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ROH:ROH on HDNet Volume.7の分析


名勝負 なし
好勝負 エニシング・ゴーズ:ケビン・スティーン、スティーブ・コリノvs.エル・ジェネリコ、コルト・カバナ(Episode 66 7/19/10)

約3時間10分です。

@ロデリック・ストロングvs.ケビン・スティーン(Episode 58 5/17/10)
 試合前にエリーズがストロングを襲撃。
 スティーンがそれにのっかりながらも自己をしっかり認知させる見事なマイク・アピールを見せています。
 ストロングをダウンさせアイ・クイットを求める等
 通常よりストーリー・テリングに重きを置いた事で
 一部の要素はじっくりこなせませんでしたが、まあまあ良い試合でした。

ATV王座戦:エディ・エドワーズ(ch)vs.コルト・カバナ(Episode 59 5/24/10)
 エドワーズがしっかり力を入れたサブミッションを披露。
 動いても体が大きい事を活かした抑揚で魅せます。
 エドワーズとの協力関係も築かれていて試合を加速化させています。
 一方のエドワーズ自体も良い受けを見せています。
 最後は残念ながらカバナと抗争中のコリノが絡み、
 エドワーズが不要のずるをする形ではありましたが、
 エドワーズの初防衛戦として期待以上に充実していました。
 中々良い試合。

Bジェリー・リンvs.スティーブ・コリノ(Episode 60 6/7/10)
 ベテランの2人だが積極的に動き攻防を重ねます。
 しかしすぐに燃料が切れて中盤からはスローに。
 終盤で動き出すも技の重ね方、流れがいまいち。
 最後もケニー乱入で、結局抗争のプレビューである事が一番の価値。
 少し悪い試合。

Cタイラー・ブラックvs.オースチン・エリーズ(Episode 60 6/7/10)
 エリーズがきびきびとした動き。
 王者後期、AAキャラが上手く機能していた頃の試合運びです。
 脚攻めで上手くコントロールしますし、
 また1つ1つの殴り合いまで一は全の意識が貫かれています。
 タイラーは脚の痛みを繊細に表現しながらも
 スケールの大きな技を共存させる試合運び。
 また拳はナチュラルに躍動し、独自の魅力をアピールしています。
 TVマッチという事で終盤は軽めで丸め込みにより決着を見ますが、
 両者の機能配分が上手くはまって充実の内容となっていました。
 中々良い試合。

Dコルト・カバナvs.スティーブ・コリノ(Episode 61 6/14/10)
 抗争中という事でテーブルを取り出したりと憎しみが先走る様子を見せますが、
 そればかりで試合自体はどうもしっくりいかない。
 抗争の中から見れば位置づけとして軽いカードなのは分かりますが、
 そういう予告を上手く試合と共存させてこそROHというものです。
 少し悪い試合。

Eジェリー・リン、デリリウスvs.ケニー・キング、リェット・タイタス(Episode 62 6/21/10)
 リンが意味不明なボディ・スラム連発を出すわ、
 エルボー・ドロップさえ崩れるわで、デリリウスと#1緩いタッグを結成している…。
 形だけではあるものの一応連携技を行うので辛うじて見れるけどね。
 ANEもタッグ力があるのだからやろうと思えば補佐できたはずだが、この試合では特に褒めるべき点はありませんでした。
 少し悪い試合。
 
Fタイラー・ブラックvs.エル・ジェネリコ(Episode 63 6/28/10)
 自由度の高いロープ・ワーク、押し引きする意識のある打撃の攻防、
 TVという事で抑え目にしたりはしない大きなスポット、と
 目を引く要素はあるものの2人の間の目線は完全に一致しきれていない。
 また終盤一通りこなして、ここからどう更に盛り上げるのか、
 面白い所だぞ、と思った所でスティーンが介入してきて幕が引いてしまいます。
 まあまあ良い試合。

Gキングス・オブ・レスリングvs.ダーク・シティ・ファイト・クラブ(Episode 64 7/5/10)
 KOWは自分の価値を維持しながらヘタレてDCFCを引き立てます。
 そのために細かい部分で意思疎通の乱れはありますが許容範囲内でしょう。
 終盤2チームが入り乱れて体格を活かした迫力を前面に出すも最後はブリスコズ乱入。
 悪い内容ではなかったけれど、このエンディングが残念とは言い切れないライン。
 平均より少し上です。

