NWA:Fantastics vs. Midnight Express seriesの分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイトエクスプレス(ボビー・イートン、デニス・コンドリー)(NWA 8/31/84) ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)((NWA 3/26/88) USタッグ王座戦:ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)(ch)vs.ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)(NWA Clash of the Champions I 3/27/88) USタッグ王座戦:ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)(ch)vs.ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)(NWA 4/26/88) |
@ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイトエクスプレス(ボビー・イートン、デニス・コンドリー)(NWA 8/31/84)
タッチ絡めた序盤の盛り上げは見事ですね。
縦横ローブの混ぜ方、コルネットのヘタレっぷりも晒して
テクニックとエンターテイメントが最上級で融合されています。
本当に無駄なく効率的に積み重なれた流れ。
孤立時の受け姿の見せ方も良く、
そこからのホット・タッグで勢いをつけてそのままフィニッシュ。
当時のベスト・タッグが初対決にして、
最高の化学反応を見せてくれました。
文句なしに好勝負。
(執筆日:2/?/25)
Aファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイトエクスプレス(ボビー・イートン、デニス・コンドリー)(NWA 12/25/84)
NWA程ベビーフェイス/ヒールの機能が特化されていませんが、
WCCWらしいリアリティーはより出ている。
序盤はヒールが前振りの動きをしてからベビーフェイスが技を決める形。
中盤はロジャースの孤立。
ミッドナイト・エクスプレスが憎らしい打撃を打ちこみつつ、
腹狙いで着実に追いこんで試合のボルテージを高めていきました。
合体技に対してロジャースがカウンターでサンセット・フリップを決める、という
当時としては斬新な方法からタッチ成功し爆発。
4人が乱れた状態の中でフィニッシュに持って行きました。
常々デニス・コンドレーを後のスタン・レーンと比べて見劣りする印象を持ってしまうのだけど
この試合においてはデニス・コンドレーが抗争に入り込んだ見事なラフ・ファイトを見せ輝いていたのが印象的でしたね。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:10/12/11)
Bアメリカン・タッグ王座戦:ファンタスティックス(ch)vs.ミッドナイト・エクスプレス(WCCW 1/11/85)
序盤、終盤では複雑なアクロバティックなスポットに挑戦していますね。
その華やかさの裏で自然な感じは少し失われています。
中盤はフルトンの孤立。
前回のような生々しい遺恨は感じられず、
試合運びのベースと他とを区別した観ていて分かりやすいファイトとなっています。
総じてTVスタジオ向きに試合内容がシフトしています。
上質ではあるものの当時の売れ線といった内容で、
彼ら本来の魅力から成された物に見えないのが残念。
平均的な良試合。
(執筆日:10/12/11)
Cアメリカン・タッグ王座戦、ノーDQダブル・リング・マッチ:ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイトエクスプレス(ボビー・イートン、デニス・コンドリー)(WCCW Parade of Champions 5/5/85)
タッグは新しい形の創出ではなく型を最大化する事が求められる形式。
その中でトルネードにして更にダブル・リングで相方を考える機会を減らすなんて馬鹿げています。
MNEが椅子を使って優位に立ってからの少しばかり魅力は出たけど
最後はもう空位のままでいいよと思わせる茶番劇だし全体的に期待外れ。
二代目MNEならこの形式の中でまだ活きた所はあるかもしれませんが・・・。
悪くない試合。
(執筆日:3/12/11)
〜ここからミッドナイト・エクスプレスは2代目〜
Dファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)vs.ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)((NWA 3/26/88)
(収録は3/12/88)
初回Clash of the Championsの前日に放送。
序盤はフェイスが圧倒するお約束ですが、
ただのショルダー・タックルすら勢い半端なく気合が入っています。
軽快な連携技にヒールの控え受け。
見事な立体感で同じ展開が続いても退屈しないですね。
中盤はロジャーの背中攻め。
孤立の中でもこのまま決まるのでは、と思うような
合体技、流れがあり緊迫感ありましたね。
完全に観客の反応を操りきってフィニッシュ。
CM除いても27分、1番組を1試合に費やさせるだけの試合でした。
文句なしに好勝負。
(執筆日:1/?/23)
EUSタッグ王座戦:ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)(ch)vs.ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)(NWA Clash of the Champions I 3/27/88)
4人が混在し、椅子やテーブルも出てくるヒートっぷりを見せながら
一方では冷静に連携、控えスポットをここぞという部分で挿入してきます。
そして中核を占めるロジャースの孤立シーンが圧巻。
ミッドナイト・エクスプレスは受けでタッグを作る事も多いですが
今回は容赦ない攻撃で観客を煽って煽って煽り倒します。
この孤立シーンではフルトンも素晴らしかったですね。
控えですからこの孤立シーンには直接関わらないのですが
ロジャースを助けたいという気持ちがひしひしと伝わってくる好演技。
そのためレフェリーなんか構ってられないぐらいMNEを許せない、と
フルトンが向かっていったクライマックスは熱く、観客も熱狂してましたね。
それが反則を取られて裁定が覆る事になりがっかりしますが実に素晴らしかった。
文句なしに好勝負。
(執筆日:3/6/10)
FUSタッグ王座戦:ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)(ch)vs.ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)(NWA 4/26/88)
CotCの再戦。
CMにより23分にカットされていますが実際は40分に及んだそうで
それにより濃度が薄くなっている部分はありますね。
しかしちょっとしたロープ・ワークに凄いレスリング・センスが現れていたりと相変わらず上質。
ファンタスティックスの華麗なスポットを返す形でロジャースの孤立シーンへ。
こうなるとそれまでやや元気が無かったMNEが本領発揮。
レーンは打撃が鋭いし、憤怒の表現も見事。
イートンの煽りと加わって抜群の孤立シーンです。
また見事なスポットを挟んでフルトンの孤立シーンに続きます。
フルトンは流血しレフェリー・ストップかという所まで追い込まれます。
只これは試合への移入感を高めた一方で
そこまで追い込んだためにタッチできるかどうかの見せ方が無くなっていて、
控えの捻った介入からフィニッシュになっています。
40分もかけて、孤立2連にしているのですからタッチ後の爆発を活かすべきだし、
もしこの内容でやるというのなら25分ぐらいに凝縮できるし、そうすべきでした。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:5/8/10)
GUSタッグ王座戦(コルネットは檻の中):ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)(ch)vs.ミッドナイト・エクスプレス(ボビー・イートン、スタン・レーン)(NWA Great American Bash 7/10/88)
イートンはここぞという所で大きなインパクトを作り出し、レーンは素晴らしいやられっぷりを見せる。
またタッグとしてもリズムを自在に操っており、ギアをかた時の精度には感心します。
一方のファンタスティックス。
ロジャースはハイ・フライで観客をのせているんですが、
フルトンの動きがもっさりしているのが目立ちましたね。
ファタスティックとしても普段に比べコントロール力に欠けた印象を受けました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:3/5/10)