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CWF-MA:Best of CWF-MA 2017 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 CWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.マイケル・エルガ(Ep.112 7/5/17)

CWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.エリック・ロイヤル(9/27/17)

CWF-MA王座戦、ファースト・ブラッド・マッチ:トレヴァー・リー(ch)vs.ロイ・ウィルキンス(12/30/17)

@CWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.マイケル・エルガ(Ep.112 7/5/17)
 CWF-MAのフレアーと化したリー。
 これまでの激戦は自分より下の(ローカル)レスラーを相手にしてました。
 今回のエルガンは自分と同じレベルで
 試合を捉えられる相手です。
 それは良いことでもあり、
 一方で相手も高次で考えるので
 押し付けではすまず摺り合わせも必要になります。
 しかし上手いことやっていますね。
 エルガンが外敵として強大な挑戦者に。
 共有した構図を実際に行うにあたって
 その間にあるもの、機微を
 両者理解して丁寧に埋めていきます。
 エルガンは強者のポジションをずっと譲りませんが、
 その攻防は興味を引き続け、
 そして集中力を上げ続けています。
 今回エルガンは自分の強さを誇示するために
 エルボーを上手く使っていますね。
 ただ終盤になってもトレヴァーが同じラインに立とうとせず
 エルガンが強キャラを演じなくてはという
 意識に少し縛られてしまった感はあります。
 もう少し試合時間を削るなら十分ですが、
 ここまでロング・マッチにするなら終盤の時点で
 リーが同じラインに立たないと窮屈ですね。
 少し観る側との感覚の乖離がありましたね。
 文句なしに好勝負。

ACWF-MA王座戦、ノーCO、ノーDQ:トレヴァー・リー(ch)vs.ニック・リチャーズ(Ep.113 7/12/17)
 ニックがゴミ箱のふたで何度も殴りつけるが
 リーが耐えてビッグ・ブーツを叩き込んだりと
 遺恨が高まってトレヴァーは相手を倒すのではなく
 制裁を加えたい、という状態であることをしっかり表現。
 トレヴァーは流石ですね。
 この団体のトップ・エースだという自覚、責任感が凄まじい。
 一方のニックはリーのレベルに到達していないため
 リーの熱量を受け止めきれず
 リーを少し空回りさせている感も少しありましたね。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

BCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.エリック・アンドリュース(Ep.117 8/9/17)
 アンドリュースはTV王者なのでチャンピオンvs.チャンピオンでもあります。
 ヒールのアンドリュースが場外に出て間をおいたりと
 ヒール・チャンプらしいのらりくらり戦略。
 といってもスキル的にはリーの方が遥か上なので、
 この展開にしてはフェイスのリーが攻め手に少しまわりつつリード。
 脚攻めをさせて、とスキルの劣るレスラー相手に
 ロング・マッチを行う術を完璧に身に着けていますね。
 細かな抵抗から仕返しの部位攻め。
 大技に頼らず興味を引いていて
 本当にNWA時代のフレアーみたいな領域に
 CWF-MSのトレヴァーはありますね。
 エリック自体になんら評価すべきものがないものの
 リーがプロレス伝統芸能を披露してくれました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:8/?/17)

CCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.メカ・マーセナリー(Ep.121 9/6/17)
 マーセナリーは巨漢タイプ。
 強さを感じさせず上手さもないので
 どうしようもないレスラーですが、
 リーが細々とした攻めで食らいつきにいっている感
 手を緩めたら逆転される印象作りをしている。
 ほうき相手に華麗なリーの構築力を堪能できます。
 中々良い試合。

DCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.エリック・ロイヤル(9/27/17)
 リーが防衛記録を塗り替えるかかかっている状況で
 現れた挑戦者はかつてエピック・マッチをやってのけたエリック。
 まずは味わいのあるレスリング。
 エリックが間を空けて焦らしつつ
 打撃へのシフトを見極め先手。
 反撃を試みたコーナー上のリーの足を払って落下させると
 場外戦でダメ押しし、エリックが主導権を握ります。
 ここでのヒール・プレイがくどいですね。
 シチュエーション的には
 ヒールだけど正々堂々いく姿が見たかった。
 もしくはトレヴァーに押されてやむなくヒール戦略に手を出すか。
 これではドラマ性、余韻が薄い。
 パウダー攻撃や他のレスラー介入、という
 フェイス/ヒールのこてこて勧善懲悪劇場で〆るのは勿体無いですね。
 30分超えの試合でクオリティは確かなのですが、
 それ以上を期待してしまうカードでもあります。
 ぎりぎり好勝負。

ECWF-MA王座戦、ランブル・マッチ(10/25/17)
 絶対王者リーが今度はランブル・マッチで防衛戦。
 当然1番手で入場です。
 どインディーなので20番手までは目立ったレスラーもおらず、
 フェイス/ヒールの人数調整と
 巨漢レスラーのポイントでの投入で持たせます。
 場外で一時ダウンしていたリーが復活した時に
 21番手アティテュードが追加。
 ここからはCWFの中でも顔となるレスラーが多く出てきます。
 瞬殺されたロイが怒ってリーにブラス・ナックル、
 流血に追い込む演出も含めて盛り上げました。
 ただ試合のクオリティとしては
 やはり平均的なスター・パワー、スキルが低い以上、
 平均的な良試合が限界。

FCWF-MA王座戦、ファースト・ブラッド・マッチ:トレヴァー・リー(ch)vs.ロイ・ウィルキンス(12/30/17)
 ファースト・ブラッド・マッチといえば
 基本的に勝敗に結びつく過程を見せられる幅が少なく
 良い試合を作りにくい試合形式ですね。
 これを大胆にもヒールのウィルキンスの
 セコンドが乱入することによる
 実質ハンディキャップ・マッチ・ルールと
 組み合わせることで解決して見せました。
 これは天晴れ。
 絶対王者トレヴァーが
 自分の優位性を保つために
 リング内外に気を配りながら
 アクション数を重ねないといけないという
 高難易度なシチュエーションを見事にこなします。
 この形式では本来意味を持たない
 プロレス技も意味を持ってくる。
 終盤は一転、ターン・バックル、椅子など
 凶器による絵作りで構成して盛り上げました。
 ファースト・ブラッド・マッチと
 ハンディキャップ・マッチを組み合わせることで
 双方の形式の歴史上一番の試合に仕上げた凄い試合でした。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/?/18)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@CWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.マイケル・エルガン
(Ep.112 7/5/17)
ACWF-MA王座戦、ノーCO、ノーDQ:トレヴァー・リー(ch)vs.ニック・リチャーズ(Ep.113 7/12/17)
BCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.エリック・アンドリュース(Ep.117 8/9/17)
CCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.メカ・マーセナリー(Ep.121 9/6/17)
DCWF-MA王座戦:トレヴァー・リー(ch)vs.エリック・ロイヤル(9/27/17)
ECWF-MA王座戦、ランブル・マッチ(勝者:トレヴァー・リー(ch))(10/25/17)
FCWF-MA王座戦、ファースト・ブラッド・マッチ:トレヴァー・リー(ch)vs.ロイ・ウィルキンス(12/30/17)