TOPアメリカン・プロレスECWECW 1999年 →ECW:Stairway to Hell 12/23/99

ECW:Stairway to Hell 12/23/99の分析


名勝負 なし
好勝負 ECW王座戦:田中将斗(ch)vs.マイク・オーサム

TV王座戦:ロブ・ヴァン・ダム (ch)vs.ジェリー・リン

2枚組み約3時間10分です。
メニューなし。

@金村キンタローvs.CWアンダーソン
 ニュー・デンジャラス・アライアンスの仕事人アンダーソンが
 しっかりキャリー、セールし
 4分程だが見ごたえのある試合に。
 少し悪い試合。

A3ウェイ・ダンス:ダニー・ドーリング、ロードキルvs.ノヴァ、キッド・キャッシュvs.ダップ・ブラザーズ
 ダップ・ブラザーズなんて聞いた事がない名前があるので
 凡戦になるかと思いきや
 巨体のロードキルが良い働きをしながら
 上手く3チーム入り乱れる試合を。
 2チームになってからもキャット・ファイトを含め悪くない。
 平均レベル。

Bリトル・グイドーvs.スーパー・カロ
 カロがオーバー・ウェイトで
 動きが鈍くミスまで出てしまいます。
 更にはそのカロが攻めすぎなのでBoringコールも起きて・・・。
 テーブル葬を見れたのだけが救いか。
 悪い試合。

Cヨシヒロ・タジリvs.スーパー・ クレイジー
 いきなりバズ ソー・キックで始まる中
 異常に客へのアピールが多い風変わりな試合に。
 それでもしっかり試合を作っているのは流石数え歌か。
 意表をついたスポットも幾つか見られました。
 平均的な良試合。 

 スタイルズ、ガードナーによるTNN放送のための前口上を

Dレイヴェンvs.マイキー・ウィップレック
 インパクト・プレイヤーズの応援を受けて気合が入ったか
 最弱のはずのマイキーがテーブル葬、椅子、柵と
 怒涛の攻めを見せる異色の内容。
 しかし最後はあっけなくDDTの前にカウント3。
 試合後にようやくインパクト・プレイヤーズがレイヴェンに襲い掛かりましたが
 ドリーマーによって阻止されています。
 悪い試合。 

Eニュー・ジャック、ボールズ・マホニーvs.バラディーズ
 マホニーが先に出てリンチされた所で舞台は整いました。
 ニュー・ジャックが凶器BOXを持ち込み入場。
 ミュージックにのりながら各種凶器でシバキ倒します。
 掃除機やホッチキスまで繰り出されました。
 平均より少し上。

F3ウェイ・ダンス:サブーvs.ライノvs.サンドマン
 サンドマンvs.ライノの予定でしたが
 満身創痍のサブーが現れ3ウェイに。
 この3人に3ウェイができるはずはないなんて侮っていましたが
 3ウェイ・スポットをばら撒くことで見事に試合を構築。
 柵、テーブルのスポットも入れ、1回目のフィニッシュも良し。
 シングルになってからも
 脚をテープで固定してまで飛翔するサブーに対し
 セコンドの乱入+脚への攻撃で動きを止めるライノ、
 と良い絵で、これは中々良い試合でした。

GECW王座戦:田中将斗(ch)vs.マイク・オーサム
 #10。
 ゴングが鳴るなりオーサムが襲いかかります。
 相手の動きをものともしない重戦車っぷりですね。
 トータル・パッケージの怪物が
 早々にテーブルを場外隅に設置しエプロンからのレイザーズ・エッジで決めにかかります。
 これを逃れた田中が彼もまたフライも出来るタフ・マン・ファイターであることを示し、
 頭部への椅子攻撃を打ち合うような潰しあいに突入していきます。
 もう10試合も行なっているとあって
 これまでと違う変化も見られました。
 一進一退を行なっていた所で
 カウンターにより連撃にしたりとふり幅が大きくなっています。
 またそれによりこの試合ではオーサムが返り咲きを狙うというストーリーが明確化されています。
 普通にやっていてもオーサムが王者にふさわしいことは分かるのに、
 このカウンターによりオーサム自身の意気込みが追加的に表現され、
 より試合に熱が入る結果となっています。
 それぞれの持ち技を返す通常形式的ニア・フォール後、
 オーサムがリング側から雪崩式オーサム・ボムを放つという
 驚異的なインパクト・ムーブでフィニッシュ。
 ぎりぎり好勝負です。

