全日本プロレス:三冠王座統一への道の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | インターナショナル王座戦:ブルーザー・ブロディ(ch)vs.ジャンボ鶴田(全日本プロレス 4/19/88) PWF、UN王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.天龍源一郎(全日本プロレス 4/2/89) PWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(全日本プロレス 4/16/89) |
@PWF、UN王座戦:天龍源一郎(UN ch)(新チャンピオン!)vs.スタン・ハンセン(PWF ch)(全日本プロレス 3/9/88)
ハンセンが乱戦模様で試合を作っていくものの
天龍がほとんど何もできず
両者必殺技が出ないままあっけないフィニッシュ。
まあまあ良い試合程度。
(執筆日:?/?/12)
APWF、UN王座戦:天龍源一郎(ch)vs.スタン・ハンセン(DQ)(全日本プロレス 3/27/88)
早くも再戦ですが内容はかなり向上しています。
ハンセンが傷口への攻撃含め激化している上で
天龍も決してひるまず、脇腹攻めを加えることで
ハンセンのスケールを小さくすることなく食らいついていきます。
所々に見せる攻防も良いですね。
終わり方はアレですが十分満足できる内容で、ぎりぎり好勝負。
最近ので言うと森嶋vs.アメドラみたいな試合です。
(執筆日:?/?/12)
BPWF、UN、インターナショナル王座戦:天龍源一郎(PWF/UN ch)vs.ブルーザー・ブロディ(Int ch)(全日本プロレス 4/15/88)
ブロディが不調。
明らかに新日の経験が仇になっていますね。
確立されていた全日スタイルを思い出すのではなく、
新日スタイルから全日に適応しようとするから、
やるべきではないスローな基本レスリングが出てくるし、
鏡を見ろよ、と言いたくなるようなジャックナイフ固め、ボストン・クラブを平気で打つ。
更に天龍が中盤で脚攻めを行うんですね。
こうなると怪物だから多少無視できる、という全日の理より
一介のスポーツ・マンとして真面目に痛がる、という新日の理を優先させて混迷の度合いを増します。
最後はわざとサイコロジーを合わせにいった形ですし、
天龍の場外パワー・ボムは崩れすぎだし、全然感心する事のなかった30分マッチです。
平均レベル。
(執筆日:8/?/10)
Cインターナショナル王座戦:ブルーザー・ブロディ(ch)vs.ジャンボ鶴田(全日本プロレス 4/19/88)
執拗なヘッド・ロック、という
空間レスリングの王道を行っていても尚ブロディはスケールがでかい。
鶴田も絶頂期に入ったと確信させる試合運び。
腕攻めの一極攻めは当然として
チン・ロックへの落とし、に関しても戦術として理が通っている。
こちらも構築論の手法と表現物の戦いが一致していてクオリティが高くならない訳がありません。
終盤もしっかりしたニア・フォールの応酬で数え歌と呼ぶに値する。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/?/09)
DPWF、UN王座戦:天龍源一郎(ch)vs.スタン・ハンセン(全日本プロレス 7/27/88)
ハンセンが入場時の天龍を襲撃。
これにより流血状態で試合開始となります。
ハンセンが的確に打撃を叩き込みながら組み立てていきますが
天龍はほぼダウン状態で反撃らしい反撃をしません。
ハンセン・スタイルは抵抗を前提条件にするところがありますから
このドラマ押しの前半はそれほど良くはないですね。
ブロディに捧げるニー・ドロップ後ラリアットへ。
ここでようやく天龍の反撃開始。
とはいっても不発ながらラリアットが出る状況ですから
天龍はどうしても大技主体となっています。
更にその後もフィニッシュ含め展開上のスポットが用意されているのはハンセン側。
ドラマチックな試合を作り上げようとしているのに
天龍もブックも彼を応援したいという流れ、見せ方を作れていません。
そのためハンセンが完全に叩きのめした、という印象しか残らない。
年間最高試合に選ばれた理由が分からないですね。
ドラマチックな試合なら普通にRWTL決勝で良いと思うけど。
平均的な良試合。
(執筆日:3/?/12)
Eインターナショナル王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.アブドゥーラ・ザ・ブッチャー(全日本プロレス 9/9/88)
鶴田はあばらを痛めている状況。
アビーが木槌、ベルトにケースと凶器攻撃を重ねてあばらを攻めます。
適度に場を動かしていて良いですね。
流血も加わり雰囲気は出来ています。
鶴田が反撃に転じアビーも流血させます。
問題はこの手の乱戦に良くあることですが、
アビー→鶴田→アビーと攻守の切り替えが2回のみ。
また凶器がさんざん許されている割に
レフェリーに手を出したくらいで反則が下る曖昧さですね。
まあまあ良い試合。
(執筆日:12/?/21)
FPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(全日本プロレス 10/17/88)
