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365 PW:Best of 365 PW 2020の分析


名勝負 なし
好勝負 グローバル王座戦:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(11/7/20)

@グローバル王座トーナメント決勝:トラヴィス・ウィリアムスvs.ジューダス・イカルス(8/1/20)
 イカルスは半年前のグランド王座トーナメント決勝で敗北しており、
 次こそはと臨んだ王座トーナメント決勝になります。
 それぞれ同日に1試合して2試合目となりますね。

トラヴィスがヘタレ・ヒールとして逃げ回り、
 そこにイカルスが追って一進一退。
 2試合目ながら決してワークレイト落ちていませんね。

 一つ一つのアクションを組み合わせて
 リングを広く使った目まぐるしい攻防です。

 トラヴィスがロープにイカルスの後頭部をぶつけネック・ブリーカー。
 そこから首攻めに移りますが、
 停滞させず広がりをもたせたまま展開させたのには感心させましたね。

 イカルスの反撃が中々実らない中で、
 トラヴィスの安定感あるコントロールが光る一方で、
 イカルスは攻めのハイ・テンションを強調する余り、
 ダメージ表現との乖離がありますね。
 これをやるならもっと相応の流れを作りたい。

 ステージを終盤の戦場として用意して見せ場に持ってくるもそこで見せたのは只のDDT。
 過激技をやれば良いってものではないけれども
 わざわざステージまで行ってDDTなのもなんだかなぁ、と。

 乱入ネタもあって形にはなっているものの
 後の60分試合をしっていると
 まだ続きそうな予感を勝手に抱いてしまって中途半端な印象も受けましたね。

 中々良い試合。
 (執筆日:10/?/21)

Aグローバル王座戦:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(11/7/20)
 序盤。
 時間を稼ぐ位置付けにしていますが、
 ロック・アップひとつとってもエネルギッシュに組み合っているのは好印象です。

 ヒールのトラヴィスは都度場外で間を置いていきます。
 その際の歩くスピードなどは改善の余地がありますが、
 試合に対する向き合い方の方向性は的確です。

 フェイス/ヒールの色付けとライバリティの両立が素晴らしい。

 10分経過。
 イカルスが反撃し倍返し。
 一つ一つのステップアップを
 攻防の積み重ねの中に織り込みます。

 場外乱戦に軽快な演舞、攻防の幅を広げますが、
 それぞれの色合いは薄まらず、
 イカルスはエネルギッシュな動きを、
 トラヴィスはヒールとして機敏に制する動きを見せます。

 20分経過。
 方法論、攻め口が明確化できている一方で、
 長時間マッチでは変化が求められます。

 中盤の展開は中途半端でしたね。
 60分と割り切った構成にするようでいて
 未知の時間領域に入っているのでいつ終わってもおかしくない印象も残している。
 どちらかというと前者寄りではありましたが、少し欲張りでした。

 エプロンから場外ジャーマンという過激技も飛び出しましたが、ダウン表現もまだまだ。
 疲労感を重くした際にどのように緩急を付ければ良いのか、
 相反する要素をどう使いこなすか多くのレスラーがぶち当たる壁ですね。
 もう少し細かなテンポを上げて変化できればブレイクスルーできるかも。

 45分経過。
 ステージを戦場にしたり工夫を重ねます。
 一部至らない点もありますが
 構築に対する思考プロセスは光るものがあり
 パンクの長時間マッチを彷彿とさせますね。

 それにより観客も作り手としての2人を応援。

 よくいえば応援、悪くいえば慰みとしてのチャントですが、
 これも最終的には試合に引き込んでナチュラルなチャントに変えて最後までやり切りました。

 無名の2人による見事な60分マッチへの挑戦。
 00年台のインディープロレスの面白さがあり、トキメク試合です。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:4/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@グローバル王座トーナメント決勝:トラヴィス・ウィリアムス(新チャンピオン!)vs.ジューダス・イカルス(8/1/20)
Aグローバル王座戦:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(60分時間切れ)(11/7/20)