TOPアメリカン・プロレス注目インディー →IWA DS:Carnage Cup 11/25/06

IWA DS:Carnage Cup 11/25/06の分析


名勝負 1回戦、ベアフット・サムタック・デス・マッチ:ミッキー・ナックルズvs.イアン・ロッテン
好勝負 決勝、200ライト・チューブス・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.インセイン・レーンvs.コーポラル・ロビンソンvs.ドレイク・ヤンガー

3枚組み約4時間40分です。

@1回戦、レイザー・ワイヤー・デス・マッチ:インセイン・レーンvs.リック・ヘイズ
 レイザーというだけあって
 No Way Out 05で使われたような鋭い有刺鉄線でしたが・・・
 このヘイズが芸は無い、体を張る勇気も無い
 なんちゃってデス・マッチ・ファイターでして・・・
 フィニッシュ・シーンしか見所がない。
 悪い試合。 

A1回戦、アンラッキー13ライト・チューブ・デス・マッチ:ミッチ・ペイジvs.ネクロ・ブッチャー
 丸坊主になっても我らがネクロは快調です。
 蛍光灯を13本叩きつけたら勝ちという
 この2人からしたらやや物足りないルールの上
 どちらが勝つかという見せ場はなかったもの
 安定した内容を見せてくれます。
 まあまあ良い試合でした。

B1回戦、ホームレッカー・デス・マッチ:ディスファンクションvs.フリークショウ
 家財道具が公認凶器というルール。
 様々な凶器が出てくるので見た目も良く
 ビデオ・デッキによる強烈な一撃もある。
 まあまあ良い試合。

C1回戦、ベアフット・サムタック・デス・マッチ:ミッキー・ナックルズvs.イアン・ロッテン
 さてこの2人の織り成す絵巻物〜死闘編〜は
 前回”女、門の前にて鬼と出会う”で幕を開けたのでありました。
 今回第2話は”女、知己たる鬼と無酸素登攀に臨む”でございます。
 1話との合間には”女、鬼と妖技にて小銭を稼ぐ”なんていう番外小話もあるのですが
 重要なのは女が死闘女王の称号を得たことでありますね。
 これにて女は鬼と同じ立場に立つ権利を得て
 今回の試合と相成った訳でございます。
 試合は合わせ鏡の攻防という簡素にして
 高い資質を要求される展開にて進んでいくのでございますが
 この試合には第1話の激しさはありません。
 しかしながら、それが故に
 画鋲と女性性という登山道具を使って
 ひたすら痛みの山頂へと一歩一歩登り詰めていくその光景に
 観る者の脳内は麻痺される事がないまま
 癒えぬ傷を刻みつけらていくのであります。
 ああ、観客は何度と無く
 もう止めて良い、満足したと心に思った事でしょうか。
 しかしこの2人は否、と応え
 畏怖すべき心根でその山を征服したのでございます。
 あぁ、かくも死闘の名を冠すべき試合が他にありましょうか。
 いやはや素晴らしい試合でありました。
 さて次回第3話は”女、鬼と共に海を渡る”でございます。
 お楽しみに。 

D1回戦、ハードコア・テーブルズ&ラダーズ:ダイハード・ダスティン・リーvs.ドレイク・ヤンガー
 新世代デス・マッチ・ファイターによる数え歌。
 いつも通り凶器を上手いこと使い受けっぷりも見事。
 流石に前の試合が前の試合なので
 ちょっと物足りなく感じますがそれでも良く頑張りました。
 中々良い試合です。

E1回戦、ライト・チューブ・ロープス&コーナーズ:ブル・ペインvs.コーポラル・ロビンソン
 どこかコープに気迫が見られず
 ブル主導で単調な喧嘩ファイトになりました。
 一応無骨な雰囲気でまとまっているのは評価できるか。
 少し悪い試合。

Fチューイ・マルチネス、ドン・ファンvs.ヒュー・ローグ、デイブ・ザ・レイブ
 正真正銘トイレ休憩のための試合で時間潰しな悪い試合。

Gカバナ・マン・ダンvs.クリスジャン・ヘイム
 こちらも同じながら有名ムーブをその拙い技力にて
 低い完成度で再現していたりするので、まだ見れる。
 少し悪い試合。
 
Hファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・セカンド・チャンス・ランブル・マッチ
 頭数が足りないので敗者復活をかけた試合。
 実際はランブル戦ではなく4コーナー・エリミネーション・マッチですね。
 ディスファンクションが試合不可になって
 2名が勝ち進めるという盛り上がらないルールな上
 やる気は無いし、まったく見所がないまま終了。
 こんなのにファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズと名付けてはいけません。
 ひどい試合。
  
I準決勝、ログ・キャビン・ライト・チューブス3本勝負:ドレイク・ヤンガーvs.イアン・ロッテン
 ヤンガーは新世代筆頭とはいえ
 まだまだハードコア凶器が専門。
 そんなヤンガーにイアンがレスリングと有刺鉄線の使い方を教え込むという内容。
 そのためこの形式のゲーム性は無視され
 良質のデス・マッチに。
 最後は力の入った攻防でしたし、中々良い試合。

J準決勝、タイペイ・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.フリークショウ
 ネクロがフットワークを見せたりして
 ボクシング・マッチのような感じに。
 完全にそのコンセプトで貫いたら
 凄く面白くなる気がしますね。
 いつものネクロとは違っていて斬新、
 尚且つ両者これでもかと流血していて
 好勝負には届かないものの中々良い試合でした。
 
K準決勝、4コーナーズ・オブ・カーニッジ:コーポラル・ロビンソンvs.タンク
 なぜか前年大会で優勝してしまった
 ”ザ・見掛け倒し”タンクはシードでこの準決勝に進出。
 さて今回はそのタンクも物凄く頑張っていたと思います。
 何せ悪い試合ではなく少し悪い試合ですから。
 ええ、物凄く頑張りました・・・。

L準決勝、ホームラン・ダービー・デス・マッチ:ブル・ペインvs.インセイン・レーン
 さてこちらもタンクよりはましだけれど
 他のデス・マッチ・ファイターには見劣るペイン。
 やはりいつも通りあまり面白くありません。
 しかし使い慣れているバットによる
 強烈な攻撃をレーンが受けきって
 (レーンは画鋲受けのイメージがあるな)
 平均レベルに。

M決勝、200ライト・チューブス・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.インセイン・レーンvs.コーポラル・ロビンソンvs.ドレイク・ヤンガー
 決勝と言えばそれぞれダメージがあるので
 やや動き、過激さが落ちてしまうのが常なのですけれども・・・
 今回はそんな事全然ありません。
 ひたすら蛍光灯を打ちつけていき、
 4人で椅子に座っての拳の打ち合い、
 ヘッド・バッドの打ち合いや
 リング内から場外へのブレーン・バスターといったビッグ・スポットもあります。
 更にはネクロがほぼ(上記のブレーン・バスターで腕を負傷し一時戦線離脱したため)
 全ての試合構築を担当し
 只の打ち合いにならぬように工夫しています。
 展開上ネクロとコープの絡みがほとんど無かったことだけが残念な点でしょうか。
 文句なしに好勝負です。
 
総評
 いらない試合やシードとか悪い点も多いですが
 C、Dの数え歌にタイペイ・デス・マッチの新たな可能性を示したJ、
 そして素晴らしい決勝、と
 素晴らしいデス・マッチが揃っているので
 デス・マッチ・ファンには文句なしにお勧めです。
 ところで最近馬鹿みたいに金をかけて
 続編やリメイクを作るしか能がないハリウッドさん。
 イアンとミッキーのドキュメンタリー映画を作りませんか。
DVD Rating:★★★★★

注目試合の詳細

C1回戦、ベアフット・サムタック・デス・マッチ:ミッキー・ナックルズvs.イアン・ロッテン
  両者裸足である。
  イアンが押し飛ばしてミッキーを有刺鉄線付きコーナーに叩きつける。
  もう1度狙うも今度はミッキーが寸前で体勢を入れ替えイアンがぶつかる。
  イアンはドロップ・トー・ホールドで脚を取ると画鋲トラップに入れようとする。
  ミッキーも必死に抵抗。
  ならばとイアンは画鋲を手に取りミッキーの足に刺す。
  今度はミッキーがドロップ・トー・ホールドで脚を取る。
  それに対しイアンは同時にミッキーの脚を取る。
  ミッキーは耐えながらイアンの足を画鋲トラップの中に入れる。
  イアンがヘッド・ロックを決め有刺鉄線付きコーナーに押し込もうとする。
  耐えられた所で不意を突き掌底。
  コーナーに振る。
  ミッキーが振り返しイアンは有刺鉄線付きコーナーにぶつかる。
  イアンがロー・ブローを決めるもミッキーには利いていない。
  ならばとサミングを決めまた脚を取りに行く。
  抵抗を退け足をトラップの中に叩きつける。
  有刺鉄線をミッキーの額に押し当て流血させる。
  ミッキーはイアンの頭部を殴りつけ逃れると脚を取りにいく。
  耐えるイアンに対しミッキーはならばと画鋲付きバットを取り、それを足の裏に叩きつける。

