TOPアメリカン・プロレスWWE TV Matches →WWE:TV Matches Yoshi Tatsu vs. Tyson Kidd Series

WWE:TV Matches Yoshi Tatsu vs. Tyson Kidd Seriesの分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@ヨシ・タツvs.タイソン・キッド(FCW 5/24/09)
 ヨシの動きが一つ一つ拙い。
 全体的に跳躍力が足りないせいでそういう印象を与えていますね。
 現在より体が絞れていないのでしょう。
 蹴りが独自の武器になっていません。
 また意思疎通も出来ていません。
 そのためキッドが強引にベビーフェイス/ヒールの流れに持ち込み誤魔化しにかかっています。
 終盤にも関わらずフラッシング・エルボーなんて遊びを入れるヨシに
 テクニカルな締め技を決めキッドが幕を引きました。
 ひどい試合。

Aヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 1/20/11)
 TVに出れるようになったヨシ・タツですが、
 がむしゃらファイトなのに自ら仕切ったりと自分のやるべき方向性ははっきりしていない。
 だからこそ攻防自体は芯の通ったものを選んでいるのにやや雑な印象を与えます。
 キッドが中盤に脚攻めを行うも、特にヨシ・タツに期待していない凡庸なもの。
 ヨシ・タツはちゃんと脚の痛みを抱えながら反撃するも
 それはヨシの勢いを殺しているだけな所があって±0。
 最後を丸め込みで締めたのは試合にフィットしている。
 自力の向上によりクオリティはあるが、
 このカードである意味はまだありません。
 悪くない試合。

Bヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 4/7/11)
 取り合えず攻防のスピードは多少増しているように見えますが、
 その攻防自体はシンプルなもので取り立てて凄いという事もない。
 まだタイミングには一呼吸のずれがあるし、
 ヨシはアピールの入れ方が下手で流れを阻害している。
 Aとそれ程変わりない内容。
 悪くない試合です。

Cヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 5/19/11)
 キッドのセコンドについたヘイズが試合前にヒールとしてマイク・アピール。
 そのままキッドが奇襲して試合がスタートです。
 ヘイズの存在によって双方とも立ち位置が明確になり、
 それに則った攻めが出来るようになりました。
 無用の攻防もなく、すっきりとした流れで盛り上がっていきます。
 派手なスーパープレックスなどが飛び出す終盤の攻防には
 まだ本人によってそこまでの意味合いが付与されていないが
 ヘイズの素晴らしいリアクションによってその可能性が示唆されています。
 ヘイズがセコンドとして最高の仕事をし、
 ヨシ・タツvs.キッドという抗争カードの型を作り上げました。
 まあまあ良い試合。

Dヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 6/9/11)
 ヘイズからヴィッキーにセコンドが変更。
 流石にヴィッキーは本業ではないのでヘイズのような事は出来ません。
 しかし2人は前回生まれた安定した流れを維持していて、一人立ちしています。
 そして流れが安定するとそこにアイディアを交える事が出来る。
 特にヨシ・タツはクイックを積極的に取り入れる等、
 技に幅が出てきた事が試合の可能性を広げる好結果を生んでいる。
 ただキッドの脚攻めが長く、クライマックスの攻防は物足りないですね。
 型の次のステップとしてそこからの可能性が開けた事は示しましたが、追求しきれなかった内容。
 平均より少し上。

・NXTに場所を移し、アクション・フィギュアを絡ませる事で本格的に抗争がスタート。試合前にキッドがヨシ・タツのフィギュアを破壊、ヨシ・タツがキレる、というスキットがありました。
  
Eヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 6/28/11)
 遺恨。
 ヨシがタックルからマウント・パンチを繰り出せば
 キッドもストンピング時に頭部に叩き込んでお返し。
 序盤から遺恨が迸ります。
 ヨシは如何にもアメリカ人の真似事といった表情作りで、
 表現としてはそこそこのレベルながらNXTという下部番組で遺恨があるだけ上等です。
 それよりもこの試合で素晴らしかったのはキッドの構築。
 序盤はフット・ワークを活かしてリング内外で広く土台を作り(ハンセンvs.小橋を彷彿とさせる)、
 腕へのダメージをつなげて中盤の一極攻めに結実させる。
 ヨシのチョップに対するリアクション、相手との距離の取り方、時間の取り方、完璧です。
 キッドのセンスを存分に堪能できます。
 ヨシが輝く型にはまり終盤は素晴らしい攻防で加速しフィニッシュまで持って行きました。
 9分という試合時間を考えるとかなりレベルは高い。
 中々良い試合。

