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WWE:Best of TV Matches 2013 Part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 ガントレット・マッチ:ダニエル・ブライアンvs.アントニオ・セザーロ(Raw 7/22/13)

ランディ・オートンvs.ダニエル・ブライアン(Raw 12/16/13)

@ジョン・シナvs.ドルフ・ジグラー(Raw 1/7/13)
 Let's go Cena! Cena Sucksの唱和が乱れる程、多くの観客が声を出していて特別な雰囲気があります。
 シナの躍動感ある動き、ジグラーのアピール力が
 それぞれの単発提示ではなく織り交ぜられた形で作り上げられており
 序盤から面白い攻防が繰り広げられています。
 シナの打撃に対する認識にジグラーも理解して
 細かい提案・発展を相互に行い、 
 まったく乱れない素晴らしい一進一退となっている。
 序盤から潤沢な攻防ですが、セコンドの介入を上手く使って試合を落ち着かせました。
 中盤ではジグラーのエルボー・ドロップ連発の見せ方が見事でしたね。
 これは毎回やるぐらいの持ちネタにできる。
 ラングストンのひどい演技もありつつも終盤戦へ。
 カウンターを交えて緩急のついた攻防は流石。
 ジグラーに比べシナがAA、STFに絞りすぎているきらいはあるものの
 TVとしての尺を考えると更に手を広げる訳にもいかないからOK。
 新年から魅せて来ましたね。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:2/2/13)

AWWE王座戦、TLCマッチ:CMパンク(ch)vs.ライバック(Raw 1/7/13)
 ライバックのハイパーアーマー設定を上手く作り出していますね。
 椅子攻撃をしても止められないライバックの勢い、獰猛さが上手く表現されています。
 また単純にヘタレて攻めさせ続けるには心もとないという判断から
 パンクは程よく攻めてコントロールしています。
 ラダーや鉄階段を絡めた攻防にはおっ、と思わせるスポットもあった。
 王座を取ろうとする行為がまったくないことが
 TLCマッチの構成としてどうなのか、という疑問が一点あるものの
 それを除けばハードコア・マッチのアクションとしては想像以上に上質。
 シェル・ショックから逃れたパンクをそのまま場外に追っかけスピアーを狙うも自爆というスポットは最高でした。
 常に相手との結びつきを強く築き上げた素晴らしい試合です。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

B世界ヘビー級王座戦:ビッグ・ショー(ch)vs.アルベルト・デル・リオ(SD 1/11/13)
 デル・リオが脚に打撃を打ちこむも
 ビッグ・ショーは耐えきって大振りの打撃一発で倒す。
 しっかりバランス設定を作りつつも形式的になりすぎていません。
 基幹部分は良いですね。
 その後すぐにハードコアへ。
 ビッグ・ショーがテーブルを持ち出しボディ・スラムを決めるシーンは破壊的で強い印象を残します。
 その後も時間を置きすぎずハードコア・スポットを散りばめ。
 どちらも苦しそうなダメージ表現が秀逸でリアリティーを高めます。
 鉄階段を叩きつけ実効席で下敷きにするエンディングも説得力があるでしょう。
 残念なのは通常放送とはいえ王座移動の試合としては短すぎること。
 vs.シェーマスと同じくビッグ・ショーがレスラーとして素晴らしい充実ぶりを見せていただけに残念。
 中々良い試合です。
 (執筆日:1/13/13)

CCMパンクvs.クリス・ジェリコ(Raw 2/4/13)
 パンクがヘタレ・ヒールの受身をし、
 ジェリコは打撃ベースで攻めていきます。
 ジェリコは復帰直後で投票で選ばれた理由を理解していますね。
 それぞれの位置づけを守りながら
 細かいカウンターを加えていきます。
 ジェリコに配慮した実負担少なめのプロレスながら
 それで十分見所の多い試合として成立しているのが素晴らしい。
 一部技の粗さとクライマックスの間延びは見られたのが課題。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:2/15/13)