  有刺鉄線をイアンの額に押し当て流血させる。
  イアンがミッキーの額を殴りつけ逃れる。
  ミッキーの太腿に画鋲を差し込む。
  画鋲トラップへのブレーン・バスター。
  ミッキーがロー・ブロー。
  イアンの足にホッチキスで紙幣を打ち込みカバー。カウント2。
  座り込んでヘッド・バッドを打ち込み合う。
  今度はフォア・アームズの応酬。
  イアンはヘッド・バッドを叩き込むとミッキーの尻にホッチキス。
  胸に紙幣を打ち込む。
  お返しにミッキーがイアンの股間にホッチキス。
  更に下に紙幣を打ち込む。
  イアンが画鋲突きバットを頭部に叩き込む。
  足にも叩きつける。
  太腿にも。
  ミッキーがイアンの下に打ち付けられた紙幣をむしりとる。
  イアンが画鋲突きバットで胸に叩きつける。
  頭部に叩きつける。
  もう1発。
  ミッキーは立ち上がると中指を立てフォア・アームズ。
  もう1発。
  そして画鋲トラップへのブレーン・バスター。
  シャイニング・ウィザードを決めカバーするもカウントは2。
  フォア・アームズを叩き込んでいく。
  イアンも張り手にヘッド・バッドを叩き込んでいく。
  イアンがオクラホマ・ロール。カウント2.
  イアンが不意を突いて蹴りを入れる。
  ミッキーを持ち上げると画鋲トラップの中に着地させバック・ドロップ。
  カバーし1,2,3!
  試合後イアンがマイクを取りミッキーを称える。


D1回戦、ハードコア・テーブルズ&ラダーズ:ダイハード・ダスティン・リーvs.ドレイク・ヤンガー
  まずはリーがDDTを狙ってきたヤンガーにノーザンライトでコーナーのラダーにぶつける。
  ヤンガーがショルダー・スルーを狙ったリーにパワー・ボムを狙う。
  リーはロー・ブローを決めるとインバート・ツームストン。カウント2。
  蛍光灯の破片の上で引き摺り腕に蛍光灯を叩きつける。
  ヤンガーが蛍光灯を持ったリーを蹴りつける。
  コーナーの蛍光灯&有刺鉄線付きテーブルの攻防。
  最後はヤンガーがパワー・ボムでリーを投げつける。
  リーを蛍光灯&有刺鉄線付きテーブルの上に押し付けるとコーナー上へ。
  リーがコーナー上のヤンガーに昇竜拳を決めると
  雪崩式ハリケーン・ラナでテーブルの上に落とす。
  ラダーをコーナーの間にラダーを橋渡しにしてヤンガーを乗せる。
  そしてラダー上からヤンガーにダイビング・ダブル・ストンプ。
  有刺鉄線付きテーブルの上にヤンガーを押し付けるとラダーを登っていく。
  ヤンガーが起き上がり逆側から登っていく。
  ヘッド・バッドを叩き込んで行き、
  そこからテーブルへのデス・バレー・ドライバーで1,2,3!
  ヤンガーの勝利!
  両者健闘を称えハグ。