鶴田がハンセンを抑え込むサブミッション。
最初の内は韻踏みもありましたが、徐々になくなっていきましたね。
相手を抑え込む必死さが伝わる見せ方は出来ていましたけどね。
場外戦からハンセンが背中に椅子を叩きつけ反撃に転じます。
技を盛るも余り意味性は感じない終盤。
そして最後エプロンの鶴田にハンセンがリングからラリアットを打ち込みますが、ハンセンも場外に転落してダウン。
実況がハンセンもジャンピング・ニーを受けたというが
どう見てもそうは見えず無理があって残念でした。
悪くない試合。
(執筆日:12/?/21)
GPWF、UN王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.天龍源一郎(全日本プロレス 4/2/89)
(収録日は3/29/89)
会場がどよめくハードな打撃。
そこにサブミッションを混ぜ込む、
その混ぜ方、移行の仕方が上手くヒリヒリした緊張感がありますね。
天龍は椅子攻撃をしても主導権を奪い返すには至らず鬩ぎ合い。
攻防の緩急がコントロールできていて細かな工夫も入っています。
得意技をピタリとはめた攻防の作り方も冴え渡っていて最後のフィニッシュまで貫き通されていましたね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/?/21)
HPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(全日本プロレス 4/16/89)
ハンセンがいきなり乱戦を仕掛けジャンピング・ニー。
どんどん仕掛けて鶴田のスケール感の良さを出していきます。
ハンセンは完全劣勢ですが、
だからこそワン・ポイントの抵抗の仕方にセンスが光りますね。
主導権を取り返す過程のテンポ・コントロールも素晴らしかった。
荒々しさと技の見せ場の演出が絶妙にミックス。
鶴田のヒール殺法によりそれが導かれているのも一期一会感のある潰し合いでした。
最後は翌週の再戦に持ち越しとなる不透明決着ですが、
内容はかなり良かったですね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/?/21)
I PWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(全日本プロレス 4/18/89)
2日前の試合が非常に良かったので、
前回は良さを見落としていたのではないかと自分を疑って12年ぶりに再視聴。
しかし微妙でしたね。
序盤は前回の試合を経ているのに何故かグラウンド。
その後も両者リングアウトか、今日三冠王座は本当に生まれるのか、とハラハラさせる見せ場といい
当時の風潮/観客を意識し過ぎた詰まらないプロレスになっていますね。
その前にレスラーとしてお互いに向き合って欲しかった。
考えてはいて、その狙いを実行している点では少し評価を上げても良いか、と思いなおしましたが、
本筋ではないですからね、大枠の印象までは改善されなかった。
鶴田が流血してからも余り意味性のない攻防。
ラリアットをかわしてロープに激突させ、すかさず抑え込むというフィニッシュもイマイチ。
ダウンしているレスラーが史上初の三冠王者という余り盛り上がらないエンディングでしたね。
平均レベル。
(執筆日:12/?/21)
注目試合の詳細
試合結果
@PWF、UN王座戦:天龍源一郎(UN ch)(新チャンピオン!)vs.スタン・ハンセン(PWF ch)(全日本プロレス 3/9/88)APWF、UN王座戦:天龍源一郎(ch)vs.スタン・ハンセン(DQ)(全日本プロレス 3/27/88)
BPWF、UN、インターナショナル王座戦:天龍源一郎(PWF/UN ch)vs.ブルーザー・ブロディ(Int ch)(両者リングアウト)(全日本プロレス 4/15/88)
Cインターナショナル王座戦:ブルーザー・ブロディ(ch)vs.ジャンボ鶴田(新チャンピオン!)(全日本プロレス 4/19/88)
DPWF、UN王座戦:天龍源一郎(ch)vs.スタン・ハンセン(新チャンピオン!)(リングアウト)(全日本プロレス 7/27/88)
Eインターナショナル王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.アブドゥーラ・ザ・ブッチャー(DQ)(全日本プロレス 9/9/88)
FPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(両者リングアウト)(全日本プロレス 10/17/88)
GPWF、UN王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.天龍源一郎(全日本プロレス 4/2/89)
HPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(両者リングアウト)(全日本プロレス 4/16/89)
IPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(新チャンピオン!)(全日本プロレス 4/18/89)