WWE:TV Matches Special Edition:Do you want Reviews? part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
@統一王座戦、ケージ・マッチ:クリス・ジェリコ(ch)vs.スティーブ・オースチン(Raw 12/10/01)
中々リングに入らないジェリコをオースチンが奇襲。
それを受けてジェリコが本来とは逆にケージの中に逃げ込むというのが面白いですね。
しかし前日の連戦の影響かオースチンの攻めとジェリコの逃げの一進一退は画一的でいまいち。
ただ瞬間瞬間では意外に楽しめるのはスター性の強いWWEならではだし、
頭と技術を余り使っていなくてもケージに思いっきりぶつかったりと体を張っているのは頭が下がる。
最後はオースチンがふらふらのジェリコに駄目押しのスタナーを決めるも
乱入したブッカーがケージの扉を思いっきり叩きつけ一発逆転。
平均レベルです。
AIC王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.ショーン・マイケルズ(Raw 9/20/04)
巧みな経験を持つ両者だが基本的なレスリングからスタート。
そこに齟齬がないのは前年からHBKのコンディションが戻ってきている証でしょう。
CMの都合上、HBKのダイビング・エルボー・ドロップ、クリスチャンの退場処分が
中盤という早い段階で挟まれましたが、それを組み込んで試合を構成する事が出来ている。
HBKが脚を攻めたのに対し、ジェリコがその痛みを抱えながら攻めているように攻防にも深みが出てきている。
最後はクリスチャンの再乱入で終わりますし、
通常放送の中でしっかりした試合をした以上の意味合いはないが、
03年と08年の抗争の中間的位置づけとして見れば興味深い点もあります。
まあまあ良い試合。
B世界ヘビー級王座戦:クリス・ベノワ(ch)vs.ケイン(6/28/04)
鋭い拳に膝を突きながらチョップで打ち返す。
ベノワのこの絶妙なバランス感覚が良いですね。
同時に序盤からいきなりシャープ・シューター、クロス・フェイスを狙うので緊張感もある。
このベノワのリアルに裏打ちされた攻めにケインはパワフルな怪物キャラという仮装でもって説得力ある抵抗を見せています。
何度でも起き上がるケインに対し、
ベノワがリングアウト含め様々な方法で勝ちを狙いに行く攻防が熱いです。
ただPPVに比べると幅がある分、点と点を繋ぐ線が短く、
試合全体としてのダイナミックさには欠けるかもしれない。
悪い意味でどの場面で決着してもおかしくなかった訳ですから。
PPVと合わせてケインのキャリアを振り返る上で押さえて置くべき試合。
平均的な良試合です。
Cケージ・マッチ:エッジvs.クリス・ベノワ(Raw 11/22/04)
SS勝利チームの権利を使ってGMになったベノワがHHHとの王座戦を組むも
HHHが何者かに襲撃され(た振りをして)試合を行う事が不可能になり、
それを嘲笑ったエッジを相手に指名しての試合。
最初は何も先が見えない打撃戦。
エッジはもっと八つ当たりされている感を出しても良いのですが
ベビーフェイスから外れていっている途中のストーリー上余り立場をはっきりさせられない様子。
ベノワも八つ当たりの割りには早い段階で脱出狙うので
強引な試合のセット・アップが内容にも響いている印象ですね。
打撃が多すぎで試合が進んでも余り代わり映えせず、
終盤こそベノワがジャーマンで見せ場を作っていき、
最後にエッジのスピアーを使ったフィニッシュを見せるも不十分です。
そのフィニッシュというのはベノワがスピアーを食らった衝撃で扉を通って転げ落ちるというものでしたが、
この試合を組んだベノワがこういう形で勝利して満足し、エッジが悔しがるのも腑に落ちません。
メイン・ストーリーを進展させる上でこの試合は面白く機能したが、
ストーリー単体で見れば無理があり試合も低調となっています。
平均レベル。
Dエッジvs.ランディ・オートン(Raw 12/13/04)
この頃のオートンはショルダー・タックルやチン・ロックといったたいした事ない技を
実に美しく行って、そこで格好よく見得を切って盛り上げています。
そんな一つの到達点に達したオートンと比べて
エッジは将来を見据えて再出発を図り、
嫌われ者として観客のヒートを買い、試合を対極的に構成する技術を磨いている所。
要所で表情を見せながら試合しており後に大成するだけの片鱗を見せていますが、
オートンがいなくても同じという部分があり7/19/04に比べるとクオリティは落ちる。
しかし終盤では7月の2戦と変わらないニア・フォール合戦を見せており、
通常放送の試合としては十分に見応えのある内容でした。
中々良い試合です。
EトリプルH vs.クリス・ベノワ(Raw 3/14/05)
HHHに挑戦する事が決まっているバティスタが
