Jimmy Rave:Best 3 Matchesの分析
名勝負 | #1コンテンダー20分アイアン・マン・マッチ:トニー・ママルークvs.ジミー・レイブ(CZW 10/11/03) |
好勝負 | AJスタイルズvs.ジミー・レイヴ(PSW 5/8/15) ロデリック・ストロング、ジャック・エヴァンスvs.DPA(Shingo、ジミー・レイブ)(FIP 1/12/07) |
@#1コンテンダー20分アイアン・マン・マッチ:トニー・ママルークvs.ジミー・レイブ(CZW 10/11/03)
プロレスって人間が2人でやるんですから
水物な部分は当然あるんですけど
名勝負ともなるとカードを見た時点で
可能性があるかないか、ってのは容易に判断できる物です。
しかしこの世の中、絶対って事はない訳で
その例外がここに起きてしまったのですよ。
レッドvs.ノヴァvs.エグゼヴィアーぐらい衝撃を受けてます。
とにかく試合を振り返ってみましょう。
まずは常に動き続けるグラウンド・レスリング合戦。
カートvs.ベノワがやりそうなもので
彼らの気合の入りようが伝わると共に
フォールが1回ではないというルールを意識させ
いつ3カウント入るか分からないという緊迫感をもたらします。
次にロープ・ワーク、スタンディングを絡めるも
その刹那の攻防は変わらず。
ここで4分半が経過。
20分の内の4分半という絶妙の時間で
ターニング・ポイントのバック・ドロップを挟み
スムーズにママルークの腕攻めへ持っていく。
基本のできたママルークだけに見事な出来。
しかも締めに源流インディアン・デス・ロックを持ってくるという
オールド・ファン感涙のセンス。
ここから理に反しない素晴らしい試合構成で
1−1でレイブの脚攻めという状況まで持って行きます。
この後もレベルは落ちず
投締打全てが極限で入り混じった攻防を展開。
無理して改善点を考えるなら
クライマックスでママルークが腕攻めのムーブを1,2つ加えたいという点だが
これは結果を分けるポイントとして敢えてそうしているのだろうしねぇ。
2人が共にベスト・ワークをした素晴らしい試合でした。
レイブの生涯最高試合でありママルークの生涯最高試合。
ぎりぎり名勝負です。
(執筆日:11/?/08)
AAJスタイルズvs.ジミー・レイヴ(PSW 5/8/15)
AJは的確な試合の組み立て、
相手の流れを踏まえての緩急作りと
卓越したセンスを見せつけます。
しかしここではIWGP王者として優れたパフォーマンスを見せたAJもさることながら
キャリア末期のレイヴのワークがより光っていましたね。
冒頭のレスリング・シーンは受け一辺倒。
ヒールとしてヘタレる訳ではないので、
受けに偏って作るのは難しさもありますが、
動き出しのリズムが上質で成立しています。
カウンターのクローズラインは
実体のインパクトがそこまでないものの
タイミング、ポージングで決まっているのでスポットとして魅力的です。
技の威力に依存しないアスリート性にも依存しない
絶妙の化学反応を見せたプロレス。
This is awesomeチャントを起こした上で、
エプロン・スポットを経て見応えのあるニア・フォール合戦を生みました。
ベテランならではの安心感、巧みさがありましたね。
レイヴのキャリアの中で3本指に入る試合です。
文句なしに好勝負
(執筆日:2/?/22)
Bロデリック・ストロング、ジャック・エヴァンスvs.DPA(Shingo、ジミー・レイブ)(FIP 1/12/07)
エヴァンスがレイブに逃げられたのでフェイク・ダイブへ、という
良くある流れを見せるも、そこで控えのロデリックがエプロンから飛びエルボーを打ち込む。
本来それだけで通用するのに更に+1をのっける意欲的なファイトです。
ロデリック/エヴァンスがパートナーを物として扱うダイナミックな合体技を見せて盛り上げた後は、
DPAが介入からエヴァンスを孤立させる展開となります。
それ以前のカットからShingoがハイ・テンポな流れの下地を作っていたのには感心しましたね。
孤立から良い流れを作るとストロングがそれを加速させる。
この日は取り分け緩急の急に注意を割いていましたね。
ハイ・テンポで双方が連携により仕留めようと攻防を繰り広げ、
FIPの中でも屈指のタッグ・マッチとなっています。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:1/?/12)
注目試合の詳細
試合結果
@#1コンテンダー20分アイアン・マン・マッチ:トニー・ママルークvs.ジミー・レイブ(2-1)(CZW 10/11/03)AAJスタイルズvs.ジミー・レイヴ(PSW 5/8/15)
Bロデリック・ストロング、ジャック・エヴァンスvs.DPA(Shingo、ジミー・レイブ)(FIP 1/12/07)