LW:Best of LW 2021の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | LW世界王座戦:クリスチャン・カサノヴァ(ch)vs.ダニエル・ガルシア(3/19/21) LW世界王座戦、サブミッション・マッチ:ダニエル・ガルシア(ch)vs.リー・モリアーティ(4/16/21) リー・モリアーティーvs.トラヴィス・ハッカビー(5/7/21) LW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.JDドレイク(5/7/21) MSP(エイデン・アグロ、デンジャー・キッド)vs.バッファロー・ブラザーズ(ダニエル・ガルシア、ケヴィン・ブラックウッド)(6/13/21) LW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.ジェイク・サムシング(7/8/21) |
@LW世界王座戦:クリスチャン・カサノヴァ(ch)vs.ダニエル・ガルシア(3/19/21)
カサノヴァが意外に良いレスリング。
落ち着いて集中できていますね。
レスリング領域でガルシアと対等に、
いや王者として先手を取ることができています。
同じステージで試合を俯瞰し、
演舞も大変シームレスな動きでこなしています。
ガルシアは腕攻め。
カサノヴァは小気味良いハイ・フライ。
それぞれ自分の持ち味を出しつつ、
ただ提供し合うだけでなく、
相手の動きを踏まえて大変効果的なカウンターを生み出しています。
カサノヴァの脚狙い、ガルシアのヒール・プレイで次のステップに移りますが、
最後まで崩れない2人のコミュニケーションには拍手。
最後は均衡を崩してガルシアのヒール色をより押し出し、
今後のバトン・タッチ後の振りをしつつも
目の前の戦いから目をそらさず最後まで完結してドラマチックに〆ました。
ぎりぎり好勝負。
ALW世界王座戦、サブミッション・マッチ:ダニエル・ガルシア(ch)vs.リー・モリアーティ(4/16/21)
レスリングはスピード感がありながら単純ではなく複合的。
ここまで自由に動きつつも、
狙った部位攻めに落とし込めるのは凄いですね。
サブミッション・マッチといっても
そこに至る中盤は打撃メインで削っていっても良いし、むしろそれが普通なのですが、
この2人は意味のある多種のサブミッションを使うことで構成しているのは驚きでした。
レスリング・テクニックを活かしているからこそ
サブミッション・ベースなのにテンポを落とし過ぎず、
上手くコントロールすることができています。
最後はチープ・フィニッシュでしたが、
ここまでの内容に不満を抱くはずもなし。
前回も面白かったですが、今回も別のベクトルから
2人のレスリング・テクニックを最高に堪能できる試合でした。
文句なしに好勝負。
Bリー・モリアーティーvs.トラヴィス・ハッカビー(5/7/21)
リーのおかげでこのトラヴィスのように
良質なレスリング・テクニックはあるけれども
トップ王座を取る華やレスリング以外のスキルに不足があるレスラーに
スポットが当たるのは良いことですね。
腕攻めといえばリーの代名詞ですが、
この試合ではトラヴィスがモリアーティ顔負けの腕攻めで追い込みます。
良質なダメージ表現を見せた後、リーも腕攻めで反撃ですが、
トラヴィスと被らないように軽量級ならではの動きのあるものにしているのはポイント高い。
テクニカルに拘りぬいた攻防に最後まで心酔しました。
ぎりぎり好勝負。
CLW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.JDドレイク(5/7/21)
ドレイクをガルシアのレスリング・テクニックで動かせない大木として演出。
不意打ちバック・ドロップも効果的で、
大木としてドレイクがまったり動きつつ、
隙あらば強烈な技に移り得る、という緊張感をもたらしています。
コーナー激突からガルシアも反撃開始。
利くムーブ、利かないムーブ色分けする格好で
いつもとは勝手の違う試合運びのはずですが、
問題なく立派な試合運びを見せました。
ロープに絡まったガルシアにドレイクがマシンガン・チョップから
フルコースで攻め立て盛り上げると終盤はハイ・テンションでせめぎ合い。
それまでに紡いだ攻防が活きるような作り方をしていて
こう繋がっていくのか、と観ていて楽しくなりますね。
いつもと違う形の25分マッチにガルシア王座政権は盤石と更に確信させる。
これで昨年12月の王座戦からの因縁の相手を倒した形。
もしかしたら一応アレックがあるかもしれないけれども。
ここからの防衛ロードもまた楽しみですね。
文句なしに好勝負。
(執筆日:6/?/21)
DMSP(エイデン・アグロ、デンジャー・キッド)vs.バッファロー・ブラザーズ(ダニエル・ガルシア、ケヴィン・ブラックウッド)(6/13/21)
今年を象徴するレスラーになりつつあるガルシア。
タッグでも最高でしたね。
MSPが軽快な連携技を見せつつ
少し粗い部分を見せれば
それを見逃さずプロレスの攻守反転に結びつけてフォロー。
孤立も小難しいことは要求せず、
比較的表面的な攻防に終始しているのに
ガルシアのアクセントでどんどん試合がのっていきます。
ムーブの鋭さ、気迫の見せ方、遊び含めた表現力。
どこを取っても一味違うレベルに達しています。
終盤はインディーらしいハチャメチャな攻防。
締めくくりもドラマチックで大満足でしたね。
ぎりぎり好勝負。
ELW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.ジェイク・サムシング(7/8/21)
大柄なジェイク相手に円弧を描いて距離をとり、
場外で間を置いて準備運動したり、とガルシア劇場でスタート。
レスリング時のポジショニングは
ジェイクの抵抗に合わせていて見事。
ジェイクも体格だけでなく身体能力も高いので
ガルシアのポテンシャルについていきつつ、
圧倒的パワーでちょっとやそっとの劣勢は簡単に跳ねのけられる絵が見えます。
両者魅力全開でぶつかるので
融合点は荒削りになるところもありますが、
エネルギッシュな一進一退に目が離せませんでした。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:8/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@LW世界王座戦:クリスチャン・カサノヴァ(ch)vs.ダニエル・ガルシア(新チャンピオン!)(3/19/21)ALW世界王座戦、サブミッション・マッチ:ダニエル・ガルシア(ch)vs.リー・モリアーティ(4/16/21)
Bリー・モリアーティーvs.トラヴィス・ハッカビー(5/7/21)
CLW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.JDドレイク(5/7/21)
DMSP(エイデン・アグロ、デンジャー・キッド)vs.バッファロー・ブラザーズ(ダニエル・ガルシア、ケヴィン・ブラックウッド)(6/13/21)
ELW世界王座戦:ダニエル・ガルシア(ch)vs.ジェイク・サムシング(7/8/21)