Dダニエル・ブライアンvs.クリス・ジェリコ(Raw 2/11/13)
 オーソドックスな攻防だが
 ジェリコは相手を良く見ていますね。
 一方でブライアンは仕草、声も含めて観客への訴えかけが良く、上手くのせています。
 トペ前の場外の攻防も良かったですね。
 ブライアンの苛烈な攻撃で盛り上がった後、
 ジェリコがショルダー・タックルの韻に落とし込んできたのは脱帽。
 この組み合わせのセンスは凄いですよ。
 ウォール・オブ・ジェリコ/レベル・ロックの切り返し合いは見事だし、
 最後のコード・ブレーカーも受身が良いこともあって一撃性の説得力十分。
 もう少し試合時間が長ければ、つまるところPPVならば
 必然的に好勝負になるだろうと感じさせるほど充実の一戦。
 中々良い試合。
 (執筆日:3/2/13)

Eライバックvs.ダニエル・ブライアン(SD 5/3/13)
 ブライアンがライバックの圧力をフット・ワークで表現しながら
 打撃をベースに崩そうと仕掛けます。
 一発に引きつつもライバックとのコネクションを失わなず、
 常に緊迫感溢れる時間を演出しました。
 基本的にはブライアンの掌で踊る形だが
 自分の怪物性を失うステップ・ミスもなかったし、
 ライバックのキャリア・ベストと誇って良い。
 テーズ・プレスに対するハーフ・ボストンのカウンターなど
 終盤は見応えのあるシーンが生まれ、
 その上で最後はライバックがフルコースで技を叩き込み勝利。
 目的に適った素晴らしいメイン・イベントでした。
 好勝負に少し届かず。

Fロブ・ヴァン・ダムvs.クリス・ジェリコ(Raw 7/15/13)
 序盤はもたつきがある印象。
 配置した見せ場に何とか持っていっている感じです。
 RVDは復帰戦ということで雰囲気に助けられていましたね。
 しかし無理する受身は健在で
 それと共に試合の熱も高まって行く。
 テンプレートに頼らず経験豊かなアイディアを出し合い、ハードな戦いを展開します。
 中盤の見所も多く重厚な試合はPPVクオリティ・マッチ。
 しかし余り試合の構成、枠の指示が来ていないRawのこの一戦だからこその内容ともいえます。
 必殺技に混ぜられる見せ場もユニークなものがありました。
 好勝負に少し届かず。

Gガントレット・マッチ:ダニエル・ブライアンvs.アントニオ・セザーロ(Raw 7/22/13)
 CMで開始時がカットされていますがリプレイによると
 セザーロが打ち上げアッパーカートで主導権を握る形。
 この試合においては要所にアッパーカートを持ってきていますね。
 セザーロが観客を見つつサブミッションの見せ方で応援を引き出す。
 ブライアンも観客との一体感を優勢して応じる。
 WWEとしての抑制を受け観客第一での攻防配置ではあるもののユニークな形も生み出している。
 トペなどの使い方も見事でした。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:7/?/13)

H世界ヘビー級王座戦:ジョン・シナ(ch)vs.ダミアン・サンドウ(Raw 10/28/13)
 サンドウがシナの腕を破壊してからMITB行使で王座戦に。
 導入の見せ方として良い出来でしたが、
 そのまま雪崩込んでの試合開始とせず
 シナが起き上がり距離をとった状態でゴングを鳴らしたのは正解。
 シナが左サイドを後ろに下げて立会いの緊張感を作りました。
 サンドウがすぐに主導権を掴むも
 腕攻めにおいて高低差をうまく織り交ぜて構築していた。
 シナも蹴りを使ったりと左腕に負担をかけないファイトで移入感を高めます。
 終盤の攻防がサンドウの必殺技をカウント2で返す、といった
 格の差そのままの盛り上げ方で勿体無かったものの
 予想を超える緻密な内容でPPVでも成り立つぐらいでした。
 好勝負に少し届かず。

