Noah:KENTA vs. Marufuji Seriesの分析
| 名勝負 | GHCジュニア・ヘビー級王座戦:KENTA(ch)vs.丸藤正道(1/22/06) GHC王座戦:丸藤正道(ch)vs.KENTA(10/29/06) GHCJr、世界Jr王座戦:丸藤正道(Wo ch)vs.KENTA(GHC ch)(10/25/08) |
| 好勝負 | なし |
@小林健太vs.丸藤正道(9/16/00)
初対決はまだ小林の名字を背負ってた頃。
健太はショルダー・スルーを着地する身体能力や
腕に狙いをつけた真面目な試合運びを見せて、
伸びる片鱗は見せるもまだまだキャリア半年経っていない新人です。
丸藤も新人を扱う試合運びを見せていますが、
こちらもまだ2年でそれを強烈なストーリーに押し上げる程にはいかない。
なので、平均レベルでしたが、
減点法に引っかかる所がほとんどないという点ではやはり非凡。
(執筆日:8/?/25)
AKENTA vs.丸藤正道(11/13/04)
KENTAが次のステップの為に7番勝負に挑み、最後の相手として丸藤。
この4年でKENTAは業界トップ・クラスの蹴りを身につけ、
ヒリヒリする雰囲気で数え歌2戦目に挑みます。
丸藤は攻防をスムーズに紡ぎつつスポットも見事。
この組み合わせが数え歌になることを早くも証明していますね。
リング内外で激しいハード・ヒット。
ギアを上げるとコーナー・トゥー・コーナーなど
更に見栄えのするムーブが飛び出て観客もワクワクしながら見守っていますね。
20分経過してもまだ出し尽くしていない返し合い。
惜しむべくは、最後のコーナー上の攻防が崩れて両者落下した後、
普通にそのままやり直しせず、アドリブ利かせてくれればというくらい。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:8/?/25)
BGHCジュニア・ヘビー級王座戦:KENTA(ch)vs.丸藤正道(1/22/06)
約30分間完全にコントロールし尽くされた緩急を見せ
ロープを飛び越えて場外へドロップ・キックなど
所謂Xディビジョンムーブと呼ばれる魅力を逆輸入し織り交ぜてきます。
KENTAと丸藤にしかできない完成された一品、
日本最高峰と呼ぶに値する絡みでしたね。
まあ改善点を挙げるなら
もう少し手綱を離すべきでした。
試合が勝手に動き出し、2人がそれにのせられる、というのも生まれる でしょうし
KENTAは蹴ってばっかり、丸藤はスーパー・キックが多すぎという 印象を抱かせることにもならない。
もう1点は、Xディビジョン・ムーブを取り入れていても
根幹には日本的ジュニアの血が色濃く流れている事でしょうか。
アスリート的で物語、仕掛け、サムシングに欠けますね。
アスリート的である事にサムシングを
感じる人もいるでしょうしこれは好みの問題でしょうけれども・・・。
総合的な評価としては
個人的な好みの方向性とは違った事も考慮しぎりぎり名勝負でしょうね。
何だかんだ言って好勝負という言葉は似つかわしくないですし。
(執筆日:?/?/08)
CGHC王座戦:丸藤正道(ch)vs.KENTA(10/29/06)
始めの方から飛 びついてエプロンでのDDTが出て
後半には場外ダウンの丸藤にスプリングボード式ダブル・ストンプ(スパドラでも滅多にやらない。)等
かなり激しい技が繰り出されました。
それでも四天王プロレスもどきみたいに
スーサイド・パフォーマンスに見えず
何より面白かったのは
グラウンド・サブミッションを挟んだりと
緩急をつけ、息の合った攻防含め素晴らしい完成度の高さ故か。
そこまで完成度が高いなら技の過激度を1段階落としても良い気がするけれども
ヘビーの王座でメインという事でする必要が求められたのでしょう。
またラ・ケプラーダで双方共に大ダメージを負う事故もありながら
最後までまったく体力の衰えが見えなかったのは凄まじすぎる。
逆に言えば疲れとかそういうのも合わせて表現しても良い気がします。
アスリート的で色気が足りない。
悪い点なんて挙げるとしたらこのぐらいの物ですね。
各所で見せる丸藤の天才的発想からくるムーブが良いポイントになっていた事も付け加えておきます。
文句なしに名勝負。
(執筆日:?/?/07)
DGHCJr、世界Jr王座戦:丸藤正道(Wo ch)vs.KENTA(GHC ch)(10/25/08)
この日のメイ ン・イベントは言わずと知れた黄金カード。
丸藤vs.KENTA。
結果は知ってのとおり60分時間切れになった訳ですね。
ではどんな試合だったかというに
日本のJrにしては珍しく異形のビジョンを描いていました。
キー・ワードは攻防の進化とアジテーションの排除。
都合上後者から説明しますが所々で過激化の匂いこそさせるものの
21世紀のプロレス観から言えば極端な程観客を扇動する事を恐れていて
実際に40分まで、まったくと言って良い程たたみかけが見られません。
最後のカバーが敢えて10秒前だったのも象徴的です。
前回と同じ物では過激化の道しかないから、という単純な理由か
現代のプロレス・スタイルに問題を感じてか
どちらかは分かりませんがとにかく考える所があったのでしょう。
さてそうなると60分という(一般的に)最長となる試合時間にどう対処するかが問題になってきます。
これに対して最初に述べたように攻防の進化という答えを出した。
カウンター率、いやすかしも多いので
リアクション率というべきかな、それが高くて
60分間全編通して工夫をこらした魅せ方を輩出している。
これは凄いの一言ですね。
KENTAと丸藤ならではです。
また試合内容の種類、これもは
消耗戦でもノン・ストップ・アクションでもない中途半端な狭間にあるのだけれど
KENTAと丸藤が独自の世界観で作ったからなのだと納得させる説得力がある。
狙ってかは分かりませんが和田レフェリーが裁く事による
場外カウントの10カウント化がこの変な世界を助長させていますね。
欠点を考えると細かい点では攻防に拘っている割りに
不知火、ブサイクへの膝蹴りの一発目が早い段階で決まっている事でしょうか。
ここら辺は過激化を匂わせるスポットと共に
どこか妥協のように感じてしまいます。
また大きな点で言うと2人の根本的な姿勢にあります。
前回、前々回が両者同じ絵を描いて極限まで高めあったのに比べ
今回は丸藤の提示した実験にKENTAがつきあった形で
KENTAの持ち味(気迫のある打撃の打ち合いなど)が完全には出ていないんですね。
試合後のコメントなんか見ても
丸藤はまあ色気たっぷりのコメントを残しているんですが
一方のKENTAは似たような事を言っていても含みの部分で丸藤との隔たりを感じます。
どこまでも丸藤vs.KENTAであった今回の一戦。
人間的には面白かったけれども
試合として完成品の印象を受けませんので
ぎりぎり名勝負というのが適正な評価でしょう。
(執筆日:?/?/08)





