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IWA-MS:Best of KOTDM 1997-2003 Disc Twoの分析


名勝負 なし
好勝負 2回戦、ライト・チューブ・コフィン:ネクロ・ブッチャーvs.JCベイリー(KOTDM 8/2/03)

@2回戦:ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:ミーン・ミッチ・ペイジvs.ネクロ・ブッチャー(KOTDM 7/13/02)
 ネクロは腕がまだ痛むようで時々動きが止まります。
 攻撃の中でもハードに繰り出したものは
 それを補おうという意図が込められているのが見えてしまう。
 つまり気持ちが相手に向いていないんですね。
 ペイジがしっかりネクロを苛め抜いて介入劇を最後に持ってきたため
 まあまあ良い試合にはなっていますが、スッキリしない部分が残ります。

A2回戦、バーブド・ワイヤー・テーブルズ&ライト・チューブ・テーブルズ:マッド・マン・ポンドvs.ネイト・ウェブ(KOTDM 7/13/02)
 今でこそ定番カードになってますがこれは初対決なんでしょう。
 デス・マッチ素人のウェブをポンドの攻撃に耐え抜いていき
 壁面からテーブルへのダイブと後の持ちネタとなるスポットでフィニッシュするという
 シンデレラ・ストーリーがメインとなっています。
 ウェブが慣れていないためスポットに頼る所が大きいのが欠点ですね。
 まあまあ良い試合。

B決勝、ハウス・オブ・ペイン・デス・マッチ:ネイト・ウェブvs.ネクロ・ブッチャー(KOTDM 7/13/02)
 各種題目となっている凶器を集めた選り取りパックな形式なんですが
 ネクロは腕以上に脚が痛み出したようでまさに満身創痍。
 蛍光灯の打ち合いを除けば力ないファイトを見せます。
 しかしネクロが好きでこんなファイトをしてるんじゃない事は
 いつものネクロを見ている観客は百も承知。
 それでも必死に頑張ろうとするネクロの姿に移入度は高めです。
 ウェブがデス・マッチ・ファイターでないというスタイルの対比も良い方向に働きました。
 決勝としてラインに何とか届けましたね。
 まあまあ良い試合です。

C1回戦、エレクトリファイド・ライト・チューブス&バーブド・ワイヤー・テーブルス:2タフ・トニーvs.JCベイリー(KOTDM 8/1/03)
 この試合はベイリー特有のちゃんと試合構築に気を使った試合に。
 序盤は有刺鉄線付きボードを巡る攻防で
 ボードにはぶつからず焦らします。
 中盤は画鋲付バットから入り
 場外トラップへの被弾で盛り上げて行きます。
 最後はこの形式名になっている
 点灯している蛍光灯、有刺鉄線付きテーブルを絡めて・・・。
 ビッグ・スポットは散発で過激さに欠けますけど
 その構築に関してはちょっとした見本と言えます。
 平均的な良試合。

D1回戦、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:ネクロ・ブッチャーvs.トビー・クライン(KOTDM 8/1/03)
 いきなり打撃の 打ち合いで幕をあけると
 ランニング・ヘッド・バッドで場外に移りシバキ合いを。
 怒涛の打ち合いで一気に駆け抜け
 最後にはリングから場外のネクロにビデオ・デッキを投げつけるという
 とんでもないスポットを。
 これには観客も声を失いHoly Shit!コールも起こらず。
 最後はエイジアン・スパイクで終わりましたが
 只単に食らって終わりではなく、
 ちゃんと逃げようという表現ができていたので良いでしょう。
 7分無いという短さにはやや物足りなさを感じますが
 この内容では文句を言えません。
 好勝負に少し届かず。

E2回戦、ライト・チューブ・コフィン:ネクロ・ブッチャーvs.JCベイリー(KOTDM 8/1/03)
 珍しい試合形式 ですね。
 棺桶(というより安物なので箱という感じですが)に入れて、
 それごとぶっ壊せば勝ちというルール。
 前夜みたいにヘッド・バッド合戦から
 ネクロのランニング・ヘッド・バッドで場外へと最高ギアでのスタート。
 ガラス片を撒いてベイリーを引きずり回したり
 拳、ヘッド・バッドの打ち合ったりと、
 ひと時も息をつかせぬ見所の連続で
 リングに戻ればコフィンを巡る攻防が中々熱い。
 普通はこういうゲーム的なルールは
 デス・マッチと相容れないものですが
 それを融合させて見せたのはネクロとベイリーならでは。
 ネクロに蛍光灯を咥えさせてのジョー・ブリーカーから
 棺桶に蹴り入れスワントーン・ボムというフィニッシュもまた素晴らしい。
 これは文句なしに好勝負。

