50-60年代のプロレス:流智美の黄金期プロレス50選 Vol.3 ミネソタの猛虎バーン・ガニアの分析
名勝負 | なし |
好勝負 | バーン・ガニアvs.ビリー・ゲールズ(6/21/50) |
約3時間10分。
第3弾はミスターAWAバーン・ガニア。
勿論AWAからではなくこれまでと同じようにシカゴTVからの収録です。
(経歴はWWEから出ているレガシー・オブAWA参照ってことで)
素晴らしいレスラーなんですが
今回収録されているのはガニアって事を考えると
ちょっと物足りない試合ばかり。
ついでに総時間も短くなっています。
第1,2弾ほどはお勧めできないですね。
それでもガニアは第1,2弾で見せたような
素晴らしい試合をするので
AWAの完全収録試合でもう1回作って欲しいところ。
1試合目
赤毛の悪魔ことバスチェンは後に日本でも活躍するレスラー。
バスチェンと同じくこの試合ではガニアもデビューしてから2年もしていないのですが
その天性の才能の片鱗を所々で見せています。
Aバーン・ガニアvs.ビリー・ゲールズ(6/21/50)
ゲールズのアーム・ロックに対し、
ガニアが回転して場外に振り落としたり、
フライング・ヘッド・シザースに切り返したりと
強烈な見せ場のあるレスリング。
入り、変化の動きも鋭く見応えがありますね。
スピードにのった技だからこそ
これでフォールが決まるのでは、という説得力がある。
ゲールズの腕攻めの追い込みも良く、
圧倒いうまに20分が過ぎていった試合でした。
ゲールズに代わってガニアをトップに据えようという
ブッカーの思惑が良い方向に左右して
意地と意地がぶつかり合う素晴らしい戦いになりました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:5/?/20)
3試合目はもうメインイベンターになっていますが
相手の人間台風ジョナサンが少し完成度が低い。
最大の魅力である巨体を使い切れてない感じ。
それでも十分良い試合です。
Cバーン・ガニアvs.ウィルバー・スナイダー(5/6/56)
ベビーフェイス対決とあって
綺麗なアーム・ドラッグから始まり
じっくりとロックをロックに切り返す技巧戦が繰り広げられます。
ガニアが腕に狙いをつける展開から均衡を崩し、
そのままじっくりと展開の焦点を定めたまま魅せていきます。
離れた際も緊張感を維持できていますね。
延長上でスリーパー/コブラ・ストレッチの攻防を一度織り交ぜて盛り上げました。
普通にこの盛り上がりのままフィニッシュまで持っていっても良かったかもしれませんね。
その後落ち着かせた後の流れにおいてスナイダーが切るカードを持っておらず
ガニアが後付で一応流れをつけましたが、
その前の攻防に比べると見劣りしたことは否めません。
時間切れではなく両リン決着なら後半の作り方はもう少し融通を利かせられたと思いますね。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:3/4/12)
5試合目はアメリカ版ジャイアント馬場ことリーに注目。
6試合目はカールソン(唯一のスウェーデン・レスラー?)が足を引っ張りすぎなのが残念。
またロープが外れるといったアクシデントで3本目をすぐに終わらせてしまいました。
7試合目、ロッカが魅力を十分に発揮した試合。
つまるところグラウンドの攻防もできないし良くも悪くもエキシビジョン的な感じ。
DVD Rating:★★☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@バーン・ガニアvs.レッド・バスチェン(?/?/51)Aバーン・ガニアvs.ビリー・ゲールズ(6/21/50)(20分時間切れ)
B3本勝負:バーン・ガニアvs.ドン・レオ・ジョナサン(5/6/55)(2-1)
Cバーン・ガニアvs.ウィルバー・スナイダー(5/6/56)(ダブル・カウントアウト)
D3本勝負:バーン・ガニア、ユーコン・エリックvs.スカイ・ハイ・リー、マイティ・アトラス(8/28/53)(1本目のみ収録)(2- 1)
E3本勝負:バーン・ガニア、ウィルバー・スナイダーvs.ディック・ザ・ブルーザー、カール・カールソン(?)(2-1)
F3本勝負:バーン・ガニア、ウィルバー・スナイダー、アントニオ・ロッカvs.ディック・ザ・ブルーザー、スタン&クラッシャー・リソワスキー(9/14/56)(2-1)