M決勝、200ライト・チューブス・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.インセイン・レーンvs.コーポラル・ロビンソンvs.ドレイク・ヤンガー
  ヤンガーとコープ、ネクロとレーンの組み合わせで
  蛍光灯を割っていく。
  4人で蛍光灯を打ち付けていく。
  ネクロはヤンガーを場外に落とすと蹴りつけていく。
  ヤンガーがお返しとばかりに蛍光灯を打ち付けていく。
  コープがレーンに椅子に橋渡しにした蛍光灯へのブレーン・バスター。
  ネクロがヤンガーに観客席へのボディ・スラム。
  ヤンガーをリングに戻すと蛍光灯付きボディ・スラム。
  カバーするもカウント2。
  場外でレーンがコープを殴りつけていく。
  コープが倍返し。
  ヤンガーがネクロに蛍光灯を叩きつけて行く。
  ヤンガーがネクロにセントーンを狙うも避けられ自爆。
  ネクロはコープをリングに入れレーンに襲い掛かる。
  リングに入れられたコープにヤンガーが蛍光灯を叩きつけて行く。
  DDTを狙う。
  コープがコーナーに押し込んで防ぐ。
  ネクロがレーンに椅子付きボディ・スラム。
  リングではコープが拳で反撃。
  レーン、ネクロもリングに戻る。
  ネクロがリング中央に4脚立てる。
  そして4人で座ると拳を順番に叩き回していく!
  今度はヘッド・バッドを叩き回す!
  最後は横とヘッド・バッドを連発!
  ネクロとコープがエプロンのレーンにリング内へのブレーン・バスターを狙う。
  ヤンガーが妨害し逆にネクロにリング内から場外へのブレーン・バスター!
  これでネクロはダウンし一時離脱。
  コープがレーンに蛍光灯へのジャーマン。
  カバーするもカウント2。
  スーパー・キックも決めるがカウント2。
  ヤンガーが今まで共闘関係にあったレーンに襲い掛かる。
  蛍光灯をヤーンの背に挟むとダイビング・セントーン。
  カバーするもカウント2。
  レーンがヤンガーに蛍光灯への1回転ジャーマンを決め1,2,3!
  ヤンガーが脱落(15分)!
  コープがレーンに襲い掛かる。
  ネクロが何とかリングに戻りコープにバック・ドロップを狙う。
  コープが体勢を入れ替えロシアン・レッグ・スイープを狙う。
  ネクロがロープを掴んで逃れてタイガー・ボムを蛍光灯の上に決め1,2,3!
  コープが脱落(16分)!
  レーンに襲い掛かる。
  張り手の打ち合いに。
  レーンが先にダウン。
  レーンに立てた椅子へのアトミック・ドロップ。
  ロープに走りビッグ・ブーツへ。
  レーンは受け止めるとジャーマン。
  カバーするもカウントは2。
  もう1発狙う。
  ネクロはロープを掴んで耐えるとクローズライン。
  そして立てたいスの背にバック・ブリーカーを決め1,2,3!
  ネクロが優勝(19分)!
  ネクロに優勝杯が渡される。
  それぞれ4人はお互いの健闘を称えあう。
  

試合結果

@1回戦、レイザー・ワイヤー・デス・マッチ:インセイン・レーンvs.リック・ヘイズ
A1回戦、アンラッキー13ライト・チューブ・デス・マッチ:ミッチ・ペイジvs.ネクロ・ブッチャー
B1回戦、ホームレッカー・デス・マッチ:ディスファンクションvs.フリークショウ
C1回戦、ベアフット・サムタック・デス・マッチ:ミッキー・ナックルズvs.イアン・ロッテン
D1回戦、ハードコア・テーブルズ&ラダーズ:ダイハード・ダスティン・リーvs.ドレイク・ヤンガー
E1回戦、ライト・チューブ・ロープス&コーナーズ:ブル・ペインvs.コーポラル・ロビンソン
Fチューイ・マルチネス、ドン・ファンvs.ヒュー・ローグ、デイブ・ザ・レイブ
Gカバナ・マン・ダンvs.クリスジャン・ヘイム
Hファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・セカンド・チャンス・ランブル・マッチ(勝者:コーポラル・ロビンソン、フリークショウ)
I準決勝、ログ・キャビン・ライト・チューブス3本勝負:ドレイク・ヤンガーvs.イアン・ロッテン(2-1)
J準決勝、タイペイ・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャーvs.フリークショウ
K準決勝、4コーナーズ・オブ・カーニッジ:コーポラル・ロビンソンvs.タンク
L準決勝、ホームラン・ダービー・デス・マッチ:ブル・ペインvs.インセイン・レーン
M決勝、200ライト・チューブス・デス・マッチ:ネクロ・ブッチャー(優勝!)vs.インセイン・レーンvs.コーポラル・ロビンソンvs.ドレイク・ヤンガー