ピック・ユア・ポイズンでベノワを相手に選出して決まった試合です。
いきなりグラウンド・レスリングのスピード感ある攻防を見せると
まだ記憶に新しいライバル関係を交えながらベノワが苛烈な攻めを見せると同時に
初っ端から勝ちを狙いに行く姿勢を示します。
これに対してHHHもしっかり倒れて受けており良い関係性が築かれています。
バティスタと抗争中という事を考えるとHHHはほんの少しヘタレ要素や
ヒールらしい表情をを出しても良かったですけどね。
終盤はベノワのシャープ・シューター、クロス・フェイスの二連サブミッションに
ジャーマンが火を噴き大いに盛り上がりました。
PPVのメインを飾っても恥ずかしい内容でした。
中々良い試合。
F#1コンテンダーズ・マッチ:ランディ・オートンvs.エディ・ゲレロ(SD 10/14/05)
基本的な行動を1つ1つ丁寧に見せテンポ良く行おうという構え。
オートンは基本技を魅力的にこなしているが、
受けにおいて求められていないのに必要以上のリアクションを取っていて
観客の視線をエディから奪う結果となってしまっている。
エディもミステリオとの抗争終了後で
疑念を持たせつつもベビーフェイスでなければならない、難しい状況にあったのは分かるが、
試合運びが相当に乱れていましたね。
最後はボブ・オートンの介入でDQ決着。
カードは素晴らしいが内容は大きく下回りました。
悪い試合。
Gジョン・シナvs.ショーン・マイケルズ(RAW 10/31/05)
シナはスピードで切り返すレスリングをする必要はないとはいえ
ゆったり間をもたすならスムーズにいっていない事が目立たない程度には精度を上げなくては。
2年後の抗争ではベースとして大きな働きを示す
HBKの執拗なヘッド・ロック戦略もこの頃のシナでは只シナを抑えつける結果となっていて面白みがありません。
中盤以降になってシナには大振りな拳、パワフルなアピール、
良さ気なダメージ表現、勢いあるフライング・ショルダー・タックル、と
シナのレスラーとしての武器が幾つも垣間見えるけれども
それら点が活きるには試合が滅茶苦茶過ぎます。
最後もカートが乱入してのノー・コンテストで凡戦に終わる。
悪くない試合。
Hケージ・マッチ(レフェリー:CMパンク):クリス・ジェリコ、エッジvs.レイ・ミステリオ、ジェフ・ハーディ(SD 6/26/09)
ジェフと抗争中のベビーフェイスかヒールかはっきりしないパンクがレフェリーを務め、
ケージ・マッチなのに通常タッグ・ルールという試合。
かなり特殊な状況設定で試合がついていけていないですね。
ケージ・マッチ特有の泥々とした部分はないし、
脱出ルールはミステリオが狙っているだけなので攻防のためにそう動いているのが前に出すぎている。
ミステリオはエッジ、ジェリコと特別な関係にあるので攻防自体に良いものは幾つかあったが、
基本的に普通のタッグ・マッチで駄目だった理由が分からない内容。
最後はジェフがカバーした所でパンクがカウント。
カウント2で返された所で腹を痛めた振りをするという
これまた卑怯なようでいて何もジェフを邪魔していない行動を取り、そこからの決着でした。
少し悪い試合。
Iアンダーテイカーvs.クリス・ジェリコ(SD 11/27/09)
序盤はテイカーが技を淡々と決めていく内容で
火花を散らすのは実況席で見守っているバティスタと。
ジェリコも主人公ではない自分が観客の注意を引いてはいけない、とでも思っているのかアピール弱め。
たいした力の差を作っていないために
特に苦労する事なく試合を進める事が出来、ミスのない内容にはなっているが、
初対決という事実に反して面白みはほとんどない。
バティスタが乱入による決着後椅子で滅多打ちしたシーンだけが印象に残ります。
悪くない試合。
(執筆日:8/20/11)
注目試合の詳細
なし試合結果
@統一王座戦、ケージ・マッチ:クリス・ジェリコ(ch)vs.スティーブ・オースチン(Raw 12/10/01)AIC王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.ショーン・マイケルズ(DQ)(Raw 9/20/04)
B世界ヘビー級王座戦:クリス・ベノワ(ch)vs.ケイン(6/28/04)
Cケージ・マッチ:エッジvs.クリス・ベノワ(Raw 11/22/04)
Dエッジvs.ランディ・オートン(Raw 12/13/04)
EトリプルH vs.クリス・ベノワ(Raw 3/14/05)
F#1コンテンダーズ・マッチ:ランディ・オートンvs.エディ・ゲレロ(SD 10/14/05)
Gジョン・シナvs.ショーン・マイケルズ(ノー・コンテスト)(RAW 10/31/05)
Hケージ・マッチ(レフェリー:CMパンク):クリス・ジェリコ、エッジvs.レイ・ミステリオ、ジェフ・ハーディ(SD 6/26/09)
Iアンダーテイカーvs.クリス・ジェリコ(DQ)(SD 11/27/09)