TOPアメリカン・プロレス注目インディー →FIP:Redefined 2/16/08

FIP:Redefined 2/16/08の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

総時間約3時間10分です。

@ デイビー・リチャーズvs.オースチン・エリーズ
 エリーズのFIPキャリアと
 リチャーズが属するDPアソシエイトの首魁パラザックのマネージメント権が賭けられた試合。
 結構重い物を背負っている割には
 あっさりとオープニング風味。
 エリーズが冴えていてまあまあ良い試合。
 リチャーズはシングルにおいて小悪党ヒールが似合わないし
 FIPで権勢を誇ったDPアソシエイトもそろそろ終わりかな。

Aチェイスン・ランスvs.セス・ディレイ
 ここからはFIPで一大勢力を築いているYRR軍団の試合。
 ランス、ミネソタ・レッキング・クルー、キング、ブレード、リナウロで構成されています。 
 その対抗馬の1番手がセスだったはずなので
 しっかり試合をしてくるかと思いきや
 セコンドのレッキング・クルーが絡んでの短い茶番。

Bミネソタ・レッキング・クルー(レイン、レイシー)vs.アリソン・デンジャー、トレネシャ
 #1女子タッグであるレッキング・クルーが
 上手くタッチ・ワークを使いデンジャーとの3人で試合を作り上げました。
 トレネシャは持ちネタのアイアン・クローを披露しただけでしたね。
 悪くない。

 タイラーが現れレイシーにお前の居場所はAOFだと言って
 レイシー、ついでにレインも連れて行く。

Cタッグ王座戦:ケニー・キング、ジェイソン・ブレード(ch)vs.ロバート・アンソニー、ショーン・オズボーン
 可もなく不可もなく。
 悪くない試合。

Dエニシング・ゴーズ:ナイジェル・マッギネスvs.ネクロ・ブッチャー
 基本攻めも受けもネクロが魅せ
 ナイジェルは腕攻めの一本調子で理論武装させます。
 ナイジェルって良い選手ではあるけど
 ネクロ的な何かが欠けてるような・・・。
 まだ彼をROH王者として見れてないんだよなぁ。
 平均的な良試合。 

Eフロリダ・ヘリテイジ王座戦:サル・リナウロ(ch)vs.タイラー・ブラック
 期待の若手同士。
 力を振り絞り、ちょっとした熱戦に。
 タイラーの爆発力、リナウロのへたれヒールぶり共に良いものがあります。
 平均的な良試合。

F敗者タッグ追放ハンデ戦:ショーン・マーフィーvs.ハートブレイク・エクスプレス
 マーフィーはブラック・マーケットの片割れですね。
 両タッグ共息は長いですが実力はありません。
 ハードコアで流血し周りが応援する事でごまかしました。
 少し悪い試合。

 試合後ギャング風に身を隠した2人組みが勝者を襲撃。

GFIP王座戦:エリック・スティーブンス(ch)vs.ロデリック・ストロング
 初代フロリダ・ヘリテイジ王座戦で
 この数え歌は始まった訳ですが
 その際最初のグラウンド・レスリングをじっくりして欲しいと意見しました。
 そして今回1つ1つのムーブの密度の濃い
 グラウンド・レスリングから幕を開けてくれたのです。
 中盤で初めてこの2人の合言葉チョップを繰り出し
 ここからはハード・ヒッティングで
 会場のムードも確固とした物に仕上がります。
 終盤はベルトの誤爆によるスティーブンスの
 素晴らしいブレード・ジョブから技が名前を失うほど
 お互い相手を倒すという目的に熱量が集約された
 正統派消耗戦で普通なら弱いフィニッシュも大満足の後味を残します。
 難をつけるならバック・ブリーカァァァァァァーは
 この手の試合にはハマリ物なので出して欲しかったし
 はっきりとしたベビーvs.ヒールの構図にしたら
 (今回はお互いリスペクトしているという構図なので
 流血したいのならベルト誤爆以外でお願いしたかった)
 よりスペクタクル性が高まったでしょうね。
 しかしながら素晴らしい試合でした。
 文句なしに好勝負。
 
@FIP王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エリック・スティーブンス(Final Battle 12/30/07)
 初代ヘリテイジ王座戦では素晴らしい試合をしたので期待していたが・・・
 ヘリテイジ王座戦の合わせ鏡一本とは違って
 手広くやろうとして失敗。
 焦点が定まらないためハード・スポットが浮いている。
 これでは言葉足らずで
 師弟関係にある事や初代ヘリテイジ王座戦の事を知らなければ物語が見えてこない。
 この日の観客の事を考えると決して取ってはいけないやり方であり
 実際恐ろしいまでに空気間のある静謐に包まれてしまう。
 しかし全体的な流れは良くなくても
 その細部の質は確かな物があり
 クライマックス含めたハードな打ち合いは気持ちが入っていてよろしい。
 好勝負には届かないが中々良い試合。

