TOPアメリカン・プロレスどインディー →PWS:Majestic Mayhem 3/22/08

PWS:Majestic Mayhem 3/22/08の分析


名勝負 なし
好勝負 準決勝:テディー・ハートvs.ジャック・エヴァンス

1枚約3時間5分です。
メニュー、チャプターなしです。

@アズリエルvs.トミー・スエード
 スエードがハンマー・ロックを決めて殴りつける、という
 風変わりな腕攻めをしたものの、その後の攻めがばらばら。
 まだまだ完成には遠いですね。
 しかしアズリエルの非常にテンポの良い攻めで
 クライマックスは右肩上がりし試合は締まりました。
 少し悪い試合。

AポールEノーマスvs.アダム・フラッシュ
 フラッシュの顔見せの試合かと思いきやノーマスのプッシュの一環だったようで。
 中身はどうでも良い、悪い試合。

Bジャック・エヴァンス、テディー・ハートvs.ラッカス、トレント・アシッド
 タッグを3試合行い、それぞれの勝者タッグがパートナー同士で戦い、
 最後に勝者3人が3ウェイで戦うという初代王者決定トーナメントです。

 まずエヴァンス、ラッカスがお望みの素早い攻防を見せたのに対し
 アシッドは表舞台から離れたのが影響して相手の技を外してしまう場面も見せます。
 ダイブなどハイ・フライングで盛り上がりましたが
 アシッドのせいで停滞しムーブ披露の色が強くなってしまいました。
 平均レベル。

Cデヴォン・ムーア、マット・クロスvs.ダニー・デマント、ソンジェイ・ダット
 こちらもハイ・フライが売りの選手達ですが
 全体的に力を抑えた試合内容でしたね。
 勝ち進むムーア、クロスはまだしも
 わざわざTNAから呼んだソンジェイがこれだけっていうのはねぇ。
 でこぼこタッグをもう少し深く突き詰めるなりして欲しかった。
 悪くない試合。

Dケニー・オメガ、ジェリー・リンvs.ケビン・マシューズ、トミー・スエード
 勝ちが見えているカード。
 オメガ、リンが軽くタッグを楽しんだ、ってとこでしょうか。
 少し悪い試合。

Eアレクサ・サッチャーvs.アンジェリーナ・ラブ
 ラブが中々のヒールの立ち振る舞いを見せ
 試合もしっかり構築しています。
 それに対しサッチャーも良かった。
 基本的な物のみながら非常に心が乗った動きを披露しました。
 平均レベル。 

F準決勝:テディー・ハートvs.ジャック・エヴァンス
 テディーが真面目です。
 テディーが真面目です。
 珍しい事なので2回言いました。
 ハート・ファウンデーション2.0を組んでいるだけに意識しているんでしょうかね。
 さて試合を振り返りましょう。
 序盤はエヴァンスの仕掛けたレスリングに対しテディーが反応していくもの。
 テディーはハイ・フライヤーにもかかわらず
 凄くレスリング・センスがありますからね。
 素晴らしい動きで切り返したり、エヴァンスが身体能力を活かして着地できるような返しを見せます。
 またエヴァンスも仕切りに場外で間を置いており
 こういう試合で自分はどうすべきかを分かっていますね。
 エヴァンスは逃れられずテディーが自ら離す形から間を置いたのも多かったですが
 今回はロング・マッチになったので結果的に良かったですね。
 その延長上の方向で軽く中盤を済まし両者ダウンをいれると
 ここからのクライマックスが圧巻です。
 技種の性質を理解したテディーが主に攻めを担当しながら
 エヴァンスの驚異的な粘りをクローズ・アップしていきます。
 両者ダウンを挟んでもう1回クライマックスを行うように
 これをカウント2で返したら駄目だろ、という場面はかなりありますが
 テディーが開発したデンジャラス且つオリジナルティーある様々な技による
 驚きと面白さが圧倒的に先行します。
 そうなるとどう締めるのかだけが問題になってきますが
 2つ目のクライマックスまで場外の攻防を温存しておき
 ダイブからの滑り込み場外10カウントアウト・フィニッシュに持って行き素晴らしいです。
 欲を言いいますとね、ダイブがエヴァンスの
 側転・バク転からのコークスクリュー・ボディ・アタックなんですが
 これは持ち技ですからね、テディーに対抗してワン・ナイト・オンリーのダイブを見せてほしかったです。
 今まではストロング戦がエヴァンスのシングル・ベストでしたが今回で塗り替えましたよ。
 ぎりぎり好勝負。
 かなり面白かったです。