Hアメリカン・ウルヴスvs.クリストファー・ダニエルズ、ロデリック・ストロング(Episode 64 7/5/10)
 エドワーズは充実感が体の動きに現れていて
 ストロングと流暢な攻防を繰り出している。
 またストロングは片手間でデイビーにちょっかいを出し前振りを行うと
 後半はデイビーとの戦いにシフトし熱い攻防を見せています。
 この年最高の一戦となるデイビーXダニエルズはそれに比べるとやや弱め。
 まだ試行錯誤の段階で、打撃の打ち合いにより相手への意識を前に出す事が精一杯となっています。
 終盤もタッグとしては綺麗に盛り上げていますが、
 タッグにシフトしシングルの激突が隠れ、
 フィニッシャーも雪崩式ジャーマンとなっています。
 やや改善点はあるもののTVという事を考慮すると充実した内容。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Iタイラー・ブラック、ジェリー・リン、デリリウスvs.オースチン・エリーズ、ケニー・キング、リェット・タイタス(Episode 65 7/12/10)
 ベビーフェイスから奇襲を仕掛け乱戦スタート。
 リングに戻ってからもラフ気味で進めます。
 しかし遺恨で熱狂するかというとそうではなく、
 大きなスポットがないのでまったりと進行。
 終盤はトリオという事を活かして大技の数打ちで盛り上げました。
 最後は再び場外乱闘に移りリングアウト。
 抗争中という事は分かりますがタイラー組はチームとして稼動していないのですから
 こういう形を選ぶ意味合いは余り感じなかったですね。
 まあまあ良い試合。

Jキングス・オブ・レスリング・ガントレット(Episode 67 7/26/10)
 KOW vs.DCFC
  Gの試合からそんなに期間が開いてないにも関わらず
  スカッシュされても全然違和感ない状態になってしまったDCFC・・・。
 KOW vs.コール、ウェストゲート
  小柄で技を大きく決められるという意味合いのみ。
 KOWvs.ニンジャズ
  また雑魚かと思いきやニンジャズが覆面を脱ぐとブリスコズ。
  実際に手を合わせて見て何でこんなに強いんだ!?と思わせ、
  途中で正体をあらわす方が効果的に思えるが、
  このカードの試合時間自体が2分しかとられてないので仕方ないですね。
  試合としては短すぎて評価できないがスキットとしては面白かったですね。  

Kエニシング・ゴーズ:ケビン・スティーン、スティーブ・コリノvs.エル・ジェネリコ、コルト・カバナ(Episode 66 7/19/10)
 序盤は試合としての理由付け、遺恨表現が希薄なものの
 連携と密度の乱戦を共立させているのは良いですね。
 拳、重い技で試合のボルテージを上げると
 場にばらまいておいた凶器を使って危険なハードコア・スポットへと突入。
 更に只過激にやるだけではなく柵やコーナー上テーブルといった
 これまでのプロレスで特別な意味合いを付与してきたスポットを意図的に付与し、
 更に無茶苦茶するクライマックスに引き上げ、素晴らしいカオス・マッチに仕上げました。
 Bitter Friends,Stiffer Enemiesには劣るものの
 他の団体では見られないようなクオリティと過激度の伴った内容。
 ぎりぎり好勝負です。

総評
 見応えがある試合が4試合入っています。
 いや正確に言うなら見応えはあるか、このVolもまた
 通常大会に比べるとパッとしないカードに過ぎない部分が否定できませんからね。。
 (執筆日:6/17/11)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

