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WWE:Slaughter. vs. Sheik Seriesの分析


名勝負 ブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/16/84)
好勝負 なし

@アイアン・シークvs.サージェント・スローター(2/25/84)
 シークの蹴り方は良いしベルト攻撃で煽ってもいる。
 しかしわずか数分してサージが攻撃に耐えて見せた所で恐れをなし逃亡・・・。
 サージがまるで攻撃もせずに終わる、という抗争のためだけの試合です。
 前哨戦とはいえ最後に拳の2,3発ぐらい叩き込んで欲しいものです。
 (執筆日:2/16/11)

Aアイアン・シークvs.サージェント・スローター(4/23/84)
 サージが最初から激情に支配されて動いているので盛り上がりますね。
 ただ通常形式として過激度が限られている中でこのターン数の少なさは痛い。
 しかし盛り上がる構図がある事を確認できただけで良しとすべき段階でしょうかね。
 最後はサージ側がブーツを脱いで叩きつけまくりDQ、上手くTo be Continuedとしています。
 平均より少し上。
 (執筆日:2/16/11)

Bサージェント・スローターvs.アイアン・シーク(5/21/84)
 憎しみに満ちた挑発合戦からスタート。
 ニュートラル状態の使い方が上手く
 プロレス技を要所に配置して進行させます。
 密度の濃淡はあるものの
 ブーツの前振りや流血に追い込まれたサベージのもがき等
 後につながる際立った表現が幾つかありますね。
 最後はややごり押しながら流れを作って、
 サージがブーツを脱がして奪った所で反則、という
 前哨戦としては打ってつけのフィニッシュを迎えました。
 中々良い試合。
 (執筆日:3/5/11)

Cブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/9/84)
 ベビーフェイスvs.ヒールの1つなれど
 扱っている背景が社会を巻き込んだイラク戦争ですからとんでもない熱狂を生んでいますね。
 そしてこの2人はギミックに心身を重ねて試合に挑んだ。
 まずはサージがシークのターバンを引き裂き、観客席に投げ込んで観客を煽ります。
 気持ちをこめた打撃、所構わずぶつけていく乱戦は素晴らしいものがあります。
 シークのブーツの威力を最大化する振りも地味に効果を発揮している。
 しかしカットされているため展開は弱くなっているし、
 手にとって使う凶器はブーツのみ、絵の作り方もおざなりで
 次週の予習という色合を感じざるをえない所はある。
 カットが大きいので正確には言えないが、中々良い試合かな。
 (執筆日:2/16/11)

Dブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/16/84)
 前回から一週間後、同形式にて再戦。
 歴史に残る更に過激な一戦へと突入していきます。

 前回と同じくいきなり見せ場をもってきますが
 今回は被ってきたヘルメットでの攻撃、
 単なる表現ではなく痛みの伴った表現で幕開けです。

 多彩な見せ場を生むために変化をつけるものの
 何かを探す事で空白の時間を生まないほど
 その判断力は冴え渡りリアルな時間推移で戦っていきます。
 そしてウィップの導入もあり憎しみはリミッターを超え、相手を本当に殺そうとしているかのように映ります。
 攻防の引き出しを増やす事は抗争の一つの恩恵に過ぎず
 根源はリングの仮想をリアルに近づけていく作業です。

 場外へのハードな受身でスケール・アップしますが、
 この敢えて外である場外でカバーを入れる事で
 中盤の根幹はリングでの殴り合いである事を空間的に設定しています。

 サージは定番の鉄柱受けで大流血。
 その受身、流血量だけではなくガードするのが精一杯という表現によって観客の応援を更に引き込みます。
 そして反撃では始めてみせるセカンド・ロープから飛んでの踏みつけで
 シークも流血させると共にブーツの威力を印象付ける。
 
 最高レベルの殴り合いから最後はブーツの攻防へ。
 まったく異なるアイデンティティーを背負った両者が
 憎しみの末一つのリーサル・ウェポンを求め合う、という
 表現的にも絵としても素晴らしく美しい方法でフィニッシュです。

 観客の日常生活における全ての不満を受けきるだけの強烈なエネルギーがここにはあります。
 80年代だからこそ生み出された、80年代にしか出来ない、
 プロレスの歴史に残る最もリアルで過激な乱戦。
 歴史的な名勝負です。
 (執筆日:7/14/10)