G準決勝:デヴォン・ムーアvs.マット・クロス
 素早い攻防、ダイブの攻防から
 ムーアがヒールを出してハイ・フライから体勢を入れ替えてのフィニッシュ。
 この短めの時間ならこれしかないでしょうね。
 ぴったりの内容です。
 平均より少し上。

H準決勝:ケニー・オメガvs.ジェリー・リン
 ベーシックなムーブにもかかわらず
 卓越したセンスで試合を動かしていきます。
 腕攻め、エプロンの攻防と中盤へと持っていく。
 ここまでは素晴らしかったですね。
 只この後コーナー・ワークの攻防ばかりで
 ロープ・ワークとの織り交ぜが欲しかった所です。
 また丸め込みの応酬で終わったのでクライマックスは弱し。
 小さく収まってしまった感じですね。
 平均的な良試合。

Iザ・サンドマンvs.ネクロ・ブッチャー
 それぞれ竹刀と椅子と持ち寄って対面。
 ゆるーい打撃や凶器スポットを5分程やりあっています。
 最後はネクロの竹刀攻撃がロープに跳ね返って幕閉じ。
 悪い試合。
 まあこのカードは実現したという事が大事なのです。

J決勝、初代PWS王座戦:ケニー・オメガvs.デヴォン・ムーアvs.ジャック・エヴァンス
 エヴァンスvs.オメガ、ムーアという内容で
 エヴァンスのハイ・フライングが活かされていましたが、
 本当にエヴァンスvs.オメガ、ムーアだけで
 オメガ、ムーアが2人でエヴァンスにサブミッションを決めた所、開始4分で終了。
 コミッショナーのネクロも現れ話し合った後
 オメガとムーアが延長戦を始めるのだけれど
 スーパープレックスで両者ダウンし10カウント、2分半で終了です。
 この後次回大会でラダー・マッチを行うことになるんだけどひどい演出ですよねぇ。
 わざわざトーナメントを行っておいて決勝が予告だなんて。
 せめて3ウェイ・ダンス、10分越えで
 最低限満足できる物に仕上げて欲しいですね。
 悪くない試合。

総評
 余り良い団体ではないんですが
 テディーvs.エヴァンスがあり、おまけにサンドマンvs.ネクロがあるのでお勧めします。
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