 試合後スパイクとそのマネージャーがつっかかるも
 スパイクはテーブルに投げ捨てられマネージャーはラリアットで血を吐く羽目に。

ポーリーによる客いじりのマイク。

Hステアウェイ・トゥー・ヘル:ジャスティン・クレディブルvs.トミー・ドリーマー
 頭上に吊るされた竹刀をラダーで手に入れたら使用可能という試合形式。
 ジャスティンの逃亡という定番筋から
 しっかりとラダー・スポットを披露。
 もう少し竹刀を取りに行ってそこで攻防を見せて欲しかったですけれど。
 竹刀が入った後は乱入祭りにキャット・ファイトと派手に。
 平均的な良試合。
 
ITV王座戦:ロブ・ヴァン・ダム(ch)vs.ジェリー・リン
 #20。
 #18からの流れとしてまた別の形で完成を遂げました。
 WWEへの意識でしょうか、
 攻防はすっきりと簡潔になり分かりやすく、
 その構築は以前の”教科書をRVDvs.リンのオリジナルに当てはめた物”から
 ”RVDvs.リンのオリジナルを教科書に当てはめた物”へと変化しています。
 しかし尚そのクオリティは絶妙。
 コーナー・ワーク、ロープ・ワーク前のフォア・アームズ、蹴りは
 今までとは違って意識して打っているし、
 的確な構築は見応えのある一発一発を非常に大事にしています。
 ついでに毎回の如くリンが流血してサムシングを追加しています。
 唯一欠点としてあげるなら序盤ですね。
 ちょっと控えめにしすぎまし。
 たった一人のひねくれ者とはいえBoringチャントが起きてましたから。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:9/25/09)

総評
 年末最終興行という事で
 かなり気合の入ったカードで
 それに応えた内容。
 素晴らしい大会でしたね。
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

GECW王座戦:マサト・タナカ(ch)vs.マイク・オーサム

  オーサムが襲い掛かる。
  リープ・フロッグを狙ったタナカを受け止め投げ捨てると
  クローズラインで落としトペ・スイシーダ。
  場外にテーブルをセットするとエプロンからパワー・ボムを狙う。
  タナカがリバース・スープレックスに返しダイビング・クロス・ボディ。
  オーサムはタナカを柵にぶつけるとクローズラインを決め両者観客席へ。
  リングに戻しボディ・プレス。カウント2。
  椅子を叩きつける。
  耐えるタナカにもう1発。
  それでも起き上がるタナカにコーナー上から飛んで椅子攻撃を狙う。
  タナカはドロップ・キックで迎撃すると椅子攻撃。
  椅子へのトルネードDDT。
  カバーするもカウント2。
  椅子をのせると椅子付きダイビング・エルボー・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  コーナーを使ったフェイス・バスターからカバーするもカウント2。
  オーサムがクローズラインを避けジャーマン。
  起き上がって突進してきたタナカにネック・ハンギング・ツリー・ボム。
  椅子へのオーサム・ボムを決めるもカウントは2!
  テーブルをコーナーに立てかける。
  そこへのオーサム・ボムを狙う。
  タナカが逃れジャーマンを狙う。
  オーサムが逃れコーナー・テーブルへのオーサム・ボム!
  カバーするもカウントは2!
  テーブルを設置しねかせるとコーナー上へ。
  タナカが起き上がりコーナー上へ。
  オーサム・ボムの体勢に捕らえかけられるも逃れて
  テーブルへの雪崩式DDT!
  カバーしに行くがカウントは2!
  ならばとラリアットへ!
  ガードされるもその動きを利用してローリング・フォア・アームズ!
  カバーするもカウントは2!
  タナカがコーナーを使ってのフェイス・バスターを狙う。
  オーサムは防ぐとスパイン・バスター。
  フロッグ・スプラッシュと続けるもカウントは2。
  タナカをコーナーに乗せると雪崩式オーサム・ボムで1,2,3!
  オーサムが新ECWチャンピオンに!
  スパイクが現れるも返り討ちに合う。
  スパイクのマネージャーがオーサムのマネージャーにスライス・ブレッド#2。
  オーサムはスパイクのマネージャーにラリアット。
  マネージャーは血を吐いている。
  これに怒ったスパイクはオーサムにつっかりスライス・ブレッド#2を狙うも場外テーブルに投げ捨てられる。