注目試合の詳細

Cブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/9/84)
  サージがシークを殴り倒す。
  ターバンを取ると引き裂き投げ捨てる。
  殴りつけていく。
  ボディ・スラム。
  場外に投げ落とす。
  エプロンにたたきつける。
  テーブルにたたきつける。
  バック・ブリーカー。
  エプロンにたたきつける。
  リングに戻す。
  スティックで首を絞める。
  シークが顔を引っかいて逃れる。
  サージに蹴り。
  パンチ。
  パンチ。
  蹴りを放つ。
  サージが受け止める。
  シークが顔を引っかく。
  ブーツにぶつけようとする。
  耐えるサージの顔を引っかく。
  (カット)
  シークが流血している。
  サージがパンチ。
  殴りつけていく。
  ぐるぐるパンチ。
  カバー。カウント2。
  ロープに振るとショルダー・スルーを狙う。
  シークが股間を蹴り上げる。
  カバー。カウント2。
  サージがヘッド・ロック。
  シークがコーナーに押し飛ばしコーナーにぶつける。
  カバー。カウント2。
  何度もカバーするがカウント2。
  シークはサージをロープに振るとショルダー・スルーを狙う。
  サージが蹴り上げる。
  バック・ブリーカー。
  カバー。カウント2。
  バック・ブリーカー。
  (カット)
  サージがエルボー・パッドを直す。
  シークがロー・ブロー。
  レフェリーを攻撃。
  ブーツを脱ぎ手にする。
  サージにたたきつけようとする。
  サージがカウンターでラリアット。
  ブーツを奪い取るとシークにたたきつける。
  カバー。
  レフェリーが起き上がり1,2,3!
  サージの勝利!


Dブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/16/84)
  サージはリングに入るなり向かってきたシークにヘルメットを叩きつける。
  もう1発叩きつけ倒す。
  エルボーを打ち下ろして倒す。
  ウィップで鞭打っていき倒す。
  シークは命乞い。
  サージは起き上がってこいと鞭打つ。
  起こしてウィップで喉をつき倒す。
  ロープに振りウィップを叩きつけて倒す。
  ウィップを叩きつける。
  ヘルメットを手にするとダウンするシークにたたきつける。
  ヘルメットをかぶるとシークを起こしてヘッド・バッド。
  コーナーへのスリング・ショット。
  起こすとコーナーにもたれさせ殴りつける。
  殴りつける。
  コーナーに振る。
  コーナーに振ろうとする。
  シークが振り返すとサージがコーナーにのりあげ場外に転落。
  シークは場外に下りるとサージをエプロンに叩きつける。
  背中に椅子を叩きつける。
  リングに戻る。
  場外に下りカバー。カウント2。
  チョーク。
  サージが腹にパンチ。
  シークがサージをエプロンに叩きつけリングに戻す。
  リングに入るとベルトでサージを鞭打つ。
  もう1回。
  鞭打ちベルトで首を絞める。
  背中を殴りつける。
  サージのウィップで鞭打つ。
  抵抗するサージを殴りつける。
  ベルトで鞭打ち首を絞める。
  サージはロープに走ると同時に体勢を下げシークを場外に落とす。
  シークがリングに体を入れる。
  サージがベルトでシークを鞭打つ。
  シークは自分のブーツをコーナーに当てるとそこにサージを叩きつける。
  サージがシークの腹にパンチ。
  近づいてきたシークの腹にパンチ。
  シークを場外に投げ捨てる。
  場外に下りるとエプロンに叩きつける。
  バック・ブリーカーを決める。
  カバーするもカウント2。
  殴りつける。
  シークがリングに転がり込む。
  サージもリングに入る。
  シークがサージの顔を引っかく。
  ターン・バックルにぶつける。
  ブーツにサージを叩きつけようとする。
  耐えるサージに噛み付く。
  ブーツにサージを叩きつけようとする。
  サージは勢いあまって鉄柱に激突。
  シークが唾を吐く。
  侮蔑の言葉をかける。
  ストンピング。
  サージは流血している。 
  噛み付く。
  噛み付く。
  起こして殴りつける。
  殴りつける。
  起こして殴りつけようとする。
  サージがふらふらになりながらもガードしていく。
  シークは蹴りつけると噛み付き。
  コーナーに振る。
  サージは勢いあまってコーナーにのりあげる。
  アブナミドル・ストレッチか何かを狙う。
  サージがわき腹にパンチ。
  何とか起き上がるとセカンド・ロープにのって飛びシークの頭部を踏みつける。
  シークを蹴りつけえるボーを打ち下ろす。
  シークも流血した様子。
  シークを殴りつけていく。
  ぐるぐるパンチで倒す。
  カバー。カウントは2。
  ボディ・スラム。
  カバー。カウント2。
  ロープに振り技を狙う。
  シークが蹴り飛ばすもダウン。
  シークが這ってサージをカバー。カウント2。
  ガット・レンチ・スープレックスを決める。
  カバーしに行く。カウントは2。
  ブレーン・バスター。
  カバー。カウント2。
  シークはブーツを脱ぎ手にする。
  サージに叩きつけようとする。
  サージは避けるとラリアット。
  両者こぼれ落ちたブーツに向けて這っていく。
  サージが先にブーツを手にする。
  起き上がるとシークに叩きつけカバー。
  1,2,3!
  サージの勝利!

試合結果

@アイアン・シークvs.サージェント・スローター(リングアウト)(2/25/84)
Aアイアン・シークvs.サージェント・スローター(DQ)(4/23/84)
Bサージェント・スローターvs.アイアン・シーク(DQ)(5/21/84)
Cブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/9/84)
Dブート・キャンプ・マッチ:アイアン・シークvs.サージェント・スローター(6/16/84)