう、というレベル。
 
 ジェナがひどすぎてシャメールはしっかり見える程でしたね。

 セコンドのオーサム・コングがソジョナ・ボルトを追いかけるシーンが
 試合の中で一番優れたアクション。
 このカードのセコンドにオーサム・コングを配置して
 虚しさを強調する高等テクがランクインの決め手ですね。

 ごみ箱行き。

WorstCアンダーテイカーvs.ゴールドバーグ(WWE Super Showdown 6/7/19)
 ゴーバはシェイプ・アップして登場。
 50歳ながら動けていて、そのスピアーはまだまだ迫力がある。
 そしてアクシデントかもしれないが流血までしたのは驚いた、というと
 ダスティンローデスみたいな魔法が
 1%でもあったかと錯覚してしまうかもしれないが残念ながら無い。

 対する54歳のテイカーが余りにも動けないのである。
 もはや試合を作る、ということができない。
 最低限パンチの絵姿だけは保っていますけどね。
 ゴーバの速攻スピアーから始めた出だしは良かったものの
 それを繋げず脈絡がまったくない試合進行。

 流血したせいかゴーバもコンディションが落ちて
 ジャックハマーが危険なブレーン・バスターになる。
 これでテイカーもKOされツームストンに持ち上げる力がなくなり崩れ落ちる始末。
 最後のチョーク・スラムといい、みすぼらしい。

 プロ意識の高いテイカーが
 あの自分の姿を許せているとは思えず、
 自分の意向を殺してWWEのたっての頼みで応じているんだろうけど
 WWEはそろそろ彼をRest in Peaceさせてやってくれないか。
 ひどすぎる試合。
 (執筆日:6/?/19)


WorstBWCW王座戦:シッド・ヴィシャス(ch)vs.ジェフ・ジャレットvs.スコット・スタイナー(WCW Sin 1/14/01)
 シッドがフェイスでJJ、スコットはチームなので実質ハンデ戦。

 シッドがまともなパフォーマンスを見せれないので、退屈なハンデ戦です。

 そこにバックステージの映像が流れ、
 ショータイムだといってフレアーが謎の覆面男を呼び込みます。

 WCWのズンドコを楽しもうかと頭を切り替えた丁度まさにそのタイミングで
 シッドが飛び蹴りを放った際に着地を誤り脚を骨折。
 余りに悲惨なシーンの為に後の映像はその瞬間を差し替えてますね。

 試合のひどさを責めるべき1人がひどい不幸に合いやるせない思いの中で
 謎の覆面男もどうでもよいロードウォーリアー・アニマル…。

 ルッソによる崩壊劇、ネガティブ・スパイラルはここに極まりました。

 ごみ箱行き。

WorstAジェイク・ロバーツ、ヨコヅナvs.ジム・ナイドハート、キング・コング・バンディ(Heroes of Wrestling 10/10/99)
 レジェンドを呼ぼうという定番コンセプトの興行。
 そのメイン・イベントですが、ジェイクが完全に酩酊状態。

 プロレス道場初日で学ぶようなやり取りすらできません。
 そして蛇を自分のナニに見立ててアピールする始末。

 とてもまともにできないとバンディ、ヨコヅナが加わって
 実はタッグだったという体にします。

 しかしジェイクへの怒りは収まらず、
 自分のケツは自分で拭け、と
 ジェイクを試合に参加させるので、
 試合としての体裁は整っているけど異常にグダグダ。
 そもそもジェイク以外の3人も歳取り過ぎて動けないですからね。
 
 試合として貫いた3人のプロ意識を褒めるべきなのか…
 それともこれが試合として残ってしまったことが逆に不幸なような気も…
 そしてこれがヨコヅナのキャリア最後の試合なんですけどジェイク…

 ごみ箱行き。

Worst@飯伏幸太vs.丸藤正道(Noah 1/2/24)
 前転から遅く、後ろに倒れる受け身も遅い。
 序盤だから抑えているというレベルではありません。

 AEWでも状態は良くなく、
 飯伏というネーム・バリューで多人数マッチに貢献するしかなかったですが
 少なくともこういう試合を組んだ中で
 少なからずコンディション改善されるかと思いきやむしろ悪化しているという事実。

 それなら飛んだり跳ねたりしない中で魅せる方法はなかったかと思うものの
 前転すらまともにできないのでレスリング・マッチという手すらも結局できないんですよね。

 丸藤はキレあるし意図あるものの
 それによって大勢が変わらない程、
 飯伏からは何のためにアクションをしているか分からないし、
 何を見据えているかも分からない行動です。
 虚しさが出てきますね。
 
 15分経過しても改善は見られず動きが安定しないので、
 このままだと試合の中で怪我するのではないかという怖さすら出てきます。

 それなのにエプロンの攻防とかする。
 何が出来るわけでもないのに
 わずかな希望にすがらせて打ち砕く。

 人と人でプロレスは作るものですから
 ほうきとのプロレスとか否定派なのですが、
 ほうきは物なので期待を裏切らないという点では良いよな、とすら思いが脱線。

 顔に蹴りを受けた飯伏が口に指を突っ込み覚醒モードに入る場面も空滑り。
 今度こそテコ入れしますよ、しますよ…しなーい、と期待を裏切る天丼構成。

 終盤のグラウンドの応酬ももっさりすぎて普通なら笑わってしまうレベルですが、
 黄金カードと呼べるカードな訳で
 そのまま笑える気持ちにもなれず複雑な気持ちになります。
 こんな心を揺さぶるプロレスは嫌ですね…。

 試合後ジェイクが現れメインを斬り捨てる異例のマイク・アピールですが、
 両足壊れてまともに退場ができない飯伏は
 それなのにかかってこい、と挑発的な仕草を見せていて…。

 試合が終わった後まで通うことのない孤立感、寂寥感が残りました。
 
 ダメな試合しちゃったな、と丸藤にでも、観客にでも弱みを見せれば
 やったことに意味があると見せかける妄言が何か思いついたかもしれませんが、
 やらなければよかった、と悲しみを与える一戦。

 久しぶりに使います。
 ごみ箱行き。
 (執筆日:1/?/24)