TOPアメリカン・プロレスGCW →GCW:Tournament of Survival 666 6/5/21

GCW:Tournament of Survival 666 6/5/21の分析


名勝負 ToS決勝、ノー・キャンヴァス200ライト・チューブス・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.アティカス・クーガー
好勝負 なし

@ToS1回戦、ファッカリー・ボーズ・デス・マッチ:Gレイヴァーvs.エフィー
 どう考えてもレイヴァー勝利だろうという前座試合の印象が強いカード。
 
 エフィーの会場人気が高く盛り上がりますが、
 デス・マッチのアイテムの受けに回るとエフィーの動きがストップ。
 あぁ、やっぱりそんな感じね、と蛍光灯テーブルで締めくくるかと思いきやキックアウト。

 エフィーがまだ体を張るという選択に盛り上がりましたね。
 その後も予想を超えて次のステップに上がり続けることで熱狂が生まれ
 レイヴァーの狂気/エフィーの完全ベビーフェイスが映えること。

 エフィーがレイヴァー越えするのでは、と信じさせるレベルにまで行きました。

 予想以上のオープニング。

 中々良い試合です。

AToS1回戦、バンクハウス・デス・マッチ:アティカス・クーガーvs.1コールド・マンダース
 マンダースはデス・マッチに入る準備が出来ていませんが、
 そんな相手の状態関係なしにクーガーがデス・マッチ・ファイター+ヒールとして
 見得を完璧にこなして見せたので盛り上がった。

 そうすると雰囲気美人な試合に。
 マンダースの1スポットのインパクトが活きる展開になりましたし、
 この形式ならではの干し草というアイテムがまた良い味を感じさせました。

 最初の低いラインから時間が経つごとにどんどん良くなりました。

 平均的な良試合。


BToS1回戦、タワー・オブ・テラー・デス・マッチ:ノーラン・エドワードvs.オライン・ヴェイト
 蛍光灯で気持ちの良い打ち合いになっています。

 オラインが間で上手く折り合いをつける中で
 ノーランの受けっぷりが清々しく映ります。

 役割分担といえば役割分担なのですが、
 オラインもそういう時があったよね、と思わせるのはどうなのか。

 オラインのパフォーマンスは安定しているものの
 デス・マッチのトップ・シーンにいけるファイターだと確信した
 あの時の思いがまだ消化されず、この試合でノーランがオライン超え。

 試合自体は良い内容なんですが、どこか物悲しさを感じたり…。

 中々良い試合。

CToS1回戦、バンドルズ・オブ・ヘイト・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.バム・サリヴァン
 3連覇を狙うコロンですが、H2OではサリヴァンにDHH初代王座戦で敗れておりリベンジを狙う形。

 いきなり蛍光灯大刀をサリヴァンに叩きつけ威勢良いスタート。
 
 サリヴァンは初めて見ましたが良いですね。
 観客との一体感が良く、
 かといってそこに頼り過ぎず
 コンスタントにデス・マッチにも踏み込んでいきます。

 終盤サリヴァンは上半身のシャツを脱ぐと観客を煽って更に熱狂の渦へ。

 普通にコロン勝利でしょ、と思わせた中で、
 またも敗者と思っていたファイターの覚醒を目の当たりにして
 トーナメントは益々加速していきます。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

D6ウェイ・スクランブル・マッチ:ニンジャ・マックvs.カルヴィン・タンクマンvs.ダンテ・レオンvs.ディラン・マッケイvs.ジャック・カートウィールvs.スターボーイ・チャーリー

EToS準決勝、ガセット・プレーツ・ライト・チューブ・デス・マッチ:アティカス・クーガーvs.Gレイヴァー
 それぞれの持ちネタの竹串とニードル。
 そこにガセット・プレートが加わる形ですが、
 どれもじっくり相手に押し当てる系なものですから
 1回戦の視覚的にも華やかな試合の数々に比べると地味なことは否めないですね。

