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Chikara:Best of Chikara 2018の分析


名勝負 なし
好勝負 グランド王座戦:フアン・フランシスコ・デ・コロナド(ch)vs.マイク・クァッケンブッシュ(5/26/18)

ダッシャー・ハットフィールドvs.ファイヤー・アント(6/23/18)

@TWGP決勝:スロウバックス(ダッシャー・ハットフィールド、マーク・アンジェロセッティ)vs.クリーチャーズ・オブ・ザ・ディープ(マーロック、オーシャニア)(4/14/18)
 何故このチームを決勝に持ってきてしまったのか。
 マーロックは木偶で、オーシャニアは女性。
 キャラとしては立っているもののスキルが全然です。
 釣り合わず為にマークが欠場レベルの負傷をしているものの
 優勝のために無理して出場するというストーリーを加えていますが、
 かえって構築としては難しい。
 CotDの下手さを強調することになっています。
 80年代のWWEのTVメインでも見ているような印象です。
 最後のクライマックスだけ少し形にはなっているのが救いか。
 少し悪い試合。

Aグランド王座戦:フアン・フランシスコ・デ・コロナド(ch)vs.マイク・クァッケンブッシュ(5/26/18)
 長期政権を築くフアンにクァックが挑戦。
 まずはクァックが執拗なクラバートとでらしさを見せます。
 コロナドも長期政権を築いただけあって
 上手くフェイスを泳がせた後で
 自分のペースに持って行き腰攻め。
 基本形の延長ですが非凡な細やかさを見せた構築です。
 クァックも淡白になる傾向もありますが、
 今回は一つ一つのアクションに丁寧なセル、対応を見せている。
 大技の攻防でもはまっていて、
 ここぞの技使いが冴えています。
 最後のフィニッシュも試合における位置付け、
 見せ方共に素晴らしいものがあった。
 ぎりぎり好勝負。

Bマット・リドルvs.マーク・アンジェロセッティ(6/23/18)
 リドルがChikara参戦。
 変わらず気持ちの良い攻めを見せます。
 マークの反撃に脚攻めで応戦。
 これに対しマークはセルをちゃんとしたかったですね。
 マークがロープに向いて空中に飛び上がったところを
 リドルが脚にラリアットするのも見栄え悪く意味不明でした。
 終盤こそ双方のらしさは出ていて良かったですが、
 リドル参戦の割りにワン・オブ・ゼムに埋もれてしまうレベルの内容。
 まあまあ良い試合。

Cダッシャー・ハットフィールドvs.ファイヤー・アント(6/23/18)
 火蟻はアームドラッグを受けてもすくっと立ち上がって
 相手に向き直らなかったりとルード・テイストを上手く表現。
 ダッシャーはレスリングでグラウンドに持ち込む正統戦略。
 両者序盤から魅せますね。
 火蟻がトペ・スイシーダにコンヒーロを決め、そこから腕攻め。
 両者プロレスの定型を活用しながら
 一つの型に収まらず多彩な展開を見せて行きます。
 攻防の空間360度の使い方は創造的で驚きましたね。
 火蟻が上回りつつもダッシャーの狙う技が決まれば
 形勢が変わるとちゃんと伝えているので緊張感もある。
 最後まで良く考えて作られた攻防でした。
 今年のChikaraのMOTYかな。
 ぎりぎり好勝負。

Dグランド王座戦:フアン・フランシスコ・デ・コロナド(ch)vs.マーク・アンジェロセッティ(8/11/18)
 スタイル差を埋めたアクションの中で、少し完成度の甘さが木になるか。
 マークの固有ムーブで盛り上げた後、コロナドの腹攻め。
 コロナドの丁寧な中盤は相変わらず好感がもてますね。
 更にひな壇でのブレーンバスター。
 観客の目の前でのこのスポットは盛り上がるしかない。
 マークも独特の余韻、身振りが冴え渡り、
 腹のセルも中々良く出来ている。
 痛む腹を押さえているせいで技の威力が落ちたりと細かい。
 終盤はコロナドがダーティ・ワーク。
 Chikaraのレスラーが出てきてリング叩き、という
 ここぞの演出も加わって大盛り上がり。
 ただコロナドのベルト攻撃された振りに、
 マークも同じく攻撃された振りをするのは
 何もアクションのない間が生まれるのでこれはカットしても良かった。
 好勝負に少し届かず。

