TOPアメリカン・プロレスEvolve →Evolve:Evolve 5 Danielson vs. Sawa 9/11/10

Evolve:Evolve 5 Danielson vs. Sawa 9/11/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

1枚、約2時間5分です。

@マイク・クァッケンブッシュvs.チャック・テイラー
 クァックがレスリング力を存分に発揮しています。
 テイラーも適度に押し引きを作り出しています。
 ただ複雑な工程を加える割に結果が凡庸で攻防のセットが十分に効果を発揮していない部分がありましたね。
 クァックのレスリングの性質とテイラーの人気が上昇中である事を考えると
 また観客がまだ落ち着いていないオープニングではなくミッド・カードで行った方が良かったように思いますね。
 まあまあ良い試合。
 
Aアップ・イン・スモークvs.エアロフォーム
 予想通りのムーブ押し。
 複数人が関わると精度が落ちたりとドタバタ感が強いですね。
 他の団体に比べるとテンポを速めに取っている事情もあるけど・・・。
 悪くない試合。

Bアダム・コールvs.ジミー・ジェイコブス
 ジェイコブスがキャラを上手く使って相手の行動を多く含有した状態で試合を作る事を可能にしている。
 それゆえに一進一退が生まれ良い試合になる。
 コールはヒールを保てていないが若手の素が出ているという点で許容範囲。
 まあまあ良い試合です。

Cドレイク・ヤンガーvs.サミ・カリハン
 階段の上から飛んだりとFCA戦のような内容。
 根性の打ち合いや流血を交えたりとCZWっぽさがありますね。
 Evolveとは毛色が違うものの魅力を偏執的に売り込んでみせました。
 フィニッシュも良く、まあまあ良い試合でした。

 試合後ヤンガーはジェイコブス戦を要求。

D4コーナー・マッチ:リッチ・スワンvs.フライトメアvs.ジョン・モクスリーvs.グラン・アクマvs.ブラッド・アレンvs.ジョニー・ガルガーノ
 モクスリー、ガルガーノは絵になるものの6人の内2人では試合に大きな影響を与える事が出来ず、
 他の4人の技打ちが試合の性質を決定している。
 悪くない試合。

 試合後モクスリーとホミサイドが一触即発。

EWSU女子王座戦:メルセデス・マルチネス(ch)vs.オーサム・コング
 基本的にアメコンがドミネイト。
 マルチネスとはいえ体格差を見せるのは必然。
 問題はその見せ方が一直線という事ですね。
 そしてそれ以上に駄目なのがフィニッシュ。
 アメコンがレフェリーに手を出そうとして反則を取られるという結末です。
 焦らした上でこのカードを組んでこれとは・・・。
 理解しかねる。
 悪い試合。

Fリコシェvs.カイル・オライリー
 オライリーがMMAスタイルを堅持し、
 リコシェにそこへ入ってこれるのかと試します。
 戦略的でありながら対話的。
 Evolve 4のアメドラ戦に刺激を受けたかな。
 攻防のカウンターも冴えていて是非これをスタイルとして完成させて欲しいものです。
 一方のリコシェもダイブで柵に打ちつけたりとダメージ力を備えたハイ・フライで対抗していく。
 リコシェ側もEvolveで得る所は大きいでしょうね。
 終盤は先行投資でやや過剰になっていましたがそれだけの価値がある内容。
 グッド・マッチに届かずも中々良い試合でした。

G澤宗徳vs.ブライアン・ダニエルソン
 アメドラはグラウンドのポジショニング、切り返しから
 刻み付ける打撃まで文句の付けようの無い高度なレベルを見せ付けている。
 一方の澤。
 何をしでかすか分からない所があり、
 試合を楽しんでいる様子を前に出しているのは見ていてワクワクするし面白い。
 しかし彼は刹那的過ぎる。
 技ではリズムを隔絶するパンチ連打が、
 受けでは稚拙なダウン表現からのダメージ・リセットが最たるものです。
 そして楽しむスタンスは試合内容に依存せず実は表現として強くない。
 Evolve 4のフィッシュ戦と同じく、アメドラが素晴らしいキャリーを見せたにも関わらず、
 クオリティに差がついたのは澤のそんな部分に依っている。
 この試合は世界を作る事が出来ていない。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