 クーガーのヒールっぷりも変わらず良かったですが、
 遺恨闘争が終わらないロイドの乱入によるフィニッシュなので、
 レイヴァーの熱がクーガーには直接行っていなかった印象。

 まあまあ良い試合。

FToS準決勝、タイペイ・ペインズ・オブ・グラス・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.ノーラン・エドワード
 ガラスを身を投じ、
 タイペイナックルを打ち込み合って、
 削って削って削っていく内容になっています。

 通常軽快な動きを見せる両者も
 ダメージで動きが鈍くなっていますね。
 
 攻め手に回ったノーランはまだまだバラツキがみられるものの
 以前に比べるともう受けメインのファイターではないな、と成長を実感させます。

 そしてこのノーランの攻めをしのぎ切ったコロンが
 最後ガラスの一発から圧巻のラッシュで、
 どよめきのままフィニッシュまで持って行きました。
 
 この最後でまたぐんと押し上げた内容でしたね。

 好勝負届かずも中々良い試合。


GAJグレイvs.キット・オズボーン

・シック・ニック・モンドがトロフィーを持って登場。

HToS決勝、ノー・キャンヴァス200ライト・チューブス・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.アティカス・クーガー
 コロンはハヴォックの入場局で登場。
 
 この試合を通して抜群のヒール力を見せていたクーガーが不意打ち。
 蛍光灯をコンスタントに消費して盛り上げつつも
 それ以上に煽り力があってこの試合は神がかっています。
 クーガーってこんなカリスマ感あったっけ?と思うぐらいのベスト・コンディションでした。

 一方のコロンはボロボロになりながらも
 しっかり受けきった上で返して繋いでいきます。

 歴史に残る試合ではないにしても
 それぞれ1回戦、準決勝共に軽い内容ではなく、
 実際にダメージが残っている中で
 決勝を短期決戦にしたりするのがデス・マッチ・トーナメントの仕方ない側面でしたが、
 後半に来てまた蛍光灯1本1本打ち割っていくのだから恐れ入ります。

 そして更にギアを上げてリングサイドのガラスに向けたエアリアル・クラッシュ等
 強烈で、過激な一発一発にまだ終わらないとかどうかしていると思わせる攻防。
 モンドがいる目の前で芝刈り機まで出て来て狂い咲き。

 通常プロレスのトーナメント決勝に求める最激戦が
 デス・マッチ・トーナメントで生まれるというミラクル。
 両者の血と汗と熱量はとんでもないものがありました。

 ぎりぎり名勝負です。
 (執筆日:6/?/21)

過去含めたデス・マッチ・トーナメントの中で三本指に入る出来で
当然2021年の年間最高大会候補にもなりえる。

Rating:★★★★★

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ToS1回戦、ファッカリー・ボーズ・デス・マッチ:Gレイヴァーvs.エフィー
AToS1回戦、バンクハウス・デス・マッチ:アティカス・クーガーvs.1コールド・マンダース
BToS1回戦、タワー・オブ・テラー・デス・マッチ:ノーラン・エドワードvs.オライン・ヴェイト
CToS1回戦、バンドルズ・オブ・ヘイト・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.バム・サリヴァン
D6ウェイ・スクランブル・マッチ:ニンジャ・マックvs.カルヴィン・タンクマンvs.ダンテ・レオンvs.ディラン・マッケイvs.ジャック・カートウィールvs.スターボーイ・チャーリー
EToS準決勝、ガセット・プレーツ・ライト・チューブ・デス・マッチ:アティカス・クーガーvs.Gレイヴァー
FToS準決勝、タイペイ・ペインズ・オブ・グラス・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.ノーラン・エドワード
GAJグレイvs.キット・オズボーン
HToS決勝、ノー・キャンヴァス200ライト・チューブス・デス・マッチ:アレックス・コロンvs.アティカス・クーガー