ITV王座戦:RVD(ch)vs.ジェリー・リン
  リンが腕を取る。
  RVDが腕を取り返す。
  リンが前転から腕を取りハンマー・ロック。
  RVDがハンマー・ロック。
  リンがファイヤーマンズ・キャリーに返す。
  仕切り直し。
  RVDがバックを取る。
  リンがバックを取る。
  RVDがバックを取りヘッド・ロック。
  外そうとしてきたリンをボディ・シザースで丸め込む。カウント2。
  仕切り直し。
  フォア・アームズの打ち合い。
  RVDが蹴りを入れコーナーに振ろうとする。
  リンが振り返し突進。
  RVDがカウンターの蹴りを狙う。
  リンも同時に蹴りを狙い決めるがRVDの蹴りはミスして外れる。
  リンはフォア・アームズを入れるとコーナーに振る。
  RVDがカウンターで蹴りを入れるとムーンサルトで裏に回る。
  リンがコーナーを使って裏に回る。
  RVDのスピン・キックを避けるとクローズラインへ。
  RVDが避けジャーマンを狙う。
  リンが脚をかけて防ぎバックを取り返す。
  RVDがドロップ・トー・ホールドで倒しフロント・ヘッド・ロック。
  リンが腕を取って逃れる。
  仕切り直し。
  組むとRVDが腕を取る。
  蹴りつけフォア・アームズ。
  コーナーに振ろうとする。
  リンが振り返し突進。
  RVDがカウンターでショルダー・スルーを狙う。
  エプロンに着地されるもリンの頭部をコーナーにぶつける。
  ダイビング・クローズラインを延髄に決めるとリンは顔からエプロンにぶつかる。
  柵に振ってぶつける。
  場外カウントをカットして再び場外へ。
  柵に振ってぶつけようとする。
  リンが振り返してぶつけ突進。
  RVDがカウンターでショルダー・スルーを狙う。
  着地されるも近づいてきたリンに柵へのジョー・ブリーカー。
  柵の上からムーンサルトを決める。
  リングに戻りアピール。
  リングに戻ろうとエプロンに上がろうとしたリンにスライディング・キック。
  柵に干すとエプロンからスピニング・レッグ・ドロップへ。
  リンは避けて自爆させると柵の上からサイド・キックを決める。
  RVDはリングに転がりは入る。
  エプロンに上がってきたリンにフォア・アームズ。
  リング内へのブレーン・バスターを狙う。
  リンが後ろに着地しロープに走る。
  RVDがカウンターでスピン・キックを決める。
  スライディング・キック。
  側転からスタンディング・ムーンサルト。カウント2。
  蹴りつける。
  コーナーに振る。
  アルフォンソから椅子を受け取る。
  中央に置いてモンキー・フリップを狙う。
  リンがカウンターで蹴りを入れ椅子へのトルネードDDT。
  カバーするもカウントは2。    
  起こすと張り手。
  コーナーに振り突進。
  RVDはカウンターでショルダー・スルーを狙う。
  エプロンに着地されフォア・アームズを狙う。
  リンがガードしフォア・アームズを放つ。
  RVDがガードしショルダー・ブロックへ。
  リンが読んでいてレッグ・ドロップ。
  エプロンのRVDを捕まえエプロンへのトルネードDDTを狙う。
  RVDが着地させリング内へのクローズライン。
  コーナー上へ。
  リンがRVDの体勢を崩す。
  そして場外への雪崩式ハリケーン・ラナ。
  リングに戻しカバー。カウントは2。
  コーナー上へ。
  アルフォンソが脚にしがみつく。
