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WXW(Noah):Genesis in Germany 5/15/11の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約3時間5分。
@梶原聡vs.アックスマン
 ショルダー・タックルを受けたりと型で序盤作り。
 梶原は似非っぽさ満々ながら
 アメリカナイズされたオーバーリアクションは一応個性になっている。
 アックスマンは緩急がなくフラットなのがいまいち。
 観客が自然に乗れる進行ではないけど
 無理矢理にでも観客を誘導する意識があるのは救い。
 悪い試合。

A石森太二vs.ザック・セイバーJr
 石森のハイ・フライングはリングの狭さに影響を受けていますね。
 セイバーのレスリングとスタイルの違いは明確なものの
 個人の中でも、相手との関係の中でも繋がりが弱い。
 特にセイバーは急に危険技に走った印象があるし、
 丸め込みの応酬に帰結を求めたのも意味不明です。
 平均レベル。

BWXW統一王座戦:ビッグ・ヴァン・ウォルター(ch)vs.谷口周平
 意識的にゆったりさせています。
 それにより難易度は下がっているにも関わらず何のメリットも生み出せていません。
 特に谷口が駄目でこれなら梶原の方がましというものです。
 デッドリフト・ジャーマンだけでしたからね。
 一方のウォルター。
 試合運びで言えばそこまで優れている訳ではないものの
 技はどれも重量感を伝えるに十分でインパクトを生み出しています。
 時間をかけたスカッシュ・マッチだったな、という印象。
 少し悪い試合。

Cアダム・ポラック、カールステン・ベック、トミー・エンドvs.エミル・シトッチ、ジョニー・モス、2フェイス
 初手のダイブといいかなり適当にやっていますね。
 場の流れに合わせる気はなく、
 試合が長引くに足る技術は見られない。
 仲間内で甘ったれた内容でましになる事は終ぞなかった。
 悪い試合。

Dリッキー・マルヴィンvs.中嶋勝彦
 リングの狭さを考慮しての事もあるのだろうけど
 いきなりの打撃の打ち合いは導入としては良くありません。
 ハードだから盛り上がってはいるけどね。
 一気にスピードを飛ばしてのダイブ後中嶋が脚攻め。
 マルヴィンはこの脚攻めを上手く活かし切れず、中途半端に忘れて終盤をこなします。
 中嶋も終盤は技一発の迫力で強引に魅せています。
 ハード・ヒットであるけれど他が付随しきれていない内容。
 まあまあ良試合です。

E潮崎豪vs.バッド・ボーンズ
 双方が提案出来る関係にあります。
 それにより相手に受け入れられるかを意識する中で
 良い緊張感が生まれ、細かい一進一退の創出につながっています。
 ただ時にはもっと大きな絵を描きたいものですね。
 中盤からこじんまりとまとまり、
 終盤も序盤と違い単純な攻防になってしまっています。
 最終的にボーンズの補佐から潮崎が強さで上回る様を示したので
 一応試合としては成功した内容となっています。
 平均的な良試合。

Fクリス・ヒーローvs.KENTA
 打撃を豊かに打ち合えるので、
 その中で自分の意図を相手に伝える事が出来ています。
 KENTAのロー・キックを使った戦略性も良いですね。
 しかし激しく上質な攻防ですが昨年のROHと比べると、
 ロング・マッチになった悪影響が出ています。
 かわされる攻防のためにローリング・エルボーに頼りすぎですし、
 基本的な売りが気合でのぶつかり合いになるので
 やはりそちらを基準にして試合時間を決定すべきです。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

GGHC王座戦:杉浦貴(ch)vs.クラウディオ・カスタニョーリ
 序盤からCCが身体能力を発揮。
 鉄柱からの腕狙いで上手さも見せ付けます。
 杉浦はこういう相手に対して強さを試す、というのは
 最近の王道パターンのように認知していましたが、
 今回は良そうに反して相手頼み。
 自分の守るべき強さが崩れていくに任せています。
 これではCCが腕狙いまで絡めて攻め入る価値が出てきません。
 終盤になってもCCの技の凄さが目立ち、
 杉浦は余り実体を活かせていない動き。
 良い試合ではあるもののCCにスティールされてしまった内容。
 平均的な良試合。

@2フェイスvs.フレディー・ストール
 技術的に難しくない事なのに微妙な動き。
 観客も数が少ないせいか、妙に冷静に見ていて
 2人は反応を獲得する事が出来ていません。
 ストールが気まずくなって小手先の変化で誤魔化しに走ったりして最後はグダグダでした。
 悪い試合。

総評
 プロレス団体として歩み始めたWXWが
 ようやく初めてNoahとの合同興行を実りある形で実現したといえましょう。
 しかし一方でROHなどの日本人参戦団体と比較される運命をこれからは背負わなければいけないという事です。
 そしてこの大会を振り返ればセミ・メインのブッキングは素晴らしいものの
 内容は今一歩期待に届かなかった印象が否めない。
 (執筆日:6/9/11)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