FCZW王座戦:メサイア(ch)vs.コーポラル・ロビンソン(KOTDM 8/2/03)
 一応通常ルールという事で
 試合は凶器で打ちまくるという訳ではなく
 ハードコア・マッチに(変な話ですけど)。
 それでも力量が足りないので
 最後はデス・マッチ並のトラップを作るのですが
 これまた乱入で・・・
 メサイアも前夜みたいに余り良くないしで
 平均レベル。

G準決勝、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:イアン・ロッテンvs.JCベイリー(KOTDM 8/2/03)
 所々反撃しているのですが
 ほぼ全てイアンが攻めに回り
 画鋲付きバットを背中に思いっきり叩きつけたり
 フォーク・トラップへのパワー・ボムを放ったり、と
 暴虐の限りを尽くすという内容。
 しかし、これがデス・マッチであり
 両者の込めた思いも分かりますが
 余りにも一方的で電動包丁を使うのもやりすぎのような気がしますね。
 好勝負に少し届かず。

H準決勝、ベッド・オブ・ネイルズ&カリビアン・スパイダー・ウェブ:ニック・ゲイジvs.マッド・マン・ポンド(KOTDM 8/2/03)
 釘板2回と蜘蛛の実況席から多段テーブル葬の
 3つの大きなスポットのみで構成された試合と言っても言いすぎではない。
 ディスク1のIでもそうだけど余程意外性のあるトラップ以外は
 事前に作っておくか指示して作らせたら良いのではと思いますね。
 空白期間ができてしまいますので。
 まあまあ良い試合。

I決勝、バーブド・ワイヤー・ ロープド・ハウス・オブ・ホラーズ・スティール・ケージ:JCベイリーvs.マッド・マン・ポンド(KOTDM 8/2/03)
 ケージの上に蛍 光灯ロープが通されていたり
 蛍光灯がぶら下がっている形式。
 余り過激でない上短時間で終わるのはダメージを考えると仕方ないか。
 金網へのスタンガン使用で天辺から落下というフィニッシュもこの際文句は言いません。
 しかし・・・しかしながら、なぜベイリーが優勝でないのか。
 ベイリーはここまでの全試合が素晴らしい出来、
 一方のポンドはここまでの全試合が低調(いつもだけれど)と
 その奮闘振りに天と地程の差があるのではないか。
 まったく納得がいかない。
 平均より少し上。

総評。
 2日制のため割高な印象があるKOTDM。
 このベスト版はそれをまとめた上に値段は1大会分とあって
 かなりお得な物になっています。
 欲を言えば01年の決勝と試合後のやり取りが欲しかったですけどね。
 (執筆日:5/4/09)
DVD Rating:★★★☆☆
(執筆日:9/21/11)

注目試合の詳細

Dファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:トビー・クラインvs.ネクロ・ブッチャー
  強烈なチョップにフォア・アームズ、ヘッド・バッドを打ち合う。
  ネクロのランニング・ヘッド・バッドを食らったクラインはたまらず場外へ。
  クラインは蛍光灯をネクロに叩きつけていく。
  ネクロも蛍光灯でお返し。
  蛍光灯を押し当ててのヘッド・バッド。
  クラインは竹刀を打ち返すと画鋲付バットを叩きつけていく。
  ネクロは耐え切るとクラインに拳を叩き込んで行く。
  椅子付ボディ・スラムからカバー。カウント2。
  観客からもらったU字蛍光灯を叩きつける。
  クラインは複数まとまった蛍光灯を投げつける。
  蛍光灯を押し当てベースボール・スライド。
  5分経過。
  クラインがリングから場外のネクロにビデオ・デッキを投げつける!
  リングに戻し蛍光灯の上にパワー・ボム。
  ネクロが一瞬の隙を突いてエイジアン・スパイク!
  ロープを掴むクラインを引き離す!
  クラインはボードを掴むも力なく気絶!
  ネクロの勝利!


E2回戦、ライト・チューブ・コフィン:ネクロ・ブッチャーvs.JCベイリー
  組み合って ヘッド・バッドの打ち合い。
  ベイリーがスープレックスでネクロをコフィンを中に入れようとする。
  ネクロは防ぐとランニング・ヘッド・バッド。
  場外に落ちたベイリーを追い階段へのヒップ・トス。
  椅子を投げまくりエプロンへ。
  ベイリーはネクロに椅子を投げつけるとエプロンから場外へのブレーン・バスター。
  ベイリーがガラス片をリング周囲に巻いていく。
  ネクロはギブソン・ドライバーを決めるとそのまま引き摺っていく!
  ベイリーがガラス片付きバットを奪いネクロに叩き込んでいく。
  ヘッド・バッドを打ち込んでいく。
  ネクロの首に椅子を挟んで鉄柱にぶつける。
  蛍光灯付きトペ・スイシーダ。
  ネクロが椅子付きボディ・スラムを決め殴りつけていく。
  ベイリーも殴り返していく。
  ネクロがヘッド・バッドを決めるとベイリーもダウン。
  リングに戻る。
  ネクロがベイリーに椅子に橋渡しにした蛍光灯へのデス・バレー・ドライバー。
  そして棺桶へのパワー・ボムを狙う。
  ベイリーは逃れると棺桶へのジャーマンを狙う。
  ネクロはロープを掴んで逃れる。
  ベイリーが殴りかかってきたネクロをショルダー・スルーで棺桶の中に落とす。
  コーナーに登ろうとする。
  ネクロが起き上がりベイリーを捕らえると棺桶へのチョーク・スラム。
  ベイリーも起き上がってくる。
  再び座り込んでの殴り合いに。
  ベイリーが打ち勝つ。
  ネクロの口に蛍光灯をくわえさせジョー・ブリーカー。
  ネクロを棺桶に蹴りいれるとスワントーン・ボム!
  ベイリーの勝利!
  ネクロとベイリーはお互いを称えてハグ。