総評
 観客が最大の敬意と熱意で持って2人を抱くFIPでは
 ストロングvs.スティーブンスは文字通り名勝負数え歌の域に達している。 
 次回ラスト・マン・スタンディングが非常に楽しみです。
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

GFIP王座戦:エリック・スティーブンス(ch)vs.ロデリック・ストロング
  じっくりと腕の取り合い。
  同じサブミッションを決め離れる。
  スティーブンスがショルダー・タックル。
  ロープ・ワークからストロングがクロス・ボディ。カウント2。
  再びグラウンド・レスリング。
  力比べへ。
  スティーブンスが押すもストロングがストラングル・ホールドに返し膝を背中に押し当てる。
  スティーブンスがカバーに持っていく。
  ストロングはカウント2で返すとアーム・ドラッグを決め離れる。
  ストロングがリスト・ロックに返す。
  スティーブンスはコーナーに押し込み離れる。
  ストロングがヘッド・ロック。
  スティーブンスはロープに押し込み離れる。
  両者相対する。
  (9分)
  チョップの打ち合いに。
  ストロングは押すとロープに振りレッグ・ラリアット。
  先手を取る。
  コーナーのスティーブンスにチョップ。
  スティーブンスは体勢を変えるとチョップを打ち込む。
  攻めていく。
  ロシアン・レッグ・スイープからボディ・シザース。
  ストロングがロープに脚をかける。  
  打撃を打ち合う。
  ストロングが打ち勝ち背中を殴りつける。
  バック・ドロップからカバー。カウント2。
  インバート・ベア・ハグ。
  スティーブンスがロープを使う。
  バック・ブリーカーを決めカバー。カウント2。
  スティーブンスが腹にヘッド・バッドを叩き込んでいく。
  フォア・アームズの打ち合い。
  ストロングが裏張り手。
  カバーするもカウント2。
  キャメル・クラッチ。
  スティーブンスは体を起こすと腹を殴りチョップ。
  ボディ・アタックからラリアットへ。
  ストロングが避けラリアットへ。
  スティーブンスも避けラリアット相打ち。
  両者ダウン。
  (17分)
  ストロングが先に起き上がりボディ・スラムへ。
  スティーブンスは後ろに着地すると猛攻撃。
  変形のパワー・スラム。カウント2。
  ドクター・ボムを狙う!
  ストロングは耐えると延髄切り。
  ビッグ・ブーツも決める。
  エプロンのスティーブンスにバック・ドロップを狙う。
  スティーブンスは防ぐとストロングを蹴り落としエプロンからショルダー・タックル。
  柵に振り飛ばす。
  ストロングがファンからベルトを奪おうとする。
  引っ張り合いになり、弾みからスティーブンスにベルトが叩きつけられる(20分)。
  これを見てレフェリーがゴングを鳴らそうとする。
  ストロングが慌ててレフェリーを説得。
  だがスティーブンスは大流血している。
  ストロングはスティーブンスをリングに入れてやり回復を待つ。
  レフェリーがスティーブンスに尋ね試合続行に。
  決まるなりストロングが襲いかかりバック・ブリーカー。
  カバーするもカウントは2。
  チョップを叩き込みフェイス・バスター。
  カバーするもカウント2。
  ふらふらのスティーブンスを起こし張り手。
  フォア・アームズにチョップと連発。
  ダブル・ニー・ガット・バスターにミサイル・キック。
  ダイビング・エルボー・ドロップを決めるもカウントは2。
  ハーフネルソン・バック・ブリーカーからボストン・クラブ。
  スティーブンスが何とかロープを掴む。
  スティーブンスをコーナーに乗せる。
  スティーブンスはストロングを殴り落とす。
  しかしダメージが大きくストロングが何度と無く戻ってくる。
  ストロングがスーパープレックスを狙う。
  スティーブンスは防ぐとフェイス・バスターで投げダイビング・ショルダー・タックル。
  コーナーのストロングに突進。
  ストロングが防いで延髄切り。
  スティーブンスがストロングを持ち上げラリアットを振り下ろす。
  カバーするもカウントは2。
  ストロングがエルボーをいれロープに走る。
  スティーブンスはストロングを打ち上げパワー・スラム。
  パンプハンドル・パワー・ボムにつなげるもカウントは2。
  ストロングが不意を突いて丸め込み。
  カウント2で返されるやラリアットを放つ。
  スティーブンスは避けるとジャーマン。
  一回転したストロングにラリアットを放つ。
  ストロングはレフェリーを盾にするも、尚巻き込まれる。
  ストロングがパンツを掴んでスティーブンスを落とす。
  すかさずスティーブンスはストロングを引き摺り下ろすと
  鉄柱にぶつけラリアットを放つ。
  しかし避けられ鉄柱に腕を激突。
  ストロングは椅子をスティーブンスに叩きつける。
  リングに戻るとレフェリーを起こしカウントを数えさせる。
  スティーブンスが何とか這っていく。
  しかしながらカウント20でストロングの勝利!
  ストロングが新FIPチャンピオンに(30分)!


