TOPアメリカン・プロレステリトリー(NWA) →Mid South/UWF:Best of Mid South/UWF 1986

Mid South/UWF:Best of Mid South/UWF 1986の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@メキシカン・デス・マッチ:チャボ・ゲレロ、ヘクター・ゲレロvs.スタン・レーン、スティーブ・カーン(1/24/86)
 フォールされた後、30秒のレスト・ピリオドを空けた後、10カウント以内に起き上がれないと負けというルール。
 試合はリベンジに燃えるベビーフェイス、ゲレロスの攻めから
 チャボ、へクターが流血+孤立という二連孤立の中盤につなげるという定番の内容です。
 それぞれ印象付けるための要所でフォールが使われているぐらいで
 相手を孤立させるための戦略、能力はそこまで感心できるレベルではなかったですね。
 密度薄めのロング・マッチを流血、フォール負け可能なルールで実現した形です。
 へクターが椅子で滅多打ちにされた所からの逆転劇で盛り上がりましたけれども
 その決着方法がメキシカン・デス・マッチとは思えない逃亡によるリングアウト負けだったのは唖然としました。
 中々良い試合。

Cノース・アメリカンTV王座戦、ノーDQ、ダーク・ジャーニー・イン・ア・ケージ:ジェイク・ロバーツ(ch)vs.ディック・スレーター(2/28/86)
 後者のルールはセコンドがケージにいれられ宙づりになるというもの。
 特に凶器を投げ渡すなんて事もないので試合の中で活かすというより、
 これはジェイクが邪魔されずにスレーターをぼこぼこにするだろう、と観客に安心感を与え、
 スレーター勝利という予想だにしない結末によりインパクトを与えるための物と思って良いでしょう。
 試合内容は薬物におぼれる前のジェイクの魅力が十分感じられる。
 その打撃はキレがあり、理論派でもある。
 中盤ではスレーターがロープにジェイクの腕を固定して椅子攻撃、腕攻めを始めますが、
 その影響としてジェイクは拳を使っても相手のダメージ<自分へのダメージになっている事を示し、
 蹴りを使って反撃を開始していましたからね。
 序盤がジェイクの攻め、中盤がスレーターの腕攻め、終盤がジェイクの反撃、と
 一方的な攻め三連で成り立つ大雑把な構成ですが、
 それでも面白い、いやそれで面白さを生み出している所に
 80年代レスラーとしての技術があります。
 中々良い試合でした。

Bバーブドワイヤー・ケージ・マッチ:ファンタスティックス、テリー・テイラーvs.シーファーダーズ、ジャック・ヴィクトリー(5/25/86)
 適当に殴り有刺鉄線にこすりつけているだけですね。
 ただシーファーダーズが優位に立つ流れ、
 ファンタスティックスが同時に反撃を試みる流れは
 3人の間に特にタイミングを合わせた素振りは無かったにも関わらず
 自然発生的なレベルに達していたのは見事。
 その後はケージを登った後の攻防と
 ちょっと工夫したフィニッシュで綺麗に締めてきました。
 中々良い試合。

Cジム・デュガン、テリー・テイラー、ビル・ワッツvs.ファビュラス・フリーバーズ(8/17/86)
 UWFのプロモーター、団体屈指のラフ・ファイター、ハイ・フライヤーがチームを組んで
 当時最もヒートを買う事が出来たフリーバーズと対戦するという事で大盛り上がり。
 ただ試合時間がわずか5分。
 孤立したテイラーがリープ・フロッグ中のバディにショルダー・スルーを決めたのはミスも同然だし、
 最後にワッツがヘイズをマウント・パンチ中に3カウント入ったのには呆気にとられた。
 ワッツがそのレフェリーを殴りだして乱闘を続けたものの
 丁度放送終了のタイミングで、その後の攻防が見られる訳でもないですしねぇ。
 まあまあ良い試合。

(執筆日:6/27/10)