G準決勝、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:イアン・ロッテンvs.JCベイリー
  イアンがガラス板付きバットをベイリーの背中に叩きつける。
  有刺鉄線を頭に押し当てヘッド・バッド。
  塩を背中に振り掛ける。
  レモンの汁もかける。
  ベイリーは場外に逃れると追ってきたイアンにヘッド・バッド。
  レモンの汁をかける。
  イアンが画鋲付きバットを背中にたたきつける。
  もう1発。
  ビデオ・デッキも叩きつける。
  石?の入った袋を背中に押し当て椅子を叩きつける。
  電動包丁を胸に額に走らせる。
  ベイリーがヘッド・バッドを打っていく。
  フォア・アームズを打ち合う。
  イアンが胸に噛み付く。
  リングに戻すとフォーク・トラップへのパワー・ボム。
  塩をかける。
  バタフライ・スープレックスでカバー。カウント2。
  ベイリーが蛍光灯付きバットを叩きつける。
  もう1発。
  最後に巨大蛍光灯付きバットを投げつけカバー!1,2,3!
  ベイリーの勝利!
  試合後両者ハグ。
  イアンはマイクを取りベイリーの事を称える。


I決勝、バーブド・ワイヤー・ロープド・ハウス・オブ・ホラーズ・スティール・ケージ:JCベイリーvs.マッド・マン・ポ ンド
  ベイリーが雪崩式ハリケーン・ラナを狙うも自爆。
  ポンドが有刺鉄線、蛍光灯付きボードをコーナーに立て
  そこへのブレーン・バスター。
  ベイリーがポンドに蛍光灯を叩きつける。
  ロープに蛍光灯を立てかけ振り飛ばそうとする。
  ポンドが逆に振り投げ返す。
  ポンドが芝刈り機を手にする。
  ベイリーが奪い取りコーナー上から飛んで芝刈り機で一撃。
  石付きシャツを着てスワントーン・ボム。
  ポンドはベイリーをコーナーに座らせると
  股間に蛍光灯を押し当て芝刈り機で一撃。
  ベイリーがケージ天辺へ。
  ポンドが金網にスタンガンで放電。
  しびれたベイリーはリングに落下。
  ポンドがカバーし1,2,3!
  ポンドの優勝!

試合結果

@2回戦:ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:ミーン・ミッチ・ペイジvs.ネクロ・ブッチャー(KOTDM 7/13/02)
A2回戦、バーブド・ワイヤー・テーブルズ&ライト・チューブ・テーブルズ:マッド・マン・ポンドvs.ネイト・ウェブ(KOTDM 7/13/02)
B決勝、ハウス・オブ・ペイン・デス・マッチ:ネイト・ウェブvs.ネクロ・ブッチャー(優勝!)(KOTDM 7/13/02)
C1回戦、エレクトリファイド・ライト・チューブス&バーブド・ワイヤー・テーブルス:2タフ・トニーvs.JCベイリー(KOTDM 8/1/03)
D1回戦、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:ネクロ・ブッチャーvs.トビー・クライン(KOTDM 8/1/03)
E2回戦、ライト・チューブ・コフィン:ネクロ・ブッチャーvs.JCベイリー(KOTDM 8/2/03)
FCZW王座戦:メサイア(ch)vs.コーポラル・ロビンソン(KOTDM 8/2/03)
G準 決勝、ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ:イアン・ロッテンvs.JCベイリー(KOTDM 8/2/03)
H準決勝、ベッド・オブ・ネイルズ&カリビアン・スパイダー・ウェブ:ニック・ゲイジvs.マッド・マン・ポンド(KOTDM 8/2/03)
I決勝、バーブド・ワイヤー・ ロープド・ハウス・オブ・ホラーズ・スティール・ケージ:JCベイリーvs.マッド・マン・ポンド(優勝!)(KOTDM 8/2/03)