Fクリス・ヒーローvs.KENTA
 ヒーローがグラウンドに引きずり込む。
 KENTAがコーナーに押し込みけりを連発。
 ヒーローがチョップ。
 張り手の打ち合い。
 ヒーローがチョップ。
 エルボーを打ってきたKENTAにビッグ・ブーツ。
 打ち合って額を突きあわせる。
 ヒーローがチョップ。
 KENTAがけりを連発。
 ヒーローが受け止めチョップ。
 ローリング・エルボーへ。
 ガードしたKENTAがけりを打ち込んで行き倒す。
 ブレーン・バスターを狙う。
 ヒーローが防ぎエルボー。
 エルボーとアッパーカートの打ち合い。
 ヒーローがジャブを打ち頭部を蹴り飛ばす。 
 カバー。カウント1。
 バタフライ・ロック。
 KENTAはロープに押し込むとソバット。
 ソバット。
 持ち上げロープに干す。
 ダイビング・ダブル・ストンプ。カウント2。
 前から後ろからと蹴りを連打。カウント2。
 胸を突いてきたヒーローに蹴り。
 張り手を下から打つヒーローにニーを叩き込んでいく。
 首4の字。
 ヒーローはロープに足をかけるとそのまま場外へ。
 KENTAが追いけり。
 打ち返すヒーローにロー・キックを叩き込んでいき倒す。
 リングに戻しカバー。カウント2。
 アッパーカート。
 ロープに振る。
 ヒーローは回転してエプロンに出るとけり。
 リングに戻り蹴り倒す。
 ニーを突き上げクラバート。
 スライディング・キック。カウント2。
 バタフライ・ロック。
 噛みついてきたKENTAに張り手を打ち込み倒す。
 ストンピング。
 起こして突き飛ばす。
 チョップ。
 チョップを連打。
 頭部を蹴り飛ばす。
 エルボーを打ち込む。
 KENTAはコーナーに振り返すとパワー・スラム。
 ロープに振り返されるもクローズラインにブレーン・バスター。
 コナーに上るとダイビング・クローズライン。カウント2。
 STF。
 ロープに逃げたヒーローを蹴りつける。
 ジャーマンを狙う。
 ヒーローは防ぐとローリング・エルボーへ。
 かわされるもオコーナー・ロールを防ぐとエルボー。
 クラバート・スープレックス。
 コーナーのKENTAにフライング・エルボー。
 リリース・スープレックス。カウント2。
 パワー・ボムを狙う。
 KENTAが耐え打撃を叩き込みロープに走る。
 ヒーローが蹴りつけパイル・ドライバー。カウント2。
 ヒーローズ・ウェルカムを狙う。
 KENTAがバック・スライドに切り返し胸を蹴り飛ばす。
 スプリングボード式ドロップ・キック。
 コーナーのヒーローにビッグ・ブーツ。
 もう1発。
 崩れこんだ所にドロップ・キック。
 ブレーン・バスターでカバー。カウント2。
 コンビネーションからブサイクへの膝蹴り。カウント2。
 担ごうとする。
 ヒーローが防ぎ蹴り。
 KENTAがカウンターの蹴りからトルネードDDTの要領でロープへのジョー・ブリーカー。
 スプリングボードへ。
 ヒーローがカウンターでエルボーを決め打ち落とす。
 起き上がるとKENTAの頭部を踏み抜きローリング・エルボー。カウント2。
 ローリング・ビッグ・ブーツ。カウント2。
 KENTAがエルボーを連打しロープに走る。
 ヒーローが追いエルボー。
 ロープに走る。
 KENTAが追いキッチン・シンク。
 ダイビング・ダブル・ストンプ。
 ヒーローはカウント1で返すとチョップにローリング・エルボー。
 ヒーローズ・ウェルカム。カウント2。
 KENTAが起き上がりエルボー。
 エルボーとチョップの打ち合い。
 ヒーローがチョップ連打。
 KENTAが蹴り連打。
 ヒーローがローリング・エルボーへ。
 KENTAが担ぐ。
 ヒーローは逃れると足を掴む。
 回してローリング・エルボー。
 ローリング・エルボーへ。
 KENTAがカウンターでラリアット。
 両者ダウン。 
 KENTAがコーナーのヒーローにビッグ・ブーツ。
 反対コーナーへ。
 ヒーローが追いビッグ・ブーツ。
 反対コーナーへ。
 KENTAが追いビッグ・ブーツ。
 反対コーナーへ。
 追ってきたヒーローにカウンターでラリアット。
 担いでG2S。
 倒れないヒーローにもう1発。
 カウント3!
 KENTAの勝利!

試合結果

@梶原聡vs.アックスマン
A石森太二vs.ザック・セイバーJr
BWXW統一王座戦:ビッグ・ヴァン・ウォルター(ch)vs.谷口周平
Cアダム・ポラック、カールステン・ベック、トミー・エンドvs.エミル・シトッチ、ジョニー・モス、2フェイス
Dリッキー・マルヴィンvs.中嶋勝彦
E潮崎豪vs.バッド・ボーンズ
Fクリス・ヒーローvs.KENTA
GGHC王座戦:杉浦貴(ch)vs.クラウディオ・カスタニョーリ
@2フェイスvs.フレディー・ストール(10分時間切れ)