Iジョン・シナ、コーディ・ローデス、ゴールダストvs.ダミアン・サンドウ、リアル・アメリカンズ(アントニオ・セザーロ、ジャック・スワガー)(Raw 11/4/13)
 シナが初手にブルドッグを持ってきて
 そこにロープ・ワークにつなげることでスピード感を出したのはユニーク。
 またvs.セザーロに対する意識付けも面白い。
 こういうマッチアップを魅力付できるならば
 セザーロと王座戦ができます。
 それぞれがトリオの規律の中で高い水準の働きを見せました。
 サンドウも機微に富んだディティール付が光ります。
 シナの孤立からゴールダストがクイックな動きで猛攻を表現。
 セコンド攻撃も交ぜた乱れ打ちで単純さに陥らず、
 最後の絡め方の妙技も素晴らしかった。
 好勝負に少し届かず。

Jランディ・オートンvs.ダニエル・ブライアン(Raw 12/16/13)
 オートンの一から十まで存分に堪能できる一戦。
 まずは試合経緯を考慮し、無駄に反撃せず
 顔芸やスタンス表現に重きを置いています。
 試合へのストーリーが組まれているのは
 この試合に限ったことではない気もしますけどね。
 これぞヒールのオートンが序盤でやるべきことです。
 ブライアンがサブミッションも使って脚攻め。
 オートンは引き続き受け手として
 表情、仕草で融和し素晴らしい内容に仕上げる。
 アッパーカートの撃ち合いで更にヒート・アップ。
 オートンが噛みつき、頭突きと
 荒々しい方法で明確に反撃に転じます。
 技を最小限に、そして意識を一つ一つに絞ったが故に
 オートンの本来あるべきセンスが久しぶりに最大発揮されました。
 ブライアンが腕狙いで反撃を試みて後半戦へ。
 オートンの緩急をつけるための歩き方に注目。
 素晴らしいステップ・ワーク(歩数まで完全に計算されています)。
 技も物凄い回転力を加えたバック・エルボーを初めとして美しい。
 オートンの話ばかりしていますがブライアンも
 今年前半ばりの情熱性、苛烈さを全面に押しだしています。
 テンポをあげて攻防を重ねるかと思いきや
 クライマックスも一つ一つ丁寧に見せ消化した上で次に転じている。
 これまでにない程オートンが完璧でした。
 どうにも一線を越えれないPPVの連戦は何だったのか、と思わされる絶品の内容。
 文句なしに好勝負です。
 (執筆日:12/?/13)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ジョン・シナvs.ドルフ・ジグラー(Raw 1/7/13)
AWWE王座戦、TLCマッチ:CMパンク(ch)vs.ライバック(Raw 1/7/13)
B世界ヘビー級王座戦:ビッグ・ショー(ch)vs.アルベルト・デル・リオ(新チャンピオン!)(SD 1/11/13)
CCMパンクvs.クリス・ジェリコ(Raw 2/4/13)
Dダニエル・ブライアンvs.クリス・ジェリコ(Raw 2/11/13)
Eライバックvs.ダニエル・ブライアン(SD 5/3/13)
Fロブ・ヴァン・ダムvs.クリス・ジェリコ(Raw 7/15/13)
Gガントレット・マッチ:ダニエル・ブライアンvs.アントニオ・セザーロ(Raw 7/22/13)
H世界ヘビー級王座戦:ジョン・シナ(ch)vs.ダミアン・サンドウ(Raw 10/28/13)
Iジョン・シナ、コーディ・ローデス、ゴールダストvs.ダミアン・サンドウ、リアル・アメリカンズ(アントニオ・セザーロ、ジャック・スワガー)(Raw 11/4/13)
Jランディ・オートンvs.ダニエル・ブライアン(DQ)(Raw 12/16/13)