総評
 間違いなく良い大会です。
 ただメインは必見の試合ではないので、これだけに期待し過ぎるとやや肩透かしかも。
 (執筆日:12/25/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

Gブライアン・ダニエルソンvs.澤宗徳
   
  澤がクローズラインを狙う。
  ブライアンがかわす。
  蹴りあい。
  澤がコーナーに押し込み蹴りを連打。
  ブライアンが体勢を入れ替え蹴りを連打。
  澤が前転で蹴りをかわし仕切りなおし。
  澤が軽く顔を張る。
  ブライアンが軽く蹴る。
  グラウンドではブライアンの身のこなしが上。
  マウントに持っていく。
  アーム・バーへ。
  ロックされるもキー・ロック。
  ニーを落とし背中を蹴り。
  エルボーを打ち合う。
  ブライアンが張り手を叩き込んで倒しマウントでエルボー連打。
  腹にパンチを連打。
  澤が腹にパンチ。
  ブライアンが殴り倒す。
  ロメロ・スペシャルを狙う。
  澤が耐える。
  ブラシアンがふくらはぎを踏みつける。
  レッグ・ロック。
  ロープに逃れた澤をロープに絡めるとけり。
  気合で耐える澤に蹴りを放つ。
  澤は受け止めるとロープへのドラゴン・スクリュー。
  起こして顔に張り手を連打。
  ドロップ・キック。
  胸にパンチを連打。
  背中を蹴りまくる。
  ロープに走りエルボー・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  シャイニング・ウィザードへ。
  アメドラが受け止めると同時にハーフ・ボストン・クラブに持っていく。
  ロープに逃げられる。
  ロープに走る。
  澤が蹴り倒しけりへ。
  ブライアンが受け止めレッグ・ロック。
  そのまま起こしてジャーマン。カウント2。
  けりにエルボー。
  ローリング・エルボーへ。
  澤が受け止めグラウンドに引きずり込もうとする。
  耐えたのでパンチに蹴り。
  腕へのドラゴン・スクリュー。
  アーム・バーへ。
  ブライアンが逃れアキレス腱固め。
  ロープ・ブレイク。
  ブライアンがエルボー連打へ。
  澤が逃れ背中に蹴りを連打。
  起き上がるとドロップ・キック。
  起こして顔に張り手。
  ブライアンが打ち返す。
  澤が2発。
  ブライアンが打ち返す。
  澤がさらに増やして打っていく。
  ブライアンが唾を吐く。
  打ち合う。
  両者お互いの足を掴んで打ち合う。
  澤が振りかぶってパンチを狙う。
  ブライアンがカウンターで蹴り。
  蹴りへ。
  澤はガードするとスピン・キックで両者ダウン。
  澤がシャイニング・ウィザード。
  卍固め。
  崩れた所を締め上げる。
  ブライアンの足がロープにかかる。
  卍固めを狙う。
  ブライアンが跳ね除けローリング・エルボー。
  頭部に蹴り。
  気合でおきようとした所に頭部に蹴り。
  カバー。カウント2。
  頭部に蹴り。
  クロス・フェイスでタップさせる!
  ブライアンの勝利!

試合結果

@マイク・クァッケンブッシュvs.チャック・テイラー
Aアップ・イン・スモークvs.エアロフォーム
Bアダム・コールvs.ジミー・ジェイコブス
Cドレイク・ヤンガーvs.サミ・カリハン
D4コーナー・マッチ:リッチ・スワンvs.フライトメアvs.ジョン・モクスリーvs.グラン・アクマvs.ブラッド・アレンvs.ジョニー・ガルガーノ
EWSU女子王座戦:メルセデス・マルチネス(ch)vs.オーサム・コング(DQ)
Fリコシェvs.カイル・オライリー
G澤宗徳vs.ブライアン・ダニエルソン