Kエニシング・ゴーズ:ケビン・スティーン、スティーブ・コリノvs.エル・ジェネリコ、コルト・カバナ
 スティーン、コリノは椅子を持ってリングで待ち受ける。
 カバナ、ジェネリコはリングに入れない。
 ジェネリコがエプロンに上がりコリノにショルダー・ブロック。 
 カバナがスティーンを場外に引き摺り下ろし殴りつける。
 場外で殴りあう。
 ジェネリコがコリノにペットボトルをぶつける。
 ジェネリコはコリノの腕を取るとコーナーに駆け上がり場外のスティーンにトペ・アトミコ。
 カバナがコリノに道連れクローズラインで場外に落とす。
 ジェネリコがスティーンをフェンスにぶつける。 
 スティーンがカバナを鉄柱にぶつける。
 フェンスを外してそこへのボディ・スラム。
 観客席でカバナがスティーンを殴りつける。
 スティーンがロー・ブロー。
 カメラに見せ付けるように口を引っ張る。
 棒で殴りつけその棒を折る。
 ジェネリコに椅子へのフィッシャーマンズ・バスター。
 カバナがコリノを殴りつけていく。
 スティーンが椅子を叩きつけ延髄切り。
 スティーン、コリノがジェネリコをリングにいれコーナーで連続攻撃。
 カバナが攻撃をかわしラ・ケプラーダを狙う。
 カバナ、コリノはかわして自爆させると前後を蹴りつける。
 コリノがジェネリコにテーブルの破片をぶつける。
 テーブルをリングに入れる。
 スティーンがジェネリコに鼻くそを吹き飛ばす。
 スティーンが反撃しようとしたカバナにコード・ブレイカー。
 ジェネリコはエプロンに上がるとロープを下げ突進してきたスティーンを落とす。 
 コリノにコーナー・テーブルへのエクスプロイダー。
 ハーフネルソン・スープレックス。カウント2。
 スティーンがジェネリコに椅子をぶつける。
 椅子を2脚置いてジェネリコにパワー・ボムを狙う。
 カバナが椅子を踏み台に蹴り。
 ジェネリコがスティーンに立てた椅子へのフルネルソン・スープレックス。
 カバーするもコリノがカット。
 ジェネリコはコリノをコーナーに振りオッレ!
 椅子を前においてカバナがファイヤー・アス・ホール。
 スティーンがカバナにスーパー・キック。
 ハリケーン・ラナを狙ったジェネリコにパワー・ボム。
 椅子を置くとそこへのクロス・レッグ・ネック・ブリーカー。
 カバーするもカウント2。
 スティーンはテーブルをコーナー上にのせる。
 コリノが柵をリングにいれる。
 立てた椅子の上に柵を横にして置く。
 スティーンがジェネリコに椅子をぶつける。
 カバナがコリノにクローズライン。
 ジェネリコがコリノにDDT。
 コリノを柵の上に寝かせる。
 ジェネリコがコーナー上へ。
 スティーンが突いて体勢を崩す。
 コリノがジェネリコを捕まえ柵へのスーパープレックス。
 コリノがカバーするもカバナがカット。
 スティーンがカバナを殴りつけロープに走る。
 カバナはカウンターで立てた椅子へのスパイン・バスター。
 コリノの頭部に椅子を叩きつける。
 耐えたコリノにもう1発。
 耐えられたので3発目を叩き込み倒す。
 テーブルを立てる。
 コリノをコーナー上のテーブルにのせる。
 カバナもそのテーブルの上へ。
 スティーンが椅子で突く。
 ジェネリコを押さえにいくもジェネリコはスティーンをフェンスにぶつける。
 コーナー上のテーブルの上でカバナとコリノが殴りあう。
 コリノがリングのテーブルへのブレーン・バスター。
 カバーしカウント3!
 コリノ、スティーンの勝利!
 ジェネリコはスティーンを殴りつけて駐車場まで行っている。
 スティーンが蹴りつけ車のボンネットへのパワー・ボム。
 タイラーが現れスティーンに殴りかかる。

試合結果

@ロデリック・ストロングvs.ケビン・スティーン(Episode 58 5/17/10)
ATV王座戦:エディ・エドワーズ(ch)vs.コルト・カバナ(Episode 59 5/24/10)
Bジェリー・リンvs.スティーブ・コリノ(ノー・コンテスト)(Episode 60 6/7/10)
Cタイラー・ブラックvs.オースチン・エリーズ(Episode 60 6/7/10)
Dコルト・カバナvs.スティーブ・コリノ(Episode 61 6/14/10)
Eジェリー・リン、デリリウスvs.ケニー・キング、リェット・タイタス(Episode 62 6/21/10)
Fタイラー・ブラックvs.エル・ジェネリコ(Episode 63 6/28/10)
Gキングス・オブ・レスリングvs.ダーク・シティ・ファイト・クラブ(ノー・コンテスト)(Episode 64 7/5/10)
Hアメリカン・ウルヴスvs.クリストファー・ダニエルズ、ロデリック・ストロング(Episode 64 7/5/10)
Iタイラー・ブラック、ジェリー・リン、デリリウスvs.オースチン・エリーズ、ケニー・キング、リェット・タイタス(ダブル・リングアウト)(Episode 65 7/12/10)
Jキングス・オブ・レスリング・ガントレット(勝者:ブリスコ・ブラザーズ)(Episode 67 7/26/10)
Kエニシング・ゴーズ:ケビン・スティーン、スティーブ・コリノvs.エル・ジェネリコ、コルト・カバナ(Episode 66 7/19/10)