TOPアメリカン・プロレスPWGPWG 2017年 →PWG:Battle of Los Angeles Night Three 9/3/17

PWG:Battle of Los Angeles Night Three 9/3/17の分析


名勝負 なし
好勝負 BoLA準々決勝:キース・リーvs.ドノヴァン・ダイジャック

BoLA準決勝:リコシェvs.トラヴィス・バンクス

@BoLA準々決勝:リコシェvs.デズモンド・エグゼヴィアー
ABoLA準々決勝:トラヴィス・バンクスvs.マーティ・スクール

BBoLA準々決勝:キース・リーvs.ドノヴァン・ダイジャック
 ダイジャックのWWE入りが決まったため
 今年を代表する数え歌の最終対決です。
 ダイジャックが足を掴んで跳ね上げられ一回転したり、
 キースもモンキー・フリップを着地したり、と
 巨体がこんな動きをするの!?という驚異の身体能力博覧会。
 ダイジャックのエプロンでのチョーク・スラム、
 キースの背面ダイブをキャッチしてのエプロンへのクラッシュ、と
 激しくぶつかりあいますが、
 最後ということで思いっきりやろうという意図ゆえ
 少し動きの精度が粗くなっている側面はありますね。
 ただキースがこの数え歌の初期と比べて
 佇まい、風格が出てきたのでフォローできている。
 終盤もダイジャックがスプリングボードからきりもみ式の背面ダイブ、と
 最後にできることの究極にチャレンジしようとする気概に満ちています。
 どこまでいっても巨体なのにこんなに動く、飛べる、という
 リアルを売りにしていることは否めないので
 名勝負とは決して評しませんが、
 最後にやりたいことをやって凄い試合にしたのは評価したい。
 文句なしに好勝負。

CBoLA準々決勝:レイ・フェニックスvs.ザック・セイバーJr.
 2日目と同じくセイバーが演出的なサブミッション使い。
 フェニックスの流れを上手く切っていきます。
 こうなるとフェニックスの総合力が問われますが、
 単なるフライヤーではないフェニックスはそれが出きます。
 後半にかけてセイバーの支配が強すぎる印象もあるものの
 良い意味で息の詰まるような攻防で緊張感が途切れませんでした。
 好勝負に少し届かず。

DBoLA準々決勝:ジェフ・コブvs.サミー・グアヴァラ

EBoLA準々決勝:マット・リドルvs.ペンタ・エル0M
 スター対決とあってまずはアピール合戦。
 それに付随するムーブで形を作りにいくので
 リドルの独特の構成がそこまで出てこないですね。
 試合の構成としては意図があって、
 それは狙い通り働いているので決して非難はできないのだけど。
 終盤はエプロンでのリリース・スープレックスなど
 激しいスポットで激戦の雰囲気を演出していました。
 中々良い試合。

FBoLA準決勝:リコシェvs.トラヴィス・バンクス
 トラヴィスが入場してきたリコシェにトペ。
 リコシェも即座にやり返しブースト・スタート。
 伸びやかな動きでハイ・テンポでやりあいます。
 最初の出だしが上手くその後の試合運びに利いていますね。
 緩急を聞かせて時に思いっきり間を開けて、と
 思うが侭に試合を操れる手のあいよう。
 中盤に大きく変調させるので大丈夫かな、と心配しましたが、
 まったく崩れることなく最後まで上手くやりきりましたからね。
 素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。

GBoLA準決勝:キース・リーvs.レイ・フェニックス
HBoLA準決勝:ジェフ・コブvs.マット・リドル

Iチャック・テイラー、フラミータ、ジョーイ・ジャネラ、マーク・ハスキンス、モーガン・ウェブスターvs.ブライアン・ケイジ、ジョナ・ロック、サミ・キャリハン、トレヴァー・リー、ウォルター
 ウォルター、ジョナ、サミが攻めでアピール。
 リー、ハスキンスはしっかり受けた上で一瞬の切り返しで魅せます。
 10人の割りにじっくりと試合を運び
 ネタの物量で攻める訳ではないので
 上の5人とそれ以外、少し向き不向きが分かれた印象がありますね。
 フラミータが業界一のクイックネスで
 終盤へのブーストを見事にこなすと目まぐるしい攻防へ。
 ただ2日目のメイン、トリオで近しいことを
 より戦略的にやれていたことを考えると良くも悪くもかな。
 中々良い試合。

J決勝、3ウェイ・ダンス:リコシェvs.ジェフ・コブvs.キース・リー
 リコシェが軽快さを活かして2人を翻弄したりする場面もありますが、
 余り体格差のステレオタイプに囚わずに
 攻防を広げていくのがコブやリーの
 ファイト・スタイルらしくて良いですね。
 ただ何分攻防が形骸化するので
 決勝に求められる勝利への欲求というのは見えにくい。
 体のバネを利かせた受身は使いどころを間違えると
 必ずしも相手にならないということを学ぶと
 また一つ上のステージにいけると思うのですけどね。
 ただ何かと成功していないイメージのある
 BoLA決勝の歴史から見ると上手くいっている方の内容には十分仕上がっている。
 クライマックスも派手で盛り上がっていましたしね。
 中々良い試合。


 (執筆日:11/?/17)
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@BoLA準々決勝:リコシェvs.デズモンド・エグゼヴィアー
ABoLA準々決勝:トラヴィス・バンクスvs.マーティ・スクール
BBoLA準々決勝:キース・リーvs.ドノヴァン・ダイジャック
CBoLA準々決勝:レイ・フェニックスvs.ザック・セイバーJr.
DBoLA準々決勝:ジェフ・コブvs.サミー・グアヴァラ
EBoLA準々決勝:マット・リドルvs.ペンタ・エル0M
FBoLA準決勝:リコシェvs.トラヴィス・バンクス
GBoLA準決勝:キース・リーvs.レイ・フェニックス
HBoLA準決勝:ジェフ・コブvs.マット・リドル
Iチャック・テイラー、フラミータ、ジョーイ・ジャネラ、マーク・ハスキンス、モーガン・ウェブスターvs.ブライアン・ケイジ、ジョナ・ロック、サミ・キャリハン、トレヴァー・リー、ウォルター
J決勝、3ウェイ・ダンス:リコシェ(優勝!)vs.ジェフ・コブvs.キース・リー