TOPアメリカン・プロレスWWE 2018年 →WWE:Wrestlemania 34 4/8/18

WWE:Wrestlemania 34 4/8/18の分析


名勝負 なし
好勝負 SD女子王座戦:シャーロット(ch)vs.アスカ

カート・アングル、ロンダ・ラウジーvs.トリプルH、ステファニー・マクマホン

@アンドレ・ザ・ジャイアント・メモリアル・バトル・ロイヤル
Aクルーザー級王座トーナメント決勝:セドリック・アレキサンダーvs.ムスタファ・アリ
B女子バトル・ロイヤル

@IC王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.セス・ローリンズvs.フィン・ベイラー
 数珠で三人入り乱れるコンセプトを
 それぞれがしっかり理解し貫徹しているのでスピード感がありますね。
 また、それぞれの技がハマるべきところにハマっているので気持ち良い。
 王者という他よりも上の立場にあるべき
 ミズも王者としてしっかり試合を回せています。
 本当に成長しましたね。
 いきなり精緻な3ウェイを繰り広げられ、
 観客も爆発的な盛り上がりを見せました。
 好勝負に少し届かず。

ASD女子王座戦:シャーロット(ch)vs.アスカ
 クイックを混ぜて緩急をつけつつ、帰結は更に鋭く。
 両者が意図、技巧を積み重ねながら
 これ程のものができているのは素晴らしいですね。
 とりわけシャーロットの完成度が異常。
 激情的な打撃とダメージ表現には気品があり、
 リアリスティックな完壁主義に経緯を表せずにはいられません。
 断崖式ブレーンバスターやスパニッシュフライ等
 これまでの女子のレベルを超えた大技も連発。
 それ程の攻め合いだからこそ最後の4の字が
 無駄に一撃必殺感が強すぎるきらいはありますが、素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。

BUS王座戦:ランディ・オートン(ch)vs.ボビー・ルードvs.ルセフvs.ジンダー・マハル

Cカート・アングル、ロンダ・ラウジーvs.トリプルH、ステファニー・マクマホン
 花相撲ながら、これがまさかのMOTNとはね。
 アメリカン・プロレスの本道を行くフェイス/ヒール対決。
 どうすればヒールらしく見えるかのノウハウを
 序盤から出し惜しみ無く連発してまず舞台をセットします。
 そしてタッグの王道といえば孤立シーンから
 どうタッチに持っていくか。
 カートの孤立を適切にこなしてロンダへ。
 ロンダはプロレスのムーブこそ、ぎこちなく
 前世代のゲームのキャラクターみたいですが、
 ベースの身体能力がトップ・アスリートのそれなので
 80年代的価値観で申し上げると素晴らしいレスラーです。
 対するステフの表現力も円熟味を増して素晴らしく、
 良くも悪くもHHH、カートは脇役でしたね。
 予想以上にはまった内容で、
 最後のアームバーのフィニッシュはこの日の飛び切りのシーンではないでしょうか。
 ぎりぎり好勝負。

DSDタッグ王座戦:ウーソーズ(ch)vs.ブルージョン・ブラザーズvs.ニュー・デイ
Eアンダーテイカーvs.ジョン・シナ
Fシェイン・マクマホン、ダニエル・ブライアンvs.サミ・ゼイン、ケヴィン・オーウェンス
GRaw女子王座戦:アレクサ・ブリス(ch)vs.ニア・ジャックス

HWWE王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.シンスケ・ナカムラ
 煽りPVの薄さがフェイス同士の
 ブッキング経験不足を露呈しています。
 中邑はWWEでのキャリアも短く作りにくい所も
 多分にあったかとは思いますけどね。
 その結果、入場シーンも中邑の生演奏ぐらいで特殊演出はなく
 2人のスキルだけに依存してWMの一戦を行うことに。

 試合開始。
 最初のレスリングは緊張感あるレスリングを演出したい意図は分かりますが
 それをやるには配分時間が短いし、間合いの感覚も緩いですね。

 中邑が蹴りから主導権。
 AJが似たようなニーを返します。
 同じようなことをして張り合っていく構成でしょうか。
 フェイス対決では良く使われる手法ですが、
 中邑は肝心の構成に頭を使うのではなく
 ダメージ表現、顔芸に気をとられてしまう。
 そしてそっちはそっちで過剰でリアリティに欠けます。
 
 そんな中でAJが中邑に乗っかり、
 ベーシックな試合運びの中で痛みの伝え方で勝負しようとします。
 そうすると食い違いが補正されない。

 痛みの伝え方で勝負するなら印象的なスポットが必要です。
 一極攻めを競い合うテクニカル・マッチならともかく
 会場の箱が世界一大きいWMであれば
 印象的=派手なスポットです。
 エプロンに出てそれが出るかと思いきや払い蹴りだけで終わり。
 どんどん観客の期待するものと乖離していきます。
 空間の使い方も非常にこじんまりしていますね。

 終盤になってようやく見栄えする大技が出てきます。
 ただ打ち合いではなく、防ぎ合う攻防もあるので加速感もなく
 これまでの状況をブレイクスルーには弱い。
 盛り返したのは確かですが、この2人の試合としては失敗という結論です。

 NXTのvs.サミを除き中邑が試合で成果を出していない中で
 試合後の中邑のヒール・ターンを除いて
 何のサポートもしないマッチメイカーも非がある。
 まあまあ良い試合程度。

IRawタッグ王座戦:ザ・バー(ch)vs.ブラウン・ストロウマン、?
Jユニバーサル王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.ローマン・レインズ


 (執筆日:1/?/18)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アンドレ・ザ・ジャイアント・メモリアル・バトル・ロイヤル(勝者:マット・ハーディ)
Aクルーザー級王座トーナメント決勝:セドリック・アレキサンダー(新チャンピオン!)vs.ムスタファ・アリ
B女子バトル・ロイヤル(勝者:ナオミ)
@IC王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.セス・ローリンズ(新チャンピオン!)vs.フィン・ベイラー
ASD女子王座戦:シャーロット(ch)vs.アスカ
BUS王座戦:ランディ・オートン(ch)vs.ボビー・ルードvs.ルセフvs.ジンダー・マハル(新チャンピオン!)
Cカート・アングル、ロンダ・ラウジーvs.トリプルH、ステファニー・マクマホン
DSDタッグ王座戦:ウーソーズ(ch)vs.ブルージョン・ブラザーズ(新チャンピオン!)vs.ニュー・デイ
Eアンダーテイカーvs.ジョン・シナ
Fシェイン・マクマホン、ダニエル・ブライアンvs.サミ・ゼイン、ケヴィン・オーウェンス
GRaw女子王座戦:アレクサ・ブリス(ch)vs.ニア・ジャックス(新チャンピオン!)
HWWE王座戦:AJスタイルズ(ch)vs.シンスケ・ナカムラ
IRawタッグ王座戦:ザ・バー(ch)vs.ブラウン・ストロウマン、ニコラス(新チャンピオン!)
Jユニバーサル王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.ローマン・レインズ