@FIP王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エリック・スティーブンス(Final Battle 2007)
  ストロングが唾を吐きかけ挑発。
  スティーブンスが体格とパワーを活かし攻め込む。
  チョップの打ち合い。
  ストロングがスーパー・キックにビッグ・ブーツ。
  場外に落とすとエプロンへのボディ・スラム。
  ロープ等の環境を使って主導権を握り
  エプロンでのバック・ドロップを狙う。
  スティーブンスが防いでブレーン・バスターを狙う。
  ストロングはリング内に着地するとドロップ・キックで落としダイブ。
  場外でのサイド・スラム。
  何とかリングに戻ってきたスティーブンスに腹、腰を攻める。
  チョップにフォア・アームズを叩き込んでいく。
  スティーブンスがふらふらになったのを見てストロングに油断が生じる。
  そこにスティーブンスがラリアットにパワー・スラム。
  両者ダウン。
  スティーブンスが勢い良く攻めていく。
  抱え挙げようとする。
  ストロングがサンセット・フリップに返しボストン・クラブに持っていこうとする。
  丸め込みに返そうとしたスティーブンスを潰しカバー。カウント2。
  サモアン・ドロップを決めるもカウント2。
  スーパープレックスからカバーするもカウント2。
  エプロンでのバック・ドロップを狙う。
  スティーブンスは防ぐと落としてフライング・ショルダー・タックル。
  リングに戻してTKOからカバー。カウント2。
  ドクター・ボムを狙う!
  逃れられるも打ち上げアバランシュ・スラム。カウント2。
  コーナーに乗せる。
  ストロングが抵抗してスティーブンスを落としダイビング・ビッグ・ブーツ。
  ダブル・ニー・ガット・バスターフェイス・バスター。
  カバーするもカウント2。
  ならばとギブソン・ドライバーを狙う!
  スティーブンスが押し込んで両者場外に落下。
  入場口へ。
  ストロングがランプ上でギブソン・ドライバー!
  スティーブンスはカウント19で戻ってくる!
  ストロングがチョップを打ち込んでいく。
  耐えるスティーブンスにパンプハンドル・スラム。
  カバーするもカウント2。
  ギブソン・ドライバーを狙う!
  スティーブンスは逃れるとジャーマン。
  持ち上げてのラリアット。
  ロープに走る。
  ストロングがカウンターでフォア・アームズを叩き込みロープに走る。
  スティーブンスがジャーマン。
  ラリアット。
  もう1発。
  そしてドクター・ボムで1,2,3!
  スティーブンスが新FIPチャンピオンに!

試合結果

@デイビー・リチャーズvs.オースチン・エリーズ
Aチェイスン・ランスvs.セス・ディレイ
Bミネソタ・レッキング・クルー(レイン、レイシー)vs.アリソン・デンジャー、トレネシャ
Cタッグ王座戦:ケニー・キング、ジェイソン・ブレード(ch)vs.ロバート・アンソニー、ショーン・オズボーン
Dエニシング・ゴーズ:ナイジェル・マッギネスvs.ネクロ・ブッチャー
Eフロリダ・ヘリテイジ王座戦:サル・リナウロ(ch)vs.タイラー・ブラック
F敗者タッグ追放ハンデ戦:ショーン・マーフィーvs.ハートブレイク・エクスプレス
GFIP 王座戦:エリック・スティーブンス(ch)vs.ロデリック・ストロング(新チャンピオン!)
@FIP王座戦:ロデリック・ストロング(ch)vs.エリック・スティーブンス(新チャンピオン!)(Final Battle 12/30/07)