TOPアメリカン・プロレスWWE 2020年 →WWE:WrestleMania 36 Night Two 4/5/20

WWE:WrestleMania 36 Night Two 4/5/20の分析


名勝負 なし
好勝負 NXT女子王座戦:リア・リプレイ(ch)vs.シャーロット

@キックオフ・マッチ:リヴ・モーガンvs.ナタリア

@NXT女子王座戦:リア・リプレイ(ch)vs.シャーロット
 無観客で声が通ることを活かして
 声を荒げて感情を迸らせ、
 激しい技を見せながらその後の展開の伏線を引いています。

 女子アメプロの中で確固たる存在であるシャーロットを前に
 (入場後のリングで背中を見せてアピールするセンスには唸る)
 リアも女王としての立場を誇示できていたのは見事。
 2人の間だけの感情で十分に熱量が伝わります。
 カメラの反対側だけにいる観客の為に、
 スケール大きく、それでいて大げさでない反応。
 
 後半はシャーロットが脚攻めを行う展開。
 その執拗さは脚攻めというより脚殺し。
 リアも反撃しても脚の痛みで先に起き上がれかったりと良い表現で
 ダイナミズムを生んでいましたね。
 
 サブミッションで変調して
 シャーロットも腰の痛みでテンポを落としてクライマックス突入。
 他のどの試合よりメインにふさわしいトップ対決です。
 
 このクライマックスで後一歩伸びていればですね。
 他の試合もそうですが、
 無観客になると間、静寂が怖くなって
 間をベストに使いこなせない。
 その中でサブミッション合戦も最上にはなりきれなかった。

 文句なしに好勝負。

Aアレイスター・ブラックvs.ボビー・ラシュリー
Bオーティズvs.ドルフ・ジグラー

Cラスト・マン・スタンディング:エッジvs.ランディ・オートン
 オートンがカメラマンの振りをして忍び寄り不意打ちRKO。
 それ自体は決して扱いきれない展開ではないですが、
 もう一発RKO決めてKO寸前に追い込んだ状態でスタート。

 試合の根幹であるパフォーマンス・センター・ツアーへ。
 ジム・エリアにオフィス・エリアに駐車場エリア。

 乱戦の場合は脚を使ってとにかく動く、倒れないようにして、
 調整すべきなのですがRKO2発で始めているので
 とかくテンポが悪い内容になっています。

 ヘイト表現も微妙。
 ハンギング・ロープなど
 相手を倒さずに攻撃し続ける道具もあるのに、
 それをせずに倒してダウン・カウント数えさせるので
 遺恨を十分に感じ取ることもできません。

 パフォーマンス・センターの物を使った
 面白いスポットは幾つかはありましたが、
 それ以上に低調で終わりが見えない乱戦です。

 最後はトラックの上にのって。
 コンチェアトは確かにこの終わりの見えない
 攻防を終わらせることができる類の技ですし、
 エッジの顔芸と身振りで格好はつきましたが、
 最後だけで取り返しがつくレベルの凡戦ではなかった。

 せめて試合時間が半分にカットしたら見れたと思いますね。
 ガルガーノvs.チャンパはモニュメント的側面があり、
 ナンセンスながらカットできないシーンで構成されていましたが、
 この試合は全く違いましたから

 悪くない試合。

DRawタッグ王座戦:ストリート・プロフィッツ(ch)vs.エンジェル・ガルザ、オースチン・セオリー
ESD女子王座戦:ベイリー(ch)vs.レイシー・エヴァンスvs.サーシャ・バンクスvs.ナオミvs.タミーナ

Fファイアーフライ・ファン・ハウス:ザ・フィーンドvs.ジョン・シナ
 シナが通常通り入場も
 ブレイ・ワイアットによりTV画面の中に引きずり込まれます。

 シナのデビュー時代から各ギミック、過去の遺恨を活かすだけでなく、
 サタデーナイトやnWoのifまで含めて
 ブレイがシナを催眠・翻弄していきます。

 その本筋自体は定番ながら
 シナとブレイのキャラクターをよくよく掘り下げて
 独自のカラーと演技で実現させています。

 一方で昨夜のテイカーvs.AJと比べた時に
 こちらは間違いなくプロレス番組のスキットに属する試合で、
 プロレスの試合としては認めがたいですね。
 リアルタイムの化学反応も拳と拳を交えるアクション量もないので。

 昨夜のテイカーvs.AJのプロデューサーと
 それぞれが張り合って良い作品が生まれた好事例ですね。
 後はより高次な意思によりプロレスの試合の枠を
 テイカーvs.AJが行った内容にまで拡張させよう、という
 逆にそのオーバーラインを再提示したのがこの試合の位置づけなのではないか、と
 深読みもしますが、それはこれからの時代の行く末が再検証してくれることでしょう。

 試合ではないので評価なし。

GWWE王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.ドリュー・マッキンタイア
 レスナーが襲い掛かるもマッキンが凌いでクレイモア。
 何とまあ、クレイモアとジャーマンとF5だけの内容になっています。
 つまるところゴーバvs.ストロウマンですね。

 多少技の迫力はあり、ダメージ表現こそ良いのですけれども、
 安売りであることは変わりませんし、
 最初の期待値がある程度あっただけに
 個人的にはゴーバvs.ストロウマンより駄作な印象。

 WMでトップ王座の両方がこれは頂けないですね。
 シナvs.ザ・フィーンドからの流れなので益々。
 本当にリアvs.シャーロットがメインであるべきでした。

 悪い試合。


 (執筆日:4/?/20)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@キックオフ・マッチ:リヴ・モーガンvs.ナタリア
@NXT女子王座戦:リア・リプレイ(ch)vs.シャーロット(新チャンピオン!)
Aアレイスター・ブラックvs.ボビー・ラシュリー
Bオーティズvs.ドルフ・ジグラー
Cラスト・マン・スタンディング:エッジvs.ランディ・オートン
DRawタッグ王座戦:ストリート・プロフィッツ(ch)vs.エンジェル・ガルザ、オースチン・セオリー
ESD女子王座戦:ベイリー(ch)vs.レイシー・エヴァンスvs.サーシャ・バンクスvs.ナオミvs.タミーナ
Fファイアーフライ・ファン・ハウス:ザ・フィーンドvs.ジョン・シナ
GWWE王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.ドリュー・マッキンタイア(新チャンピオン!)