  RVDがリンにハイ・キックを叩き込む。
  椅子を受け取るとコーナーの手前に置きスーパープレックスを狙う。
  リンがフォア・アームズを叩き込みサンセット・フリップ・パワー・ボム。
  椅子からは外れカウントは2。
  コーナー上へ。
  アルフォンソが突き飛ばすとリンはロープを跨ぐようにして落ちる。
  リンの頭の前に椅子を差し出す。
  RVDがコーナー上から飛びヴァン・ダミネーター。
  リンは場外に転落、流血する。
  リンが何とか起き上がりリングに体を入れる。
  RVDはストンピング。
  お越しボディ・スラムを狙う。
  リンが後ろに逃れてジャーマン。カウントは2。
  RVDが先に起き上がりコーナーで崩れているリンにストンピング。
  アルフォンソがRVDに椅子を投げ渡す。
  RVDは椅子越しに頭部へドロップ・キック。
  カバーするもカウント2。  
  起こそうとする。
  レフェリーが離してリンが試合できる状態かチェック。
  リンは振りほどくとかかってこい、と叫ぶ。
  RVDのクローズラインを避けると蹴りを放つ。
  RVDは受け止めるとステップ・オーバーしてのスピン・キック。
  椅子をリンの上にのせてローリング・サンダー。 
  カバーするもカウントは2。
  アルフォンソが華麗な動きで中央に椅子を設置。
  RVDはセカンド・ロープを使ったムーンサルトから椅子を手にすると
  リンに投げ渡しヴァン・ダミネーターへ。
  リンは避けると同時に椅子を設置。
  で払い蹴りに移行してきたRVDに椅子へのレッグ・ドロップ。
  カバーするもカウントは2。 
  ならばとクレイドル・パイル・ドライバーへ。
  RVDがリバース・スープレックスに返そうとする。
  その動きを利用してリンがサンセット・フリップ。
  カウント2で返したRVDは両脚を取って両肩をつけにいく。
  リンがカウント2で返して丸め込む。
  RVDがカウント2で体勢を入れ替える。
  リンがカウント2で体勢を入れ替える。
  RVDがカウント2で返してジャックナイフ固め。
  リンがカウント2でブリッジして起き上がりクレイドル・パイル・ドライバーを狙いに行く。
  RVDがリバース・スープレックスに切り返す。
  腹にパンチを入れてきたリンにフォア・アームズ。
  コーナーに振るとコーナーに乗る。
  コーナー前で止まったリンにダイビング・サイド・キック。
  続けてファイブ・スター・フロッグ・スプラッシュへ。
  リンは避けて自爆させるとクレイドル・パイル・ドライバー。
  カバーしに行くがアルフォンソが椅子を持ってカット。
  リンはアルフォンソに椅子を投げつけてぶつける。
  RVDがリンに椅子を投げ渡しヴァン・ダミネーター。
  カバーし1,2,3!
  RVDの防衛!  

試合結果

@金村キンタローvs. CWアンダーソン
Aダニー・ドーリ ング、ロードキルvs.ノヴァ、キッド・キャッシュvs.ダップ・ブラザーズ
Bリトル・グイドーvs.スーパー・カロ
Cヨシヒロ・タジリvs.スーパー・ クレイジー
Dレイヴェンvs.マイキー・ウィップレック
Eニュー・ジャック、ボールズ・ マホニーvs.バラディーズ
Fサブーvs.ライノvs.サンドマン
GECW王座戦:田中将斗(ch)vs.マイク・オーサム(新チャンピオン!)
Hステアウェイ・トゥー・ヘル: ジャスティン・クレディブルvs.トミー・ドリーマー
ITV王座戦:ロブ・ヴァン・ダム(ch)vs.ジェリー・リン