注目試合の詳細

Aメキシカン・デス・マッチ:チャボ・ゲレロ、ヘクター・ゲレロvs.スタン・レーン、スティーブ・カーン(1/24/86)
 ゲレロスが入ってくるなりロープ越しになぐり合う。
 リングに入りなぐり合う。
 ゲレロスが殴り勝ちリングから追い出す。
 レーンがマイクを持ちお前らのいうメキシカン・デス・マッチで叩きのめしてやるという。
 ヘクターが良いだろう、といってレフェリーをリングから外に出す。
 チャボ対レーンで試合開始。
 コーナーでなぐり合う。
 場外に逃げたレーンを追う。 
 リングまで追いかけドロップ・キックで落とす。
 戻ってきたカーンの蹴りを受け止めるとタッチ。
 ヘクターが脚を蹴り。
 ロープに振りショルダー・スルー。
 ボディ・スラム。
 交代したチャボがレッグ・ドロップ。
 拳をかわすとアトミック・ドロップ。
 カーンが交代したヘクターに命乞い。
 ヘクターがサミング。
 ブレーン・バスターからボディ・プレス。カウント2。
 パイル・ドライバーを決めカウント3。
 30秒後カウントが数えられる。
 カウント3で起き上がったカーンにヘクターがバック・ドロップ。
 後退したチャボがロープに振りベア・ハグ。
 そこから投げる。カウント2。
 ガット・レンチ・スープレックス。カウント2。
 カーンがチャボを自陣の方に振る。
 レーンがチャボの喉をロープに打ち付ける。
 交代したレーンが顔をひっかきかみつく。 
 バック・ブリーカー。
 ヘクターを挑発。
 レフェリーが戻しているすきに2人でチャボを殴りつける。
 そのまま交代したカーンがかみつき。
 ガット・レンチ・スープレックス。
 チョーク。
 殴りつけて何とか立ち上がったチャボにカーンがロープ越しにかみつき。
 交代したカーンが殴り倒し噛みつき。
 バック・キック。
 ネック・ブリーカー。カウント3。
 チャボは流血している。
 30秒の間にチャボにストンピングしたりする。
 カウントが始まるもチャボが起き上がる。
 ヘクターが止めようとリングに入ろうとするもレフェリーに戻される。
 その隙にレーンが控えのカーンが持った椅子にチャボの頭をぶつける。
 カバーしカウント3。
 ぐったりしたまま30秒経過。
 カウント9でチャボが起き上がる。
 カーンが殴りつける。
 チャボがコーナーを背もたれにしながら殴り返す。
 前転でコーナーから逃れタッチ。
 ヘクターが2人にドロップ・キック。
 カーンをターン・バックルに何度もぶつけていく。
 レッグ・ドロップ。
 ボディ・プレス。カウント3。
 30秒経過。
 カウント4で起き上がったカーンをターン・バックルにぶつける。
 殴り倒す。
 ヘッド・ロック。
 ロープに振られショルダー・タックルで倒す。
 ロープに走る。
 レーンがロープ越しに蹴り。
 リングに入りヘクターの腰にエルボー・ドロップを落としていく。
 チャボが入りカーンに蹴り。
 レーンがヘクターをロープに打ち付け場外に出す。
 椅子を喉に押し付ける。
 ヘクターも流血。
 レーンがエプロンに上がってきたヘクターにリング内へのブレーン・バスター。
 カバーしカウント3。
 レフェリーがレーンを離れさせているすきにチャボがヘクターを引っ張り意識を戻そうとする。
 30秒たつ。
 ぎりぎりでヘクターが立ち上がる。
 カーンがヘクターをロープに振りショルダー・スルー。
 交代したレーンがロープに振り蹴り。
 持ち上げロープの上に落とす。
 カバー。
 ヘクターはカウント2で返すと拳を振るもレーンはそこにはいない。
 レーンがパイル・ドライバー。
 カバーしカウント3。
 30秒経過。
 レーンがカウント8で起き上がったヘクターに蹴り。
 エルボー・ドロップへ。
 ヘクターは3連続でかわすとチャボにタッチ。
 チャボが2人を殴りつける。
 チャボ、ヘクターがそれぞれヘッド・ロックを決めリング中央で激突させる。
 ターン・バックルに連続で打ち付ける。
 ロープに押し付け額を殴りつけていく。
 レーンが流血。
 カーンは場外から椅子を手にすると背中に馬乗りになっているチャボにぶつける。
 場外に放り捨てる。
 ヘクターに椅子を叩き付ける。
 レーンがヘクターの脚を押さえつけるとカーンが椅子攻撃を連打。
 喉を椅子でついていく。
 リングに戻ってきたチャボに椅子を叩き付け落とす。
 再びヘクターに椅子を押し付ける。
 チャボが椅子を持ってリングに入ってきたので場外に逃げる。
 逃げたので場外カウントが数えられることに。
 10カウントとなる。
 30秒経過しても戻ってこない。
 10カウントとなる。

試合結果

@メキシカン・デス・マッチ:チャボ・ゲレロ、ヘクター・ゲレロvs.スタン・レーン、スティーブ・カーン(リングアウト)(1/24/86)
Aノース・アメリカンTV王座戦、ノーDQ、ダーク・ジャーニー・イン・ア・ケージ:ジェイク・ロバーツ(ch)vs.ディック・スレーター(新チャンピオン!)(2/28/86)
Bバーブドワイヤー・ケージ・マッチ:ファンタスティックス、テリー・テイラーvs.シーファーダーズ、ジャック・ヴィクトリー(5/25/86)
Cジム・デュガン、テリー・テイラー、ビル・ワッツvs.ファビュラス・フリーバーズ(8/17/86)