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東京スポーツ新聞社:Match of the Year 20's Part1の分析


名勝負 G1決勝:オカダ・カズチカvs.ウィル・オスプレイ(8/18/22)
好勝負 IWGPヘビー級&IC王座戦:オカダ・カズチカ(IWGP ch)vs.内藤哲也(IC ch)(NJPW 1/5/20)

NJC決勝:辻陽太vs.後藤洋央紀(3/20/2024)

2020年
@IWGPヘビー級&IC王座戦:オカダ・カズチカ(IWGP ch)vs.内藤哲也(IC ch)(NJPW 1/5/20)
 それぞれ軽く流した出だし。
 内藤がエプロンを使ったネック・ブリーカーから首攻め。
 オカダのカウンター・ビッグ・ブーツに内藤が一回転の受け身。
 スケール感のある手綱引きは良いもおの、
 点の良さであって試合の形が少し見えないですね。

 それぞれの1回目の必殺技狙いを挟みながら
 相手を上回る為の理屈付けをしていきます。

 オカダは内藤をコーナーに乗せドロップキックで落とすと
 テーブルも使ってで脚攻め。
 昨夜のvs.ホワイトもあってこれは素晴らしい展開。
 内藤の受け表現が冴えていて劇的に彩られます。
 
 反撃後もフォールせずじっくり溜めて起き上がったりと
 内藤のストーリー・テリングは良好でようやくこの2人の本意気に。

 短期スパンで千変万化させながら
 オカダがエゴイスティックな部分を出し、
 オカダvs.内藤の因縁を持ち出して完全に立場の差を作り、
 来るべきフィニッシュに向けて盛り上げました。

 前半が弱く、雰囲気美人の傾向が強い。
 ただダブル・タイトル戦としては十分で
 昨夜の一戦と比類するキャッチーさはあります。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:1/?/20)


2021年
AGHCヘビー級王座戦:潮崎豪(ch)vs.武藤敬司(Noah 2/12/21)
 内容面ではリスキーですが話題性のあるカードで、
 11年ぶりの日本武道館のメイン・イベント。

 潮崎は動けない武藤に合わせて動かず。
 化学反応はなく一方の構築だが、
 相手を意識してテンポ、打数を調整しています。

 武藤は浴びせ蹴り等技にキレはなく年齢を隠せないですが、
 見栄えの技をポイントにおく構築論自体は悪くありません。

 ただ切り返し合いができないなら花道からの断崖式を潮崎が狙うシーンは
 不発に終わるのが見え見えなのでやらなくても良かったのでは。

 リングの内外場を使った武藤の脚攻め構築。
 定型なので安定していますが、
 定型から一歩も二歩も進化させた棚橋、鷹木の脚攻めを直近で見たが故に物足りなさは半端ない。

 武藤の技のダメージ値を年齢考慮して低めに調整。
 潮崎の耐え姿とマッチさせたのは良いし、
 武藤が出来ないで魅せるのもそれはそれで名人芸でした。
 最後も敢えて打ち合いではない帰結にしたフィニッシャーも落しどころとしてはOK。
 ネガティブな内容踏まえても納得できるある意味では絶妙のラインでした。

 試合のクオリティとしては余り高くないですが、
 元々読めていたことですし、ぎりぎり成功といっていい範囲内でしょう。

 ただ綺麗に王座を禅譲できるのが清宮な中で、いきなり清宮挑戦というのが…。
 ここで武藤が防衛してしまうと怖い。

 平均的な良試合。
 (執筆日:2/?/21)

2022年
BG1決勝:オカダ・カズチカvs.ウィル・オスプレイ(8/18/22)
 オカダが執拗なグラウンド・ヘッド・ロック。
 韻踏む中でオスプレイのスピード・コントロールが光りますね。
 
 いつもと比べて細かく段階を刻みつつ
 まずはオカダが鋭い場外DDTを決め試合が動き出します。

 背中と首を攻めていく流れですが、
 オカダの構築力がいつも以上に冴えていましたね。

 構築力が前面に出る分、
 前半においては相対的に情緒が不足気味に 映ることもありましたが、
 今回は試合にかける意気込みが非常に伝わってきます。
 そして、それが単なる表情を表に荒々しく出せば良いというものではない、ということもちゃんと良く分かっています。

 オスプレイもオカダの構築にジャストで乗っていますが、
 決勝という舞台でこれまでになく受けに徹した試合の作り方を見せています。

 本物のトップ・タレントであるが故に世界を股にかけながらも
 オスプレイがこの受け側のポジションを演じれるのはレアで、
 そういう意味では実経験も最近では少ないパターンですが、
 そんなことを全く問題にしないレベルで
 最上級の方法論とダメージ表現を見せるのだから恐れ入ります。

 20分経過しカウンター合戦に突入。
 同型技で相手と合わせたり、自分の中で韻を踏んだりと
 多様なバリエーションは枚挙にいとまはなく
 5分突っ走った高濃度な攻防にも関わらず限界を感じさせません。

 更に25分を超えてオスプレイが棚橋、AJ、オメガ等ライバルのムーブを加えてドラマチックにして、
 30分を超えてシンプルに集約させつつも
 非凡な見せ方、カウンターの混ぜ方で非日常感を継続。
 最後までお見事でした。

 昨年に比べるとやや熱量に物足りなさを感じたG1でしたが、
 この準決勝、決勝で全ての印象を覆してきましたね。

 歴史的な名勝負です。
 (執筆日:8/?/22)

2023年
Cグレート・ムタvs.シンスケ・ナカムラ(Noah 1/1/23)
 奇跡!
 そう銘打たれた試合。
 ナカムラがWWE所属でこの試合はまさしく奇跡と言えるでしょう。
 ビンスが炎上していなかったら無かったでしょうし。
 
 ナカムラは大太鼓とリーイングランドJr.の生演奏の基、白いローブを着て登場。
 対するムタはクラシカルに演出控えめに登場。
 ナカムラがローブを脱ぐと、その下はムタと同じ黒と赤を基調にしたコスチューム、と
 入場シーンはWM感がありましたね。

 さて試合ではありますが、
 雰囲気のある仕草でまずは盛り上げます。
 2人の顔をしっかり捉えるカメラワークが良い仕事してましたね。

 ムタの制限下の中でアピール性での勝負に特化しており、
 試合中のコミュニケーション、化学反応という点では
 昨年の武藤vs.清宮と比べて全然物足りないですね。

 ただ毒霧合戦の演出が秀逸で
 入場時と同じくらい鮮烈な印象で奇跡の試合を〆ました。

 ムタ、ナカムラの仕事としては実際の所そこそこ。
 ブッカーやカメラマンなど裏方の仕事は最高レベル。

 総じてならすと、好勝負に少し届かず、の評価。
 (執筆日:1/?/23)

2024年
DNJC決勝:辻陽太vs.後藤洋央紀(3/20/2024)
 後藤変わったことをする訳ではなく
 オーソドックスなものに気持ちを込めて。

 読ませず硬軟織り交ぜる辻のファイト。
 キャラが試合運びに再びフィットしてきていますね。

 クロス・ロープ・ワークでギアをかけ後半へ。

 四度目の優勝を狙う後藤と初優勝を狙う辻というのは
 マッチ・アップとして魅力的でしたね。

 後藤は悪くないパフォーマンスですが、
 基本的には辻がリードして盛り上げ。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:3/?/24)