・キッドはヨシ・タツのフィギュアからもぎ取った脚をネックレスにつけて登場するように。

Fヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 7/5/11)
 前回に続きヨシに獰猛性があるのは良いですね。
 ただ獰猛性とチョップは背反します。
 何でもチョップにせず拳を交えられると良いですね。
 拳、蹴り、チョップを使い分けられるようになれば面白い。
 前回の成功体験に背中を押されたか、
 ヨシ・タツが積極的に技を打っていくシーンが目立ちましたね。
 一方のキッドは勢いに飲まれるような形で前回ほどその技量を見せられず。
 しかし敢えて脚攻めではなく、より火花散る打撃攻めを選んだりと
 要所のアピールはしっかりしたものでしたね。
 まあまあ良い試合。

Gヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 7/12/11)
 今の状態ならもっと出来るはずです。
 受けに回っている時にもっと提案力が欲しい。
 数を繰り返して型になった動きに頼っていて試合の流れが乱れています。
 セカンド・ロープからのロシアン・レッグ・スイープや
 最後の反転してのムーンサルトなど要所には印象的な技があるのだけどね。
 これまでと同様場外でブレーン・バスターを打つなど
 ハード・ファイトではあったが頭を動かす事は怠ってしまっている。
 平均より少し上。

Hネックレス・オン・ポール・マッチ:ヨシ・タツvs.タイソン・キッド(7/26/11)
 ヨシのフィギュアの脚をつけたネックレスがコーナー・ポールに吊り下げられており、それを取った方が勝ちというルール。
 キッドがいきなりサッとコーナーに登ってネックレスを取ろうとして、
 このルールならではの序盤から目を離せないスタートとなります。
 ヨシが相変わらず場に合っていないチョップを織り交ぜ多少疎外していますが大きな問題ではありません。
 中盤はキッドが主導権を握りヨシを甚振りにかかる展開。
 声を出して更にメリハリをつける試合運びが冴え渡っています。
 ヨシも小気味良い蹴りで対抗し、場所を移しながらアイディアに溢れた攻防を見せます。
 疲労度が増してきた所で、再びネックレスを狙いにいき終盤。
 少し攻防の幅が足りないかと思うシーンもありましたが、スポットを綺麗に配置してやりきりました。
 最後はヨシ・タツがネックレスを取って勝利するも雪崩式バック・ドロップを食らう、という素晴らしいフィニッシュ。
 しかし試合後ヨシがキッドより先に起き上がったのは駄目ですね。
 フィギュア本体に脚をつけにいかなければならないのは分かるが、
 ここは戦いに敗れつつも目的は達成した場面なのだから
 キッドが先に起き上がって、ルール上の敗北に呆然としている裏でヨシがフィギュアの方に動き出す、というのが一番情感が出る。
 最後でケチはつきましたが、これまでの経験を活かしつつ特殊形式を上手くこなしました。
 平均的な良試合。

Iヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 9/6/11)
 欠場していたヨシ・タツは顔半分に歌舞伎ペイントをして復活。
 怪奇派とは違う真剣な面持ちを際立たせるギミックですね。
 寡黙という感情を出しながらのファイトには可能性を感じます。
 しかしながら後半になりキッドがペースを掴むと
 まだスタイルが確率していないな、感じさせましたね。
 痛みが素直に身振りに出ているのが問題。
 ギミックからすると動きは抑え目に痛みをかみ締める感じがベストか。
 その後の反撃も微妙。
 脳天チョップとフラッシング・エルボーが加わっていますが、
 最後はいつものダイビング・ニール・キックですし完全に浮いています。
 蹴りの位置づけ含めて終盤の技構成は再構築し直す必要があります。
 平均レベル。
 (執筆日:9/9/11)

 (執筆日:8/28/11)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ヨシ・タツvs.タイソン・キッド(FCW 5/24/09)
Aヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 1/20/11)
Bヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 4/7/11)
Cヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 5/19/11)
Dヨシ・タツvs.タイソン・キッド(Superstars 6/9/11)
Eヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 6/28/11)
Fヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 7/5/11)
Gヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 7/12/11)
Hネックレス・オン・ポール・マッチ:ヨシ・タツvs.タイソン・キッド(7/26/11)
Iヨシ・タツvs.タイソン・キッド(NXT 9/6/11)