E準決勝:テディー・ハートvs.ジャック・エヴァンス
  握手を交わす。
  エヴァンスがヘッド・ロック。
  テディーがグラウンドに倒すもエヴァンスは離さない。
  テディーが後転してフロント・ヘッド・ロックに返す。
  腕を取ってグラウンドに倒しレッグ・ロック。
  回転して体勢を変え別の脚や顎も捕らえる。
  テディーが離す。
  エヴァンスは場外に出て間を置く。
  リングに戻る。
  エヴァンスがヘッド・ロック。
  テディーはバック・ドロップに返そうとする。
  エヴァンスが着地しヘッド・ロック。
  グラウンドに持っていく。
  テディーがグラウンド・ヘッド・シザースに返す。
  エヴァンスは前転してすり抜けるとドラゴン・スリーパー。
  テディーは後転してすり抜ける。
  エヴァンスが不意をついて蹴りつける。
  殴りつけフロント・ヘッド・ロック。
  テディーが後ろに投げる。
  エヴァンスは着地するとドロップ・トー・ホールドからフロント・ヘッド・ロック。
  テディーはハンマー・ロックに返すと腕にニーを落とす。
  リスト・ロック。
  グラウンドに倒す。
  離す。
  エヴァンスは場外に出る。
  リングに戻る。
  テディーが牽制でハイ・キックを放つ。
  エヴァンスは避けると蹴りかかる。
  殴りつけ頭部を蹴りつける。
  カバーするもカウント2。
  チン・ロック。
  テディーは背中に担いで起き上がるとスナップ・メア・ドライバーに切り返す。
  十分逸らしてからシェリー・ショックの形で脳天から落とそうとする。
  エヴァンスは着地するとソバット。
  チン・ロック。
  リスト・ロック。
  テディーは倒立する。
  エヴァンスは背中に担ぐとスラム。
  カバーするもカウント2。
  ネック・ブリーカーを狙う。
  逆にテディーがネック・ブリーカーを決める。
  両者ダウン。
  殴り合い。
  ロープにもたれながらもエヴァンスがクローズラインへ。
  テディーは避けると錐揉みで投げ上げボム。カウントは2。
  レッグ・ドロップ。
  アラビアン・プレスを決める。カウント2。
  胸にニーを叩き込んでいく。
  腕と脚を取って反り挙げる。
  そこからDDT。
  エヴァンスを起こすと殴りつける。
  背に逆さまに担ぐとドライバー。
  コーナーにのぼりシューティングスター・プレスへ。
  エヴァンスが両膝を立てる。
  テディーが起き上がる。
  エヴァンスが側転からバク転で肩にのりリバースDDT。
  カバーするもカウントは2。
  630°セントーンへ。
  テディーが両膝を立てて迎撃する。
  テディーがハート・アタックを決めるも腰が痛む。
  カバーしに行くもエヴァンスの脚がロープにかかる。
  レフェリーに抗議する。
  その隙を突いてエヴァンスがバック・スライド。
  ブリッジするもカウントは2。
  エヴァンスが蹴りつけていく。
  ダウンしたテディーにスタンディング・コークスクリュー・プレス。
  テディーがロープを掴む。
  エヴァンスは蹴りにソバットを入れるとロープに走る。
  テディーがバック・ブリーカー。
  そのまま反対方向でバック・ブリーカー。
  両者ダウン。
  ゴーリー・スペシャルに捕らえるとそこから前に回してのボム。カウントは2。
  何とか起き上がるとエヴァンスを場外に投げ捨てる。
  場外に下りると殴りつける。
  エプロンに上がりスプリングボード式ムーンサルト。
  場外カウントが進む。
  テディーは起き上がると場外カウントをカットしレフェリーに中指を立てる。
  エヴァンスをエプロンに振る。
  エヴァンスがエプロンに跳びのりムーンサルトを決める。
  更に柵から450°スプラッシュ。
  リングに戻してカバー。カウントは2。
  コーナーに振る。
  スペース・ローリング・エルボーでエプロンに移動するとスプリングボード式の技へ。
  テディーがドロップ・キックで迎え撃つ。
  テディーは首切りポーズ。
  エヴァンスの胸にニーを叩き込む。
  ダブル・アーム・パイル・ドライバーを決める。
  カバーするもエヴァンスの脚がロープにかかる。
  テディーは信じられない様子で悪態をつく。
  ふらふらのエヴァンスを起こすとダブル・アーム・ロックを決めパイル・ドライバーを狙う。
  防がれ下ろすも即座にカナディアン・デストロイヤー。
  カバーするもカウント3ならず。
  パワー・ボムを狙う。
  エヴァンスは反転するとリバース・ハリケーン・ラナ。
  たまらず場外に出たテディーに側転・バク転からのコークスクリュー・キック。
  場外カウントが進んでいく。
  テディーがリングに戻ろうとする。
  エヴァンスはその後ろにいたが飛び込んで入り追い越す。
  そこで10カウントとなりエヴァンスの勝利(21分)!

試合結果

@アズリエルvs.トミー・スエード
AポールEノーマスvs.アダム・フラッシュ
Bジャック・エヴァンス、テディー・ハートvs.ラッカス、トレント・アシッド
Cデヴォン・ムーア、マット・クロスvs.ダニー・デマント、ソンジェイ・ダット
Dケニー・オメガ、ジェリー・リンvs.ケビン・マシューズ、トミー・スエード
E準決勝:テディー・ハートvs.ジャック・エヴァンス(場外カウントアウト)
F準決勝:デヴォン・ムーアvs.マット・クロス
G準決勝:ケニー・オメガvs.ジェリー・リン
Hアレクサ・サッチャーvs.アンジェリーナ・ラブ
Iザ・サンドマンvs.ネクロ・ブッチャー
J決勝、初代PWS王座戦:ケニー・オメガvs.デヴォン・ムーアvs.ジャック・エヴァンス(ダブル・カウントアウト)