TOPアメリカン・プロレステリトリー(NWA) →St. Louis Wrestling:Classic St. Louis Wrestling Vol.12

St. Louis Wrestling:Classic St. Louis Wrestling Vol.12の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

総時間は2時間。

セントルイスで放送されていたWrestling at the Chaseという
番組を収録したシリーズになります。

残念ながらチャプター無しです。
メニューはありますがPlay Allだけ。

TV用ということで基本的に試合時間制限は10分となっています。

1試合目−スパイク・ヒューバーvs.ビリー・ハワード
 中堅所でしょうか。
 地味に古き良きプロレスを披露です。

2試合目−バディ・ランデル、マックス・ブルーvs.チャボ・ゲレロ、トム・プリチャード
 ブルー以外はそれぞれ見せ場を作っています。
 ランデルはフレアーそっくりで独特の味を
 チャボはルチャらしく派手な技を出していますし
 プリチャードも典型的な正統派ベビーを演じれています。

3試合目−ブッチャー・サルビシオvs.ジェリー・オーツ
 瞬殺劇。

4試合目−ケン・パテラvs.ロン・セクストン
 ゴージャス・ジョージ風のパテラが
 ダイナミックな腕攻めで終始圧倒し試合を作ります。

5試合目−ケビン・ヴォン・エリックvs.ロン・スター
 この試合は15分となっており
 腕攻めをお題目にレスリングに重きをおいた、
 まったりとしたプロレスで魅了します。
 それにしてもケビンは
 端整な顔立ちに無駄な筋肉の無い肉体、
 何気ない動きにもまとわりついている雰囲気・・・と
 まさに生粋のアイドルというしかない。
 
6試合目−スコット・ケイシー、デビー・コムスvs.タリー・ブランチャード、ドナ・デイ
 男女混合マッチ。
 しかし異性で戦うことはありません。 
 意外に技は使うものの女子マッチは
 いきなりこけたりと、ひどいもの。
 ここは男の色気漂うブランチャードの見事な動きだけが注目です。

7試合目−ディック・マードックvs.サミー・ダロ
 マードックがお得意の喧嘩殺法から秒殺。

8試合目−ニコライ・ボルコフvs.アル・ペレズ
 ボルコフの憎々しいまでの豪胆な戦いぶりは良いのですが
 ペレズが弱すぎて長めのスカッシュ・マッチの様相です。

HNWA王座戦、3本勝負:リック・フレアー(ch)vs.ブ ルーザー・ブロディ(2/11/83)
 この試合は日本の放送から。
 放送分に英語の実況をかぶせているので
 会場の音声、日本語の実況が小さくなっていますが、
 この手のものにしてはましで臨場感は伝わるし日本語実況も聞き取れます。

 まずはレスリング。
 特に特別なものではないですね。
 ブロディは躍動していますが、らしくない。
 フレアーが止めて落として作り上げますがブロディの歩きが早すぎて苦労していますね。
 それでも仕掛ければブロディの2倍返しを生み出して盛り上がります。
 ブロディの拳から試合に勢いを生み出し、適切に1本目のフィニッシュ。

 2本目。
 フレアーがロープを使った反撃から腕攻め。
 この腕攻めでブロディが黙りすぎですね。
 反撃したとしてもサミングなど見栄えしない小さなムーブを選んでいて十分な働きが出来ていません。
 それでもフレアーが鉄板の凌ぎ方で盛り上げようとする。
 1本目と同じくブロディの拳から手がかりを見出し、
 ニー・ドロップを自爆させ主導権の必死な奪い合いへ。
 リングアウトという良い形で2本目を終えました。

 3本目。
 ブロディの立場を再びあるべき場所にセットしてやり直します。
 1、2本目の流れから仕切れるといえば仕切れますが、
 ストーリーは60分だからともかく設定は維持しているべきでした。
 流血や4の字などの定番技で順当に終盤は作り上げて時間切れです。

 総評としてはブロディの扱いにくさが際立った形。
 ブロディの至らない部分を補佐してよい試合にしているものの
 相手の良い部分だけを引き出すフレアーのベスト・ワークを見せる事は出来ませんでした。
 中々良い試合。
 (執筆日:1/15/11)

総評
 Wrestling at the Chaseでは
 当時の古き良きプロレスの雰囲気を存分に堪能でき
 TV用ということでやや物足りない所は
 フレアーvs.ブロディが補完しており 
 中々良いDVDですよ。

DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

HNWA王座戦、3本勝負:リック・フレアー(ch)vs.ブルーザー・ブロディ(2/11/83)
  (カット)
  ブロディがショルダー・タックルで吹き飛ばし豪快なボディ・スラム。
  フレアーは場外で間を置く。
  ブロディがグラウンド・ヘッド・シザースに捕らえていく。
  ブロディの脚力にフレアーは中々外すことができない。
  逃れられるもブロディの勢いは止まらない。
  ショルダー・スルーに頭へのビッグ・ブーツ。
  フレアーはサミングでブロディの動きを止めると落として体力の回復を狙う。
  しかしブロディを怒らせただけですぐに戻ってくる。
  フレアーの方が場外に下りて間を置く。
  フレアーはブロディをコーナー・パッドにぶつけ頭部にパンチを浴びせる。
  ブロディはフレアーを振り返すとベア・ハグ。
  フレアーは頭部を攻撃しスリーパーに返そうとする。
  防がれるもブレーン・バスターを狙う。
  ブロディが逆にブレーン・バスターを決める。
  続けてレッグ・ドロップでカバー。カウントは2。
  フレアーが反撃し振ろうとする。
  ブロディがロープを掴んで防いだので諦める。
  仕切り直し。
  フレアーがボディ・スラムを狙う。
  ブロディが逆にボディ・スラムを決めカバー。カウント1。
  ブロディがヘッド・ロックから押し込んでカバーに持ち込んでいく。
  フレアーは立ち上がるとコーナーに押し込む。
  ロープ・ブレイク時に襲い掛かりヘッド・ロック。
  フレアー・ファンとブロディ・ファンが喧嘩する程会場はエキサイトしている。
  フレアーはニー・ドロップ、エルボー・ドロップからカバー。
  カウント1で返されるや再びヘッド・ロック。
  押し込んでカバーに持ち込んでいく。
  ブロディは立ち上がるとロープに振られた事を利用しショルダー・タックル。
  もう1発狙う。
  フレアーがヒップ・トスに返す。
  フレアーがエルボー・ドロップにつなげようとするも避けられる。
  ブロディが蹴りまくり拳を頭部に振り下ろしていく。
  フレアーが反撃しようとロープに走る。
  ブロディはボディ・スラムに返すとキングコング・ニー・ドロップで1,2,3!
  ブロディが先取(21分)!
  フレアーはブロディを落としロープを使ってジョー・ブリーカー。
  フレアーは腕に狙いをつけ試合を制していく。
  ロープを使っているのを見つかり、ほんの少し距離が開く。
  好機とばかりにブロディが反撃する。
  アイアン・クローに噛み付きとラフな攻めを見せる。
  フレアーは場外に逃れる。
  ブロディが追いかけ鉄柱にぶつける。
  鉄柱を使ってフレアーの腕を引っ張る。
  フレアーがブロディをリングに戻す。
  ブロディが腹に蹴りを入れていくも
  フレアーがカウンターのエルボーからニー・ドロップ。
  コーナーに振られた腕をコーナーにぶつけ痛めた様子。
  ブロディが腕を攻めていく。
  フレアーは避けて自爆させるとパイル・ドライバーを狙う。
  ブロディがリバース・スープレックスに返す。
  ドロップ・キックからカバーするもフレアーの脚がロープにかかる。
  フレアーはブロディを落とすとリング内へのブレーン・バスターを狙う。
  ブロディは防ぐと殴りまくる。
  フレアーがブレーン・バスターを決めカバーするもカウント2。
  エルボー・ドロップからカバーするもカウント2。
  アブナミドル・ストレッチを決める。
  ブロディが体勢を入れ替える。
  フレアーがロープを掴んで逃れる。
  フレアーがチョーク。
  ブロディもチョークから強引にネック・ハンギング・ツリー。
  カバーするもカウント2。
  パイル・ドライバーを狙う。
  フレアーはロープに逃れる。
  ブロディがコーナーに振るとフレアーは一回転してコーナーに乗る。
  ブロディが拳を叩き込んでいく。
  ブロディが勝負を急ぎボディ・スラムから
  キングコング・ニー・ドロップにいくも避けられ自爆。
  ブロディは脚を痛めた様子を見せる。
  フレアーがチャンスを殴りつけていく。
  ブロディも殴り返し殴り落とす。
  場外で殴り合う。
  エプロンでブロディがリバース・スープレックスでフレアーをリングに投げ入れる。
  丁度カウントアウトになりフレアーが2本目を取る(44分)!
  ブロディが襲い掛かる。
  ボディ・スラムから膝を落としカバー。カウント2。
  ショルダー・タックルを決めていく。
  フレアーがカウンターでスリーパーに捕らえる。
  ブロディは起き上がるとコーナーにぶつけて逃れる。
  フレアーがエルボー・ドロップにいくも避けられ自爆。
  今度はブロディがお返しのスリーパー。
  フレアーの脚がロープにかかる。
  残り5分。
  ブロディがキングコング・レッグ・ドロップを狙うも避けられ自爆!
  ここで伝家の宝刀脚4の字が炸裂!
  ブロディが体を反転させる!
  フレアーが4の字を解く。
  残り3分。
  ブロディはフレアーを殴りつけると滞空式のパイル・ドライバー!
  カバーするもフレアーの脚がロープにかかる!
  ブロディがエルボー・ドロップにいくも避けられる。
  フレアーがブロディをロープに振る。
  ブロディはフレアーの攻撃を避けると勢いをつけてのビッグ・ブーツ。
  ふらついたフレアーをロープに振りもう1発ビッグ・ブーツ。
  フレアーが自ら倒れる。
  ブロディはバック・ブリーカーからカバーするもカウント2。
  残り1分。
  フレアーはコーナー上へ。
  ブロディが捕らえオーバー・ドライブでカバー。カウントは2。
  ブレーン・バスターを決めるもカバーに行く前にゴングが鳴る!
  60分時間切れ引き分けでフレアーの防衛!

試合結果

@スパイク・ ヒューバーvs.ビリー・ハワード
Aバディ・ランデル、マックス・ブルーvs.チャボ・ゲレロ、トム・プリチャード
Bブッチャー・サルビシオvs.ジェリー・オーツ
Cケン・パテラvs. ロン・セクストン
Dケビン・ヴォン・エリックvs.ロン・スター(15分時間切れ)
Eスコット・ケイシー、デビー・コムスvs.タリー・ブランチャード、ドナ・デイ
Fディック・マードックvs.サミー・ダロ
Gニコライ・ボルコフvs.アル・ペレズ
HNWA王座戦、3本勝負:リック・フレアー(ch)vs.ブルーザー・ブロディ(1-1) (60分時間切れ)(2/11/83)