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AEW:Best of AEW TV Matches 2022 part.1の分析


名勝負 AEW世界王座戦:アダム・ペイジ(ch)vs.ブライアン・ダニエルソン(Dynamite 1/5/22)
好勝負 TNT王座統一ラダー・マッチ:コーディ・ローデス(ch)vs.サミー・ゲヴァラ(暫定)(Dynamite Beach Break 1/26/22)

MJF vs.CMパンク(Dynamite 2/2/22)

@AEW世界王座戦:アダム・ペイジ(ch)vs.ブライアン・ダニエルソン(Dynamite 1/5/22)
 ブライアンが場外で間を置き心理戦を仕掛けます。
 ペイジが逃さずトペを決めると次々とハード・スポットを。

 ペイジのトペ自爆からブライアンの腰攻め。
 攻防の繋がり、一進一退量共に良いですね。

 一方で少し攻防を生むありきな動きも感じましたが、
 ブライアンがペイジを鉄階段にぶつけるとペイジが流血。

 ブライアンが観客を見事に操る巧みな働きかけで
 物足りなかった移入度も完全に補完されます。

 ペイジが反撃するとブライアンも鉄柱にぶつけ大流血。
 
 それまでも要所でヘッド・バットを見せていましたが、
 クライマックスではロープに走るとジャンピング・ヘッド・バットの打ち合い。
 ブライアンvs.ナイジェルの伝説のシーンを持ち出してきました。

 他にもしっかり場面を作って昨年のフルタイム戦に続き、見事な試合を残しました。
 
 ぎりぎり名勝負。
 
ATNT王座統一ラダー・マッチ:コーディ・ローデス(ch)vs.サミー・ゲヴァラ(暫定)(Dynamite Beach Break 1/26/22)
 サミーが自信のある試合運び。
 気合も入っていてドロップ・キック一つとっても切れ味抜群で魅了されました。

 コーディも顔芸、振る舞いでのせています。

 ラダーを入れる前の攻防には観客席乱闘も混ぜていましたが、
 単に意表を突くだけに留まらず、ハイ・テンポで流れも阻害していません。

 リングに戻りラダーの攻防に入るとラダー上からのスーパープレックス。
 小さな見せ場でもラダーを逆さまにしてそこに投げ落としたりと
 ラダーを使って四の字を決めたりと見応えは十分です。

 そして2022年の名場面に選出されるであろうスポット。
 サミーがラダー上から別のラダーを登っているコーディに飛びついて決めたエース・クラッシャー。
 これは最高に美しく決まりましたね。

 ただ、各ビッグ・スポットの後の処理表現は軽めで、
 ビッグ・スポット詰め込みを表現よりも少し優先させてしまったきらいはあります。

 その点だけ気になりますが、PPVレベルのビッグ・スケールのラダー・マッチでした。

 ぎりぎり好勝負

Bライツアウト・マッチ:オレンジ・キャシディーvs.アダム・コール(Dynamite Beach Break 1/26/22)
 オレンジが自らのサングラスをねじり上げ
 激しい殴り合いからスタート。

 リング内外で見応えのある攻防を繰り広げており、
 コールの煽り力も利いていましたが、
 オレンジが最初からシリアス・モードだったことで
 試合の中での切り替え点が少なく、オレンジのポテンシャル100%発揮ではなかったことは否めない。

 ダンハウゼン登場に始まりファウル・カップでのロー・ブロー防止、入場口上スポット、と
 それを補う団体の演出もしっかり用意されていましたが、
 やはりオレンジ自身から生まれてくるものをもっと見たかった。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:1/?/22)

CMJF vs.CMパンク(Dynamite 2/2/22)
 MJFが見事にヒール・ファイト。
 やられっぷりの良さでエンターテイメントを見せつつ、
 試合も同時に発展させていきます。

 パンクもアピールしながら適切な身振り。

 相手の意図を読み取って紡ぎ合います。
 アクション性で押し切れない中で魅せるには
 その感度が高くないといけませんが、両者天晴。

 MJFの構築力も光りますが、パンクの丁寧なダメージ表現も良かったですね。

 テープでの首絞めで一度決まるも裁定覆り試合再開。

 パンクがダウン・ベースでスローすぎるきらいがあり、
 AEWでこの展開なら簡単には終わらせないだろうという
 ある種の理解を必要としていますし、
 最後のワードロウ・ネタは弱いものの
 30分もの長丁場をこの2人らしさで満たし尽くしました。

 ぎりぎり好勝負。

DFTW王座戦:リッキー・スタークス(ch)vs.ジェイ・リーサル(Rampage 2/4/22)
 スタークスのヒールっぷりが良いですね。
 生意気に憎たらしく煽って、格好をつけます。

 リーサルはチャレンジャーとしての立場を貫きつつ、
 その地力を存分に見せつけるように攻防を気持ちよく紡いでいきました。

 セコンドのホブス、ダンテを絡ませるなら
 もう少し演出したかった所ですが、それはRampageに求めすぎか。

 充実の一戦です。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:2/?/22)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@AEW世界王座戦:アダム・ペイジ(ch)vs.ブライアン・ダニエルソン(Dynamite 1/5/22)
ATNT王座統一ラダー・マッチ:コーディ・ローデス(ch)vs.サミー・ゲヴァラ(暫定)(新チャンピオン!)(Dynamite Beach Break 1/26/22)
Bライツアウト・マッチ:オレンジ・キャシディーvs.アダム・コール(Dynamite Beach Break 1/26/22)
CMJF vs.CMパンク(Dynamite 2/2/22)
DFTW王座戦:リッキー・スタークス(ch)vs.ジェイ・リーサル(Rampage 2/4/22)