EKoT準々決勝:ザ・コロニー(ファイヤー・アント、グリーン・アント、シーフ・アント)vs.FIST(イカルス、トニー・デッペン、トラヴィス・ハッカビー)(9/1/18)
 伝統あるチーム対決ながら
 メンバーはお互い弱体化している。
 特に盗人蟻が微妙ですね。
 スキルが劣るなら劣るなりに孤立役でも回してあげれば良いのですが、
 そこは緑蟻に振られていて小さなサポート役でしかありません。
 一方でFIST側はアクマ、テイラーにこそ劣るものの
 そこまで悪くない。
 デッペン、ハックベリーが2人でタッグ・ワークができますし、
 デッペンは単独でも気性の激しいキャラで煽り役を担当している。
 後はイカルスがもう少し引っ張ることができれば。
 一時期シングルでChikaraのトップに立ちましたが、
 下り坂にあることは否めず、
 エースの魅せ方を見せた火蟻に相対できず。
 これが出来ると残りのトリオのぶつかりも映えたんですけどね。
 トーナメントで一番時間を割かれた30分試合ですが、
 特段それで凄いということはなく、平均的な良試合。

Fマイク・クァッケンブッシュvs.マディソン・イーグルス(9/2/18)
 お祭りのKoTだからこその特別カードが実現しました。
 男女の差なくできるのがレスリング。
 その分オーソドックスになりすぎているきらいはありますが、
 細かな切り返し方にはクァックらしさが見えます。
 マディソンは悪くないものの
 彼女ならもっと出来る印象。
 レスリング特化で中盤までを構成したことで、
 終盤はマディソンのジャーマン系が映えて
 良い感じに攻防が作れていました。
 中々良い試合。

GKoT決勝:ザ・コロニー(ファイヤー・アント、グリーン・アント、シーフ・アント)
vs.フォー・ネイションズ(アダム・ホフマン、ジャック・ボンザ、ミック・モレッティ)(9/2/18)
 定番トーナメントながらここ3年は全部ゲストが優勝している流れ。
 それを跳ね除けてコロニーは史上初2度目の優勝を狙います。
 しかしメンバーには新人の盗人蟻。
 自分がやらなきゃと火蟻が気負う、というそのストーリー自体は素晴らしい。
 ただ相手が多国籍軍で分かりやすいルードながら
 特にスキル的に目を見張る相手ではなく。
 試合全体としてはそこのストーリーに追いついていない。
 今回は特に大物チームを呼べなかったので仕方ないか。
 平均より少し上。


 (執筆日:12/?/18)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@TWGP決勝:スロウバックス(ダッシャー・ハットフィールド、マーク・アンジェロセッティ)(優勝!)vs.クリーチャーズ・オブ・ザ・ディープ(マーロック、オーシャニア)(4/14/18)
Aグランド王座戦:フアン・フランシスコ・デ・コロナド(ch)vs.マイク・クァッケンブッシュ(5/26/18)
Bマット・リドルvs.マーク・アンジェロセッティ(6/23/18)
Cダッシャー・ハットフィールドvs.ファイヤー・アント(6/23/18)
Dグランド王座戦:フアン・フランシスコ・デ・コロナド(ch)vs.マーク・アンジェロセッティ(新チャンピオン!)(8/11/18)
EKoT準々決勝:ザ・コロニー(ファイヤー・アント、グリーン・アント、シーフ・アント)vs.FIST(イカルス、トニー・デッペン、トラヴィス・ハッカビー)(9/1/18)
Fマイク・クァッケンブッシュvs.マディソン・イーグルス(9/2/18)
GKoT決勝:ザ・コロニー(ファイヤー・アント、グリーン・アント、シーフ・アント)(優勝!)vs.フォー・ネイションズ(アダム・ホフマン、ジャック・ボンザ、ミック